地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

神奈臨50周年・本牧の宴 (2) C56引き出し

2013-05-31 00:00:00 | 貨物列車 (神奈臨)


 神奈臨横浜本牧駅にて開催された創立50周年の宴は、余りの人の渦ゆえに未だ脳内で当日の強烈な印象がグルグル回っているのですが、その最大の主人公である秘蔵のC56 139が機関庫から引き出される瞬間は、それにも増して最高の光景を魅せてくれたと思います (*^^*)。普段外界とC56を隔てるシャッターが開いて、この日のためにピカピカに磨かれ黒々と艶を放つC56の姿が現れ、やがてDD5518に牽引されつつ、その全貌が白日の下に……!! 初夏の趣きも満点な、やや湿気を帯びた雲混じりの青空も、C56を引き出す栄誉を与えられた記念HM付きDD5518の雄姿を最大限祝福しているかのようです!!



 目の前を通り過ぎるC56は、さすがにシュッシュッという動作音こそ立てないものの、動輪とシャフトが実に滑らかに動いて心地良い金属音を響かせて行きます……♪ というわけで、朝の光を全身に浴びるC56の麗姿に見とれて思わずうっかりと後追いするのを忘れそうになってしまいましたが (^^;)、我に返ってテンダ側をも激写成功!! 恐らく念入りにワックスがけされてこの上もなく美しいC56の姿は、まさに神奈臨関係者の皆様の愛情の証でありますが、同時にこれから膨大な来客の注目を一身に集めてデモ運転をするのを控えて天に祝福されているかのような神々しいオーラすら放っていたのでした……♪♪


第四ジャカルタ炎鉄録 (33) メトロ5000系67F

2013-05-30 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 昨日の記事でお伝えしましたドゥリ駅での衝突につきまして、Google検索で「Stasiun Duri tambora」と入力しますと、いくつかの現地ニュースを勝手にYouTubeにアップした動画が出て来ますが……催涙弾や石つぶてがガンガン飛び合うという、近年のインドネシアにおける衝突事件の中でもかなり衝撃的な部類に入るものであることが分かります (T_T)。そして、パクアン急行様によりますと、タンゲラン線の国産冷房車KFWが巻き添えを食ったとのことですが、警官や軍人が渦巻く2番線には先頭車全面広告ラッピングの対象となった7123Fの姿が……。この編成も破損は免れないことでしょう。
 そして、ニュースのうち一つは、エコノミー廃止を控えて混乱を水際で防止するため、ブカシ駅のホームに軍を大量に配置している云々という光景を映し出しておりました。うあぁぁ……一体どうなってしまうのか!!
 その一応のXデーは来る6月1日。ジャカルタのKCJ (ジャボデタベック通勤電鉄) では、何と全ての乗車券を磁気カード化し、かつ従来は非常に大雑把過ぎた運賃を距離に応じて (より正確には、乗った駅数に応じて。汗) 細かく分けるという措置を開始するとともに、一応エコノミー電車を廃止するともいわれております。



 その具体的な方法や状況につきましては、KCJ公式HPや、パクアン急行様のブログ『JABODETABEK COMMUTERS NEWS』をご覧頂くとしまして……従来は窓口でもせいぜい数種類のぺらぺらな軟券を用意しているのみで、エコノミ・ACの別と行先を告げて運賃を差し出せば瞬時に切符をゲットできたわけですが、それが果たして「種別と行先を告げる→駅員が端末に入力する→運賃収受→磁気券が発券機から出て来る」という時間を要するシステムに移行してうまく行くのかと……。窓口を増やす余地が大きい駅であればさておき、ジャカルタ・コタ駅などはそもそも窓口スペースが限られている以上、絶対に出札口は長蛇の列が慢性化しパニックになるのではないかと懸念せずにはいられません (滝汗)。
 もっとも、運賃を距離 (駅数) によって細分化したのは歓迎したいです。例えばジャカルタ・コタで次のジャヤカルタまでの切符を買っても、あるいは約50分乗るデポックまでの切符を買っても、運賃は一律にデポックまで同一運賃という大雑把過ぎるものでしたので (滝汗)、恐らく近距離利用客の不満も相当あったものと想像されます。
 というわけで、磁気券を購入すると漏れなくメトロ7000系があしらわれたカッコ良い券面をゲット出来るという新システムへの移行がどうなるのか、エコノミー廃止 (?) と切符購入の長蛇の列に伴う大混乱が果たして起こるのかどうか……固唾を呑んで見守りつつ、東葉高速に入る前にアップするつもりであった東西線5000系67Fの画像を (超滝汗)。
 この編成、昨年8月の時点では残り少ない女性専用車ラッピング無し編成であり、しかも5817にはKAIにおける組織変更によりKCJが設立される前のジャボタベック事業部マークが脱色されずに取り付けられたままとなっていましたが (5017は脱色済み)、今こうしてジャボタベック事業部マークを久しぶりに眺めてみますと、KCJが発足する前の、様々な帯色が試されていた楽しい時代、そしてカオスそのものながらも沿線住民・商店と電車がまったりと共存していたあの頃……を思い出し、現状との落差に愕然とせざるを得ません。嗚呼……ジャボタベック事業部だった頃の (とゆーか、初めて訪れた頃の) あの興奮をもう一度……(-_-)。

