地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第七ジャカルタ炎鉄録 (19) 都営6168F

2016-02-29 12:00:00 | インドネシアの鉄道


 ジャカルタの鉄道シーンをめぐる目まぐるしい変化の中でも、個人的に悩殺された話題といえば、KAI所属青黄ライン編成の全編成KCJ色化であり、既に東急新8007Fがそんな装いで快走しているところです。しかし、東急車以上にこれまで長年活躍してきた都営6000系につきましては、昨年8月の時点で既に6168F (6181F) の8連1本しか稼働しておらず、残りはデポック入換用のLakitan2両を除いて全車廃車または廃車前提の放置となっていましたので、赤黄帯化など望むべくもなく、むしろ何時JR103系と同じく完全離脱の報せが入ってくるのか、という心構えでおりました。
 ところが何と!!いつもお世話になっておりますパクアン急行様のブログによりますと、そんな最後の1本となった都営6168FもこのたびKCJ色化され、無事ボゴール~環状線を主とした運用に復帰!!! 多くの鉄ヲタの皆様にとっては、都営6000なんてどうでも良い車両なのかも知れませんが、三田線での現役時代からしばしば都営6000に乗り、秩父でもしばしば撮影し、ジャカルタでもここ数年撮りまくってきた者として、この不死鳥の如き快挙はある意味で東急新8007FのKCJ色化よりも良い意味で衝撃的な事件♪であります……。



 そもそも都営6000系は、2001年頃からの散々の酷使によって、ついにここ2~3年のうちに205系に押されて天命を全うしつつあったわけですが、その中には完全にクーラーを換装され、車内も化粧板を交換してピカピカになったにもかかわらず、数ヶ月で離脱してしまったという不運な編成もありました (このような、後先考えない車両計画が、如何にもTidak Apa Apa精神な国だといえば、まぁそれまでなのですが……)。しかしこの6181Fについては、化粧板の張り替えこそないものの、昨年の今頃 (あるいはもうちょい前? 2014年8月の訪問以後であることは確か) に徹底的なレストアが施され、ほとんど温風を引っかき回すだけの「湿気車」に堕していた冷房がシャキーン!!!とブラッシュアップされたのでした。
 そこで、昨年8月に「をを……都営6168Fは辛うじて生きていてくれたか。これまで都営が来るとヌルい風しか出ずハズレ車の極みだったけど、今やこうしてジャカルタで乗れること自体が貴重になったので、ヌルい風を浴びながら、そのジャカルタにおける偉大な歴史を振り返ってみようか……」と思いつつ、たまたまやって来た6168Fの車内に一歩踏み込んでみたところ、他の如何なる車両よりもギンギンに冷えていたのには完全に腰を抜かしました……(^O^)。しかも、そんな6168Fには複数回乗る機会がありまして、とりわけボゴールからジャヤカルタまで乗るという超絶に貴重な機会に恵まれたのですが (これもまた、3~4年前まででしたら、都営6000に当たろうものなら「ちぇっ……折角ボゴールから長時間乗って宿に帰るのだから、東急か103・203系で帰りたかったのに」と文句タラタラ ^^;)、確か4両目か5両目に乗っていたところ、モーターも徹底レストアされたためか、実に力強く調子の良いサウンドが……(*^^*)。
 というわけで、「来ればハズレ」という都営6000に対する認識を徹底的に改め、かつこれまでのハズレ扱いを内心で心から侘び、都営6000・最後の1本の活躍を激写したのでした。「いくらブラッシュアップされたといっても、過去の事例からして、南武205が揃ったら絶対に廃車だろう。これがジャカルタで都営6000を撮る最後・・・」と噛みしめながら。
 ところが何と!上記の通りの華麗なるKCJ化ですから、これはもう、何が何でも今年の夏に再訪するまで残っていてもらわなければいけません。既に、東急のKCJ色=JALITA化が決まった時点で、再訪は確定していたのですが (笑)、ある意味東急以上に都営6000を熱く追っかけする再訪となりそうです……。

