地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

木曽路歩き鉄 (5) 素晴らしき383系

2017-07-30 12:13:00 | JR発足後の車両


 このたび中山道の木曽路ゾーンを歩いた際には、一応撮りやすそうな駅やスポットでの大まかな列車通過時刻をメモっておき、ちょうど私と列車双方の通過が重なりそうなところで休憩し激写したのですが、なかなか美味いようにタイミングは合わないものです。もちろん、途中有名撮影地も通過しますので、気合いを入れて長時間粘るという手もありますが、その先の行程に大幅に差し障るため、基本的には避けました (何せ一日に山道を30km前後歩きますので)。
 そんな中、まだ正式に木曽路に踏み込んでいるわけではありませんが (日出塩駅の南に「これより南、木曽路」の碑があります)、洗馬駅を通りかかるタイミングと長野行「しなの」の通過が重なりましたので、無人のホームにお邪魔して激写! ダイヤ乱れのため10分ほど遅れて来たのはトホホで、しかも時速100km/h超でブッ飛ばして来たため「撮るのがやっと」状態でしたが、何とか撮れたのは何よりです。



 いっぽう名古屋方の先頭車 (クモハ383) につきましては、木曽路を歩いているあいだは順光で撮影する機会がなかったため、去る5月に松本駅で撮影した画像で失礼します (笑)。
 そんな「しなの」、木曽路の大部分を歩いた後で南木曽から塩尻まで、そして木曽路の南端(妻籠&馬籠)を歩いて美乃坂本に達した後で中津川から塩尻まで乗りました。新造後23年にして、何を今さらの初乗車ですが……(^^;
 このうち南木曽からの乗車につきましては普通車自由席ですが、週末だというのに増結無しの6連で来ましたのでほぼ満席! 辛うじて通路側に座りましたが、カーブを凄まじいスピードで走っているというのに全然酔わないどころか、そもそもカーブ走行を感じさせないほどの静穏な車内に驚嘆しました……。
 そして中津川からの乗車につきましては、木曽路完歩記念として先頭グリーン車の一番前の指定券をゲットしまして、4列シートながらも十分に快適な座り心地に加え、前面・側面両方から歩いて来た道中の風景を楽しむ贅沢を味わいました♪ しかも、最前部の計4席は他に誰も指定していなかったため、時折右に左に移動しました (ウザい奴……^^;;)。というわけで、線路に並行する旧道や、あちこちの名所・絶景が現れる度に、「うひょ~、ここ、ここ!」と内心はしゃぎまくったという……(キモヲタ丸出し ^^;)。勿論、「しなの」どうしの離合も非常にダイナミックでした (臨時しなの84号が4連増結編成単独で来たのにはビックリ!)。
 これほど贅沢なグリーン車だというのに、中津川~塩尻間はギリギリ100kmを越えないため、特急料金とグリーン料金の総和はたったの2,460円! 普通車自由席が1,180円、指定席が1,690円 (通常期) であることを考えますと、これは間違いなく乗りドクです……。東京近郊グリーン車の100km以内料金にもうちょいプラスするだけで、格別の乗り心地と贅沢を味わえるのですから……。
 そんなコーフンの経験を、先日とあるJRC関係者の方とお会いした際に申し上げたところ、「いや~そりゃぁ、全てのカーブの位置と形状をコンピュータに記憶させて振子制御していますから、381と比べれば格段に乗り心地良いですよ!」とのこと。なるほどね……。
 うーむ、同時期に登場した「スーパーあずさ」E351系の乗り心地の悪さを考えますと、この天地の差は一体何なのか……。
 というわけで、明日発売されるKATOの383系 (再生産)、ゲットすることにしました (^^;)。特急型車両は余り集めていない私ですが、これはJRCのある意味での良心的な部分に対する心酔のようなものです……。
 「乗ると模型が欲しくなる」……ヤバい病気ですな、これは (^^;

富士急バスのエアロスターM、今なお健在

2017-07-29 18:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 今年の1月に神奈中で組織改編があり、各地の神奈交バスは「神奈中東・西」にまとめられた結果、ひところ目を惹いた大胆な神奈交バス塗装も過去帳入りすることになりましたが、それは同時に神奈交バス発足とともに導入された車両の廃車期限とも重なり、例えば藤沢神奈交所属のFK001・FK002も車齢15年に満たずして最近廃車になったとか……。小田急江ノ島賎民として眼にする機会も多かったこの車両の廃車は、老朽化する前に廃車となる神奈中の車両の常とはいえ、本当に残念です。バスコレ化を激しく希望します……(T_T)。
 いっぽう、そんな神奈中の牙城エリアから山一つ越した足柄平野を地盤とする富士急湘南バスでは、はるかにボロい (といっても1995年製ですが) 二段窓のエアロスターMが未だに現役です♪



