ジャカルタの鉄道シーンをめぐる目まぐるしい変化の中でも、個人的に悩殺された話題といえば、KAI所属青黄ライン編成の全編成KCJ色化であり、既に東急新8007Fがそんな装いで快走しているところです。しかし、東急車以上にこれまで長年活躍してきた都営6000系につきましては、昨年8月の時点で既に6168F (6181F) の8連1本しか稼働しておらず、残りはデポック入換用のLakitan2両を除いて全車廃車または廃車前提の放置となっていましたので、赤黄帯化など望むべくもなく、むしろ何時JR103系と同じく完全離脱の報せが入ってくるのか、という心構えでおりました。
ところが何と!!いつもお世話になっておりますパクアン急行様のブログによりますと、そんな最後の1本となった都営6168FもこのたびKCJ色化され、無事ボゴール~環状線を主とした運用に復帰!!! 多くの鉄ヲタの皆様にとっては、都営6000なんてどうでも良い車両なのかも知れませんが、三田線での現役時代からしばしば都営6000に乗り、秩父でもしばしば撮影し、ジャカルタでもここ数年撮りまくってきた者として、この不死鳥の如き快挙はある意味で東急新8007FのKCJ色化よりも良い意味で衝撃的な事件♪であります……。
そもそも都営6000系は、2001年頃からの散々の酷使によって、ついにここ2~3年のうちに205系に押されて天命を全うしつつあったわけですが、その中には完全にクーラーを換装され、車内も化粧板を交換してピカピカになったにもかかわらず、数ヶ月で離脱してしまったという不運な編成もありました (このような、後先考えない車両計画が、如何にもTidak Apa Apa精神な国だといえば、まぁそれまでなのですが……)。しかしこの6181Fについては、化粧板の張り替えこそないものの、昨年の今頃 (あるいはもうちょい前? 2014年8月の訪問以後であることは確か) に徹底的なレストアが施され、ほとんど温風を引っかき回すだけの「湿気車」に堕していた冷房がシャキーン!!!とブラッシュアップされたのでした。
そこで、昨年8月に「をを……都営6168Fは辛うじて生きていてくれたか。これまで都営が来るとヌルい風しか出ずハズレ車の極みだったけど、今やこうしてジャカルタで乗れること自体が貴重になったので、ヌルい風を浴びながら、そのジャカルタにおける偉大な歴史を振り返ってみようか……」と思いつつ、たまたまやって来た6168Fの車内に一歩踏み込んでみたところ、他の如何なる車両よりもギンギンに冷えていたのには完全に腰を抜かしました……(^O^)。しかも、そんな6168Fには複数回乗る機会がありまして、とりわけボゴールからジャヤカルタまで乗るという超絶に貴重な機会に恵まれたのですが (これもまた、3~4年前まででしたら、都営6000に当たろうものなら「ちぇっ……折角ボゴールから長時間乗って宿に帰るのだから、東急か103・203系で帰りたかったのに」と文句タラタラ ^^;)、確か4両目か5両目に乗っていたところ、モーターも徹底レストアされたためか、実に力強く調子の良いサウンドが……(*^^*)。
というわけで、「来ればハズレ」という都営6000に対する認識を徹底的に改め、かつこれまでのハズレ扱いを内心で心から侘び、都営6000・最後の1本の活躍を激写したのでした。「いくらブラッシュアップされたといっても、過去の事例からして、南武205が揃ったら絶対に廃車だろう。これがジャカルタで都営6000を撮る最後・・・」と噛みしめながら。
ところが何と!上記の通りの華麗なるKCJ化ですから、これはもう、何が何でも今年の夏に再訪するまで残っていてもらわなければいけません。既に、東急のKCJ色=JALITA化が決まった時点で、再訪は確定していたのですが (笑)、ある意味東急以上に都営6000を熱く追っかけする再訪となりそうです……。