第三ヤンゴン熱鉄記 (36) 久留里線キハ38

2016-02-28 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 早いもので約30年前となってしまった国鉄末期に、多少は混み合う地方交通線の輸送改善を安い費用で済ませる目的で登場したキハ38は、結局量産されず八高線にちょろっと配属されるのみで、八高南線の電化と北線のキハ110系列化の後は、周知の通り久留里線でのんびりと走っていたものです。そんなキハ38のうち1両のみが水島臨海入りし (マイクロからキハ37ともどもカラバリでN製品化されるようですが、高けぇ……@_@。こういう車両こそ鉄コレで出て欲しいものです……)、残り5両がミャンマー入りしたという話には正直驚きました。1編成しか揃わない少数派を買ってどうする……と (キハ30・37以外との混結って可能でしたっけ? ^^;)。しかし少なくとも、ヤンゴン環状線の運用は、通勤型DCにとっては願ったり叶ったりの就職先ではあるでしょう。



 もっとも、そこでさらに脳裏をよぎったのは……キハ38の如何にもパワー不足気味なクーラーで、果たして酷暑地獄のヤンゴンの気候に耐えられるのか、ということ。暑季の発狂しそうな暑さはハンパなものではないですし、雨期の湿気も相当なものとか (私は残念ながらまだ、緑したたるミャンマーの雨期は体験していないのですが)。キハ181と同じ300ksエアコンヤターとして運用されても、俄然クーラーの効きには違いがありすぎるわけで、絶対に客から文句が出るに違いない、と思っておりました。
 そこで実際に某駅で撮り鉄していたところ (残念ながら昨年は乗る機会なし。キハ181やキハ40に散々乗ったから別に良いんだもん♪)、案の定、ドアが開いても全然冷気が外に漏れて来ない……。一瞬だけ車内を覗いても、モワァ~ンと生暖かい空気が充満しているだけなのでした。これで300ks冷房車料金を取るのは明らかに問題ですな……。
 果たせるかな、その後JRCキハ11が続々と300ks特別車として就役するに至り (キハ40系列は当初冷房車だったものの、クーラー使用を止めて200ks特別車として運用中とか。クーラー部品を大量に確保しておこうということなのかも。キハ40のクーラーを11に転用できるのかどうかも分からないのですが ^^;)、キハ38は200ks非冷房特別車として無難に運用されるようになったとか。まぁそりゃそうだよなぁ……(笑)。
 今後の期待は、側面のミャンマービールラッピングが剥がされ、純粋な久留里色が復活することでしょうか♪ まぁミャンマービールラッピングも似合っていますから悪くはないですが……。否、剥がされる前に検査期限が到来し、RBE標準色になるのかも知れませんが、それも一興というものでしょう。あるいは、他の車両と色を揃えると称して仙台色やJRC色になるとか……^^;)。

パンダ工業製・日本石油インレタで遊ぶ

2016-02-27 00:04:00 | 超へっぽこ模型製作


 秋葉原のGMストアが同じビルのフロア内で引っ越しをしてはや数ヶ月、ようやく新しい間取りに客も慣れた頃合いですが、そんな店内でステッカーやガレージメーカー製インレタが並ぶコーナーを眺めていますと、パンダ工業という新興 (?) メーカーのインレタが結構目立つ位置に並んでいます。そこで、ラインナップをしげしげと眺めていますと、名鉄3880形インレタの存在に思わず「作りてぇ!」と脳汁がドロリと分泌してしまったのですが (笑→そのうち正式始動させるつもり。他にどれだけ仕掛品があるのかよ、と思うと全く以て身の程知らずな話ですが)、一方で強烈に胸のドキドキバクバクが高まってしまったのが、Nゲージ石油タキ改装用のインレタ!! 勿論、JOTインレタも魅惑たっぷりでしたが、ななな何と!日石カルテックス・インレタなんてものがあるのかぁぁっ!! (^O^) かつて幼い頃、根岸駅の近くに住む親戚を訪ねるたびに、EF15に牽引されて根岸駅に雲集した膨大なタキの群れを黙って飽くことなく眺めつづけた根暗なガキだったもので、如何にも時代がかった日石カルテックスの社紋に加え、「日本石油株式會社」と地味すぎる字体で記された社名を目にしますと、それだけで激しくパブロフの犬状態になってしまうのです……(笑)。
 しかし、既に所有しているKATOやマイクロや河合の石油タキを改装する目論見を持っているわけではないため、すぐにこのようなインレタに手を出す理由は全くありません。それでも、とにかくこのインレタのくっきりとした印刷に一瞬でぞっこんになってしまいましたので (^_^;)、「このインレタを使ってどんな遊びを楽しめるだろうか……」とその場でしばし考え込んだのでした (迷惑な客だ!)。



