地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

近江路歩き鉄 (10) 京阪800形旧塗装

2017-12-31 10:00:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


 江戸日本橋から京都三条大橋に至る中山道の長い長い旅において出会う鉄道車両の最後の車両は、京阪京津線の800形! そもそも京津線自体が、東海道=中山道にほぼ沿いつつ、しばしばその真上を併用軌道で走るかたちで建設された路線であり、今や山科から西では地下に潜ってしまったのは残念なものの、そんなマニアックな路線が長旅の締めくくりに現れるのは痛快なものがあります。とりわけ800形は、登山電車並みの急カーブ&急勾配、及び併用軌道を走るだけでなく、地下鉄にも対応しているということで、ある意味で大都会から山奥までありとあらゆる風景が広がる中山道スピリットを凝縮したような車両です☆



 しかし時の流れは本当に早いもので、地下鉄東西線開業に伴い800形がデビューしてから20年が過ぎたとは……。800形は極上の整備状態によってピカピカ優雅な状態を保っており、とりわけ琵琶湖をイメージしたブルーは美しいと思うのですが、20年を過ぎたイメチェンを兼ねて (?) 京阪新標準色に塗り変わり始めたのは些か残念です。いやまぁ、新塗装も首都圏民からみれば「神」レベルなのですが、それを上回る魅力がこの旧塗装にはあると思いますので、何とも惜しいと申しますか……。
 もっとも、新塗装 (今回は国道脇を歩いているときに遭遇したのみ) も似合っており、そのうち改めて、中山道を歩いた記憶を温めがてら、いそいそと撮影することになるのでしょう。
 そして……マイクロの800形を買っていないのは痛恨! 今なら他の大津地区の車両と並べて、思い切りニンマリできるのですが (^^;)。
 
 何はともあれ、ますます光陰矢の如く過ぎ去った今年もついに大晦日となりました。個人的には今年、中山道徒歩旅に没頭したことに加えて、仕事の多忙はますます著しく、当ブログの更新も滞りがちになってしまいました。いつも楽しみにして頂いている方々には申し訳なく存じますが、最新情報を載せることは止めて久しく、もっぱら自己満足のためのブログということで御容赦頂ければ幸いでございます。そして、撮って整理したもののレタッチしていない画像や、喜び勇んで購入したもののN化を手がけていない鉄コレが膨大な塚を築きつつあり、ますます呆然、ますます無力感に苛まれざるを得ない年の暮れでございます。皆様、とりわけ若い方々は、こんなヲッサンになってしまわないよう、今ある活力をますます活かすような新年を迎えて頂ければ幸いです。庵主謹白。m(_ _)m


何という深山幽谷ぶり!
とても地下鉄に直通する電車とは思えません (笑)。
しかし、このギャップの激しさこそが京津線の魅力♪
パーミル会会員路線でないのが惜しいです。


富士急は平日でも混み混み?・1206F

2017-12-29 15:36:00 | 地方民鉄 (甲信)


 富士急は土曜休日こそJRから様々な直通列車が走り、2本ある特急車も頻繁に往復するなどして賑やかな印象がありますが、平日、しかも冬場の観光オフシーズンは昼間ともなれば完全に閑古鳥の感があり、だからこそ雪の富士急撮影はひときわ寂寥感もあって上手く撮影出来る……という固定観念がありました (私だけかも知れませんが)。
 しかし先日、久しぶりに閑散期平日の富士急に乗ってビックリ! 河口湖15:25発の大月行きは、1206F・2連の全ての席が埋まり、立ち客もそれなりに多数! 富士急ハイランド・富士山・下吉田で多少客が入れ替わりつつ、大月まで終始立ち客がいる状態でした。しかも、その客のほとんどは外国人観光客! (驚)



 とゆーか……河口湖の駅前はまるで休日の渋谷か原宿かよ!と思うほどのごった返しぶりですし、手荷物預かり所は既に膨大なトランクで埋まって手狭! とにかく猛烈な勢いで外国人観光客が富士吉田・河口湖界隈に殺到し、不断に増え続けている……という壮絶な現実を体感してしまったのでした。
 そこで、このままで行けば、元京王5000系あらため1000系の2連では確実に輸送力不足になる日が到来することでしょう。いくら特急ではないとはいえ、外国人観光客に大月までの小一時間、着席サービスを提供出来ないというのは「おもてなし」の精神に反するでしょうし、地元乗客にとってもベラボーに高い運賃を払わされて席が全くないというのはトンデモな話ということになります。
 しかも、偶然かどうか分かりませんが、3連の6000系は河口湖着15:17の23列車を最後に全て入庫してしまった状態に……。すれ違う1000系2連の普通列車はいずれも混み混みの状態でした (滝汗)。
 というわけで、富士急にとっては増発か1000系の廃車が待ったなしのように思われます……。とはいえ、205系を追加するにしても種車は? そこで、八高線用としてE231系3000番台が現れたことから判断して、今後は割と早いうちに八高川越・相模線の205系が廃車となり、一部が富士急に……なんてことはないか。妄想失礼しました (^^;
 ともあれ、真冬の平日に座れない富士急という、何とも凄惨な光景を目の当たりにするにつけ、何らかの変化も近いのではないか、という気になったのは確かです。あるいは特急車の追加とか……(何を?)。