 三菱ふそう製はあまり走っていない富士急バス各社にあって、このエアロスターMは90年代半ばにまとめて就役したそうですが、三菱製はそれっきりになっているようですので、何らかの値引きセールスの類があったのかも知れません。ともあれ、渋沢から延々とトンネルやら鉄橋やらカーブやらを通過して、ぽっかりと富士山も見える明るい場所に出て来ると、モロに昭和で時間が止まったかのような狭苦しい新松田駅前広場に富士急と箱根登山のバスが入り乱れ、その中には二段窓のエアロスターMも混ざっている……という光景は最高にコーフンします (*^^*)。
 もっとも、富士急湘南バスがそうたくさんエアロスターMを所有しているわけではなく (確か3~4台?)、しかも運用範囲も広いため (登山者を乗せて人煙稀な山奥に入る西丹沢線あり、小田原駅まで平野部をトコトコ走ることもあり、社員通勤輸送の貸切に入ることもあり……)、新松田駅前で粘っていてもおいそれと簡単に姿を現すわけではありません。それでも、最も当たる確率が高いのは、出入りが最も頻繁な朝6時~8時台ということになりましょうか。私も先日、久しぶりに西丹沢まで乗った際、7:15の発車の前にしばらく駅前広場で粘り、2台を激写することが出来ました (^^)。もっとも、朝早い曇りということで光量が少なく、レタッチで明るく見せるのに苦労したのはトホホですが……。
 ともあれ最近の富士急湘南バスでは、新車の匂いがプンプンするノンステの日野ブルーリボンやエルガミオといったジェイ・バス勢力も増え始めている中、いつまでも二段窓のエアロスターMには頑張って頂きたいものです……。

木曽路歩き鉄 (4) 313系1300番台

2017-07-27 01:00:00 | JR発足後の車両


 かつて木曽谷を走る鈍行列車といえば、旧客はさておき80系や165系など急行型電車の余剰車と相場が決まっており、これに加えてJREから車両使用料相殺用として115系が細々と中津川まで乗り入れていたものです。個人的には、80系だった昔は、せいぜい幼稚園~小学生につき知る由もありませんが、165系は乗りました。敢えて18きっぷシーズンは外し、学割の普通切符でガラ空きな列車に揺られたものですが、165系のボックスシートから眺めた落葉松の黄葉が異様に綺麗だったのを思い出します……。
 というわけで、165系の鈍行がひところの313系の大増備によって呆気なく置き換えられてしまった時には残念に思ったものですが、冷静に考えてもみれば、平日の日中であればとにかくガラ空きでしたので、そんな列車が313系の2連となったのはやむを得ないことでしょう。



 当初、木曽谷で運用されていたのはボックスシートの3000番台であったはずですが、ここ数年は1300番台が運用されています。転クロ装備の優雅な車両ということで、最近奈良井や妻籠といった古い宿場に殺到するようになった西洋人・台湾人観光客にとっても大いなるサービスとなっていると言えます (西洋人にはあの転クロはかなり狭そうですが。なお、奈良井と南木曽では10人以上が大きなトラベルケースやザックを片手に下車して、同じ数だけ乗ってくることが当たり前となって来ました)。
 今回、妻籠・馬籠を歩くために、塩尻から南木曽まで普通列車に乗ったところ、今のところ313系の最終増備車 (武豊線電化用) であるB524編成=クモハ313-1332+クハ312-1332が充当されていました。最新バリアフリートイレ&バリバリの英語自動放送装備となっているのは、165系の頃と比べてまさに隔世の感があるというものです。

第五ヤンゴン熱鉄記 (3) ピュンタザのSL

2017-07-25 23:40:00 | ミャンマーの鉄道


 最近はミャンマーの鉄道事情に関する発信が目覚ましく増え、いつもお世話になっております斎藤さんの雑誌記事など僅かな情報が頼りだった時代は遥か遠くに去った感があります。しかし、私がそんなミャンマーを初めて訪れたのは2013年3月の話で、ついこの間に過ぎなかったりします。その際の撮り鉄見聞をアップした当初は、鉄道省の許可なく基本的に自由自在に記録できた画期的内容ということで、アクセス数も急増して注目も集めたものですが、今やもっと詳しい方が様々な記録や考察をアップされていますので、単に撮ってはしゃいでいるだけの私のブログが注目されることは完全になくなったと言えましょう (まったり・ひっそり運営したいブログですので、だと良いのですが)。
 というわけで、去る3月に撮り貯めたまましばらく多忙もあって放置していた画像をようやくぼちぼちレタッチしアップしてみることにしましょう。過去5回 (毎年3月) のミャンマー遠征のある意味での総仕上げ・ハイライトとして実現した、斎藤様&落花生様との超豪華コラボによる、マダウ線名鉄キハ24探訪の記録です。その概要は既に斎藤さんがRM誌で発表されたばかりですので、私の連載はある意味私家版外伝のようなものでしょうか。



