嗚呼……御用済みとなったLRBEがまとめて朽ちてゆく・・・
灼熱のミャンマーに生まれ、ミャンマーの土に還りゆく・・・
LRBEだけの固定数両編成なんてのも見てみたかったものです。
本当に多種多様な形態が存在していました・・・
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年始早々の東南アジア鉄事情は、パクアン急行様をはじめジャカルタ方面から伝えられる電化区間延伸計画と、それに伴う横須賀・総武線E217系のインドネシア輸出説(もちろん2階建てサロ込み)という、何とも派手な打ち上げ花火の可能性からスタートした感がありますが、他にも周知の通り、ヤンゴン環状線改良をはじめとするミャンマー国鉄のリノベーション、バーンスー新駅完成やレッドライン開通を控えたタイ国鉄のイメチェン、タイやマレーシアからの車両譲渡によるカンボジア鉄道の本格復活への足音、ベトナムでの地下鉄建設続行などなど、本当に様々なプロジェクトが進行中です。しかし、その裏では消えて行く車両もあり……そんな光景をとらえた画像を、RP誌の未来の主筆 (?)・齋藤幹雄様から頂きました。
ミャンマーの軍事政権時代、車両導入費や線路整備費に事欠くの中での苦肉の策として、日本のトラックの部品とやっつけボディを組み合わせて誕生したLRBEは、日本から輸出された中古気動車にとって代わられてしまいましたが、そこで活躍の場を失ったLRBEは各地の車庫で朽ちつつも、一時期タラウォー支線(ヤンゴン=ピィ本線のレッパダンから分岐しタラウォーに至る)水害後の部分運行再開に伴い、状態の良いLRBEがかき集められて最後の活躍をしていました。しかし、全線運転再開でヤンゴンからの直通客レによる運行に戻ると、自ずとLRBEは完全余剰車となり、レッパダン駅構内で朽ちる一方となっているとのことです。
今から約7年前に初訪緬した際に胸を躍らせたLRBEが、こうして熱帯の蔓草にまみれて朽ち果てて行くのは残念のひとことですが、これもまた仏教国ミャンマーらしく、諸行無常をしみじみと感じさせるものです。
しかし……最後の最後まで、LRBEはピリリとした刺激を与えてくれることを忘れていないかのようです。何と……バゴーで見たLRBE25とは全然違う車両がLRBE25を名乗っている! (笑)
齋藤様によりますと、LRBEは改番に次ぐ改番を重ねたようですが、まさか自分がバゴーで見た車両もその例に漏れなかったということで……(^^;;)。
LRBE全車の形態・沿革と改番の歴史をたどる本が、たとえばRM LIBRARYか何かで出ないかなぁ〜と思うのですが(または、コミケで売られる薄い本でもOK)、まず永遠に無理でしょうか。そんな謎感がどこまでも付きまとうのも、このLRBEの魅力であったかと思います。
斎藤様、どうもありがとうございました! さよなら、LRBE!