第四ジャカルタ炎鉄録 (32) 東葉高速1090F

2013-05-29 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 昨日『じゃかるた新聞』のWeb版トップページを見ていたところ、驚愕と悲しみに満ちた光景が展開されており、思わず絶句……。ジャカルタ随一の線路市場として隆盛を誇っていたドゥリ駅南側の一帯は、昨年の訪問後間もなくして一斉撤去の憂き目に遭ってしまったものですが、その後再び週末を中心に復活の動きが見られ、やっぱこういう「まったり」ムードでなくっちゃ……と思いつつ、来る8月の遠征時にも再びここを訪れるのを楽しみにしていたのでした。しかし、とにかく何が何でも零細商を鉄道用地内から追い出したいというKAI当局の意志は固いようで、一昨日には軍を動員して商店を取り壊そうとしていたKAI側と抵抗する商店主・住民とのあいだで衝突の惨事となったとか……(>_<)。こういうタイミングで現地訪問されている某氏がまさか巻き込まれていまいかと心配になるとともに、襲撃された電車が果たして何系かも気になるところですが、たとえ駅南側のスペースが不法占拠であるとしても、もっと上手い収拾策はなかったのだろうかと思う次第です。もし撤去を迫られたのが、1番線東側・駅舎南側の一般商店密集ゾーンであれば、長年の合法的な共存関係に照らして、適切な補償金が支払われて然るべきですが……。



 というわけで、嗚呼!ドゥリ駅!という嘆きとともに、嗚呼!のんびりまったりとしたジャカルタの電車シーンはどうなってしまうのか??という懸念が強まらざるを得ません。とにかく鉄道全体を日本風にきっちりとシステマティックな雰囲気にしたいというKAI・KCJの意向は分からんでもないのですが、時間をかけて妥協を重ねてじっくりと……という方式ではなく、何でも力でガンガンと、という方式ですと、結局は利用客や沿線住民との摩擦にもなりますし、裏に○ネの力が働いているのではないかと勘繰らざるを得ません (-_-;)。まぁ日本の一時期の国鉄もこんな感じだったのかも知れませんが……。新宿とか上尾とか、毎年恒例のストライキ、驚異の50%値上げ……。
 う~む、とりあえず電子カード化のXデーが3日後に迫り、ウワサのエコノミー電車廃止も3日後なのか、それとも数ヶ月以内にあるのかないのか……。スルポン・バンテン線のエコノミー利用客は客車列車に乗れば良いとして、ブカシ線の鈍行客レは本数が少なく (しかもパサールスネン~ブカシ間は快速運転だったような)、ボゴール線に至っては客レが存在しないためエコノミー客は全員冷房電車に乗らなければならないという……。本当に今後しばらくの間、ジャカルタの電車シーンは緊張と隣り合わせなのかも知れません。そのあおりを受けて、駅撮りは既に無許可では難しいらしいですが、まぁこの点は駅以外の気になるスポットを巡り歩けば良いとして (そこまで行くのが暑いですが -o-;)、運休の連発はイヤ過ぎますし、電車の破壊はもっとイヤ……。まぁ、ラマダーンが終了してから、街が完全平常営業に戻るまでの静かな時期に出掛ける予定ですので (メシ屋は余りやっていないでしょうが、外国人もいるショッピングモールに行けば何