鉄コレ第25弾・広島電鉄の怪

2017-12-28 18:28:00 | 模型素人物欲見聞記


 つい2〜3日前に発売となった鉄コレ第25弾、個人的には阪和・京成・京急に魅力を感じ、妄想6連をやったろか〜ということで、3ボックスを予約購入しました。最近は多忙に拍車がかかり、全くN化が追いつかないまま、自室の中に「鉄コレの箱タワー」が築かれつつありますが……(かなりヤバい)。
 そんな中、広島電鉄の1081+1082は個人的に全くリアルでの出会いがなかったのみならず、扉の位置が両側で不揃いだったり、1081のパンタの位置がやけに引っ込んでいるのがナゾだと思っていたりで、元は阪急の半鋼製釣掛であるにもかかわらず、有り体に言って「要らんなぁ……」と。各1両は手をつけないままとして、残る4両はフリーランス化の素材とすれば良いか、と割り切っていたのでした。



 すると、そんな私の心理を見透かした鉄模の神の嫌がらせでしょうか、いざ開封してみたところ、3ボックスで計6両のうち、前パンの1081は僅かに1両! 残りの5両は全て1082! (超爆) ……とゆーことは、2ボックスが1082をうっかり2両封入してしまった不良ボックスではないですか!! たまにネット上で、同じ車両が2両封入されていて、欲しいあの車両が揃わない云々……という話題を眼にしますが、私自身はこれまでのところこの手の話とは無縁で、全く予備的な心構えはなかったのでした。それだけに今回、1ボックスではなく2ボックスが不良だというのにはブッたまげました……。
 とゆーか、封入時に各1両選んで入れて行くという単純作業で、どうして間違えるのか……。これこそチャイナ・クヲリティ!! 農民工のヤル気のなさのためか、それとも製品管理のイイ加減さのためか全く分かりませんが、いい加減鉄コレも結構なお値段なのですから、チャイナ生産そのものをどうにかしてもらえないもんでしょうかねぇ〜。とはいえ、今さら国内回帰するとしても、人手不足が急に云々されつつあるだけに、やはり国内ではなくチャイナ生産が続くのでしょうか?

近江鉄道EL特別イベント (3) ロコ1101

2017-12-27 20:33:00 | 保存・園内・特殊車両


 近江鉄道の保存電機の中でもロコ1101は、その形式名からして阪和電鉄の超貴重な生き残りであり、装甲車のような出で立ちのED31とは対照的ですっきり端正なスタイルが魅力です。しかし、どう見ても華奢で非力な雰囲気なのは否めず、近江鉄道でも基本的には彦根での入換や小運転が主な使い道であったのでしょう。



 そんな1両きりの罐でも、他の大所帯 (?) 組と比べて邪険にされず、丁寧に検査され続けて来たのは、実に機構が単純な古典電機だからこそであり、かつ彦根工場の職人技のあらわれでもあったのでしょう。とりわけ、ミュージアムが新装オープンした当時は、このロコ1101もピカピカに塗り直されて撮影会場の主役として君臨していたこともあり、まぶしい気持ちで眺め激写したのを思い出します。嗚呼……この1両が解体されると、阪和鉄道の車両が完全にこの世から消えることを考えるにつけ、実に寂しいものがあります。時は奇しくも、鉄コレ第25弾でモタ300+クタ7000にスポットライトが当たっただけに……。阪和線を有するJRWが京都鉄道博物館に保存したりしないものでしょうか?

近江鉄道EL特別イベント (2) ED14 1

2017-12-20 01:45:00 | 保存・園内・特殊車両


 近江鉄道の古典電機のうち凸型のED31は、これはこれで古式蒼然ぶりが何とも言えませんが、箱形でひときわ本線牽引機らしさが感じられ魅力的なのがED14と言えましょう。ED14は4両が現存しますが、2〜4号機は傍目にも状態がイマイチで、最も状態が良い1号機が有蓋貨車2両を従え、車扱貨物時代を彷彿とさせていました。



 それにしても、ED14 1といい、ED31 3といい、こんな感じでキレイな状態 (?) を保っていること、解体順序は最後となり、もう一度「本当のさよなら」撮影会でもないものかと思ったりします。しかし、解体すると宣言して撮影会をするということは、一気にまとめて解体することで予算も安く済ませるという意図も背後にあるのかも知れません。というわけで、他の車両が解体されてしまった後、広くなったミュージアム区画の中で、例えば現役の電車や220形などと並べての撮影会などないものかと思うのですが、果たして……?