 そこでビビビッ!と思いついたのが、日石製油所所有の社員送迎用電車という妄想すぎる設定です (タキ汗)。かつて昭和30~40年代、猛烈に増え続ける石油需要に追われ、続々と製油所が増強される中、国鉄某駅から離れた位置に巨大製油所が設けられ、製油所内のタキ入換は小型スイッチャーで行うものの、数kmに及ぶ国鉄駅と製油所間の専用線については直流1500Vで電化され、従業員送迎用&地元民へのサービスとして無料電車が運行されることになった、という感じ……。そこで、小田急4000形 (初代) の新造により余った1400形ボディを貰ってきてその任に充てると同時に、数両単位で国鉄駅に発着する分についてはこの送迎電車が牽引してしまう、ということにしました。
 う~ん、妄想している間は楽しいなぁ♪ しかしここから先、実際に指を動かして改装する段階になってからが大変でした。まぁ本来ならば何ということはない作業しかないのですが、ここしばらく鉄コレN化レベルを越える作業をするヒマが全くなかったもので、塗装作業の注意力が落ちまくり、結構ミスをやらかしてそのリカバリーに手間がかかりました (鬱)。一番ヤバいのは、鉄コレボディの塗装を落としたあとの洗浄が十分ではなかったためか、あるいはGM白3号の食いつきが悪いためか、まず白を塗った後で車体裾部分の塗装がボロっと剥がれ、「まぁどうせ黒で塗りつぶしちゃうから」と400番→1200番の紙ヤスリで整えたつもりだったものの、結局不十分で、如何にも実車の塗装剥がれ痕のようになってしまった……。まぁボロさを出すのには丁度良いか (開き直りドヤ顔 ^^;)。
 あと、GMの黒+半光沢の組み合わせでは、何やら実に高雅な雰囲気の黒ボディとなり、タキの艶消し黒タンク体との組み合わせはアンバランスです……(あたかも、銀塩モノクロプリントの冷黒調と温黒調の違いの如し @_@)。かといって、折角塗った電車の車体を艶消しにするのも気が引けますので、「まぁ人間を乗せる車両には艶があった方が良かろう」ということで……。
 とまぁこんな感じで完成してみますと、本棚の置物としては実に良い! インレタは3両分ですので、「あと2両を兄弟車両として改装しちゃおっかなぁ~」と更なる妄想に走っているところです。

東急恩田通信・1000系の残り減少編

2016-02-26 00:00:00 | 大手民鉄 (東急)


 京急の台鉄藍色普通車風2100形を激写した去る23日は、その前に恩田を非常に久しぶりに訪ねてみました。どーせ京急のダイヤがガタガタで、復旧までは時間がかかり、公式HPの予告通りには来ないことから、ならば少なくともダイヤが概ね元に戻るまでは別のところをぶらつこうか、というわけで……(^^;)。一方、当ブログの記録で確認してみますと、前回恩田を訪れたのは昨年10月初旬ということで、何と約4ヶ月半ぶり……(汗)。ここまでご無沙汰してしまえば、必ず全く異なる展開が見られるだろうという目論見です。



 すると、確かに4ヶ月半前とは全然違っていました。テクノ側の車両放置コーナーには、改造待ちの1000系中間車が5両運び込まれた状態でしたが (1252/1257/1307/1402/あともう1両)、テクノの建屋から出て本線を跨いで工場側に向かう線路上は空けられていましたので、これまでテクノの建屋内で改造を受けていた車両と入れ替わりで押し込まれるのを待っている状態なのでしょうか??
 また、工場側の放置車両スペースには1253/1303の姿がありました。これらもそのうちテクノ側に送り込まれるのでしょうか。
 それにしても、一時はあれだけ所狭しと並べられて放置されていた1000系の余剰車も、何のかの言って池多摩・一畑・上田向け改造がちまちまと進んだ結果、ここまで数を減らしたということで、やはり変化は切れ目なく進んでいるものだという感慨を抱いております。この調子で改造が進んで行けば、来年の今頃には改造待ちの1000系はいなくなり、池多摩線からも7700系の姿がほとんどなくなりそうです。
 では、改造に適した車両が底を突いたら、テクノの特修場では一体何をするのか……? ちょうどそんな頃合いに、8500系の廃車再開やメトロ03の大量廃車が到来し、もしかりにメトロ03の地方私鉄向け改造をテクノが受注するとすれば、この空間はもっと大賑わいになるのでしょうか? (東武20000系は、館林に東急テクノと同じようなことをしている津覇車両がありますので、自社内玉突き改造をするにせよ地方譲渡車を整備するにせよ、東急テクノに委託をすることは余り予想できないのですが)
 ちなみに、日比直関連とは全然関係ありませんが、5158Fが重検 (?) 明けの構内試運転を行っており、9013Fが正門の脇で検査待ちの昼寝をしていました。