 事の縁起は……私がぼちぼちヤンゴン再訪計画を立て、航空券と宿を予約し、そんな話を斎藤さんにメールでお知らせしたところ、何と!斎藤さんも全く同時期にヤンゴンを訪問されることが判明! しかも昨年秋から、落花生。様が長年のインドネシア勤務からよりにもよってミャンマー勤務となられ (余りにも鉄ヲタつながりな赴任地でいらっしゃいますので、御本人が希望されたのでしょうか??)、とくに突発的な案件でもない限り土日であればお付き合い頂けることから、東南アジア鉄趣味界の大御所でおられるお二人の超黄金コラボの末席に連ねさせて頂けることになったという次第です。当初は、斎藤さんがマダウ線訪問にあたりピュンタザ機関区訪問の許可を取得され、お知り合いの鉄道省幹部の方のお取り計らいで (前日の晩の宴席で丁重にお礼申し上げました)、臨機応変に落花生。様と私が訪問者に加わることになりました。そしてエスコート役は、斎藤さんがいつも雇われているガイドC氏 (日本人鉄ヲタが望むことを100%理解される凄い御方……) で、何とも心強い道中となりそうです。

 というわけで、当日は朝7時にサクラタワーで集合し、落花生。様の自家用車に乗り込んで、いざピュンタザへGo! (ピュンタザは、C氏の発音では「ピョンデンサー」と聞こえますが、当ブログでは一応ピュンタザで通します) 高速道路をガンガンぶっ飛ばす道中では、落花生。様ご所有のJKT48のCDなどを聴きながら、東南アジアと日本との関係等々の濃いぃ話題で盛り上がり、サービスエリアでは如何にもミャンマー料理的な匂いが充満する中でモヒンガーをすすり……何とも言えない「アジア的混沌」な道中です (笑)。
 バゴーの北で高速道路から下道に入り、ヤンゴンとマンダレーを結ぶ国道1号線に入りますと、大型トラックは高速道路通行禁止であるため、やれ荷物を過積載したトラックがバンバン行き交い、ドライバー目当ての店がどこまでも連なっている風景が濛々とした土埃と排気ガスで霞んで見えます (滝汗)。これらの輸送の幾許かでも鉄道輸送に切り替えることが出来ればと思いますが、MRの貨物輸送が脆弱な現状と、経済急成長で輸送量が激増する中では、当面それも望むべくもないか……。とはいえ、臨港線の貨物列車も一頃に比べて増えているように思えるのも確かです (路面電車が僅か半年で休止→廃止となったのも、客が少ないことに加えて臨港線に入る貨物列車を優先させたためであると推測できます)。
 そんなこんなでピュンタザに到着! 機関区に向かう細いデコボコ道を進むことしばし、「あっちでもない、こっちでもない」と右往左往していると、かつてのSL用三角線らしきものが現れ、道端の屋台のおばちゃんが指し示すとおり、機関区の門がありました! そこでまずは、英領時代そのままの機関庫の片隅にある区長室でご挨拶し、機関区内一律撮影OKの許可を頂いたあとは、炎天下を厭わない激写の火蓋が切って落とされたのでした……。まずは目の前の庫内に並んでいる状態の良い保存SLを撮りまくり、タイムマシンで時空を遡ったかのような光景に驚喜の声を上げたのでありました……。

第八ジャカルタ炎鉄録 (27) 混色205系

2017-07-23 00:46:00 | インドネシアの鉄道


 昨日は関西出張のついでに、長年来大いにお世話になっております「ぱれっと」様と久しぶりにお会いし、さらにジャカルタの電車事情 (とりわけ横浜線205系) に深い関心をお持ちという、ぱれっと様の高校時代の恩師のご子息 (親子揃って鉄ヲタとはうらやましいことです……) も交えて、京都の南の外れにある焼肉屋で大いに暑気払いを楽しみました。梅雨明け以来このかた、関西は地獄の蒸し暑さとなっており、私も出張ついで鉄で超ヘロヘロでしたので、ビールと焼肉が悶絶級の激ウマさでした! 絶対に、乾季のジャカルタの方がラクですわ……。そして会話の方も、縦横無尽に海外鉄事情を語りまくったことは申すまでもありません。というわけで、ぱれっと様及びT様には心よりお礼申し上げます!



 というわけで、昨年8月に撮影した画像のうち、205系12連のKCJ+南武混色編成の画像をアップします。
 昨年の訪問時は、205系の12連登場・10連増大に伴う複雑怪奇な編成替えが進行中で、それに伴い南武帯編成が続々とKCJ帯とされた一方、南武帯のまま暫定的にKCJ帯編成に挟まれた編成も若干存在していました。とはいえ一方、205系はメトロや203系といったアルミ車に代わって全面ラッピングの対象となっていましたので、一切ラッピング無しの混色編成を撮る機会は自ずと限られざるを得なかったのも事実です。
 そこで、ブカシ線での撮影中、前から2・3両目のみ南武色の12連が直線を爆走して来た光景に……思わず鼻血が噴出するかのような気分でした☆ これであとは、見事なド順光であれば文句なしでしたが、昨年の天候不順は本当に口惜しい限りです……(-_-;)。