台湾鉄路局京急線・藍色普通車風2100形

2016-02-24 00:00:00 | 大手民鉄 (京急)


 正逢農暦新年元宵節的佳季、台湾鉄路管理局与日本京浜急行電鉄之間的友好交流協定也迎来了一個年華! (正式締結日是廿六日)
 為了熱烈慶祝這場嘉機、京浜急行電鉄隆重推出一條台鉄藍色普通車塗装的電聯車! 在悠久密切的台日両国鉄路交流歴史之中、日本的鉄路技術或車両一直影響到台湾的鉄路、但這條電聯車的藍色塗装是台湾鉄路図像首次登陸日本鉄路之上的珍蔵画面! 因此可以認為、這次盛挙是台日両国鉄路交流走上新的歴史篇章的偉大紀念! 今後若在台鉄鉄路之上出現京急電鉄紅白塗装、台日両国的鉄路迷将会争先恐後地拍攝上車、在両国鉄路文化上会添更多熱情的場面?!



 というわけで、京急と台湾鉄路管理局の友好交流協定一周年を記念して忽然と出現した、台鉄藍色普通車風ラッピングのブルースカイトレイン……プレスリリースを見た瞬間に鼻血が吹き出すような感激を覚えまして、早速撮りに行って参りました♪ ラッピングと申しますか、単にブルスカ塗装の上に白帯と台鉄マークを貼り、スカートを警戒色に塗ることで、あ~ら不思議、R100形 (電気式アメ罐) のレアな藍色バージョンや、かつて支線で活躍していた藍色DCっぽく見せるというものです。個人的には、もっと似合いそうな車両があると思いますが (妄想で色を変えてみた図はこちら)、こういうマニアックな企画は実施して頂くだけでも有り難いと言うべきでしょう (*^^*)。

 そこで、昼間も運行する初日となった昨日、仕事の修羅場を控えた平日休みであるのを良いことに、勇躍京急沿線に向かったのでした。最近あまり撮り鉄していなかったもので、これほど自発的にルンルン気分で線路脇に行くのは久しぶりなことです。ところが……な、何ぃぃぃ~?!屏風浦で人身事故……(-_-;)。公式HPに載っている、前日14時発表の運用表が完全にパーになりました……。一応、公式HPには「当日の運用はお客様センターに訊くべし」と記されていますが、人身事故後のダイヤ乱れ地獄でテンパっている中に電話をかけるのは気が引けるわけで……。
 というわけで、運用がメチャクチャになった中、「来るならそのうち来る、来ないなら全く来ない……」と割り切って仲木戸で粘ったところ、待つこと約30分、残念ながら発車するD急行にカブられてしまったものの、1Aに入っているのを確認!! そこで、京急で唯一の絶対カブられない某駅まで向かいまして、無事白帯とスカート警戒色が鮮烈な台鉄藍色普通車風2100形をゲットォォォォォォッ!! (^O^)。いや~、実車はPDFファイルの図よりもはるかにカッコ良かったです……。そういえば、単線を走っているシーンも何やら藍色DCの現役時代を彷彿とさせますし♪
 こんな素晴らしい企画が僅か約1ヶ月でおしまいとは実に勿体ない気がしますので、「ご好評にお応えして、5月末の久里浜まつりまで期間延長」ということにはならないのでしょうか。お願いします!京急様……m(_ _)m 
 あと、京急のN模型はボロばかり集めている私、2100形は持っていないのですが、この台鉄バージョンがKATOから出たら絶対に買います……(^^;





ブルスカトレインの意匠と「けいきゅん」がなければ最高なのですが、期間が終わったらまたすぐに剥がして元通りなのでしょう。



この紋所が目に入らぬか!! (*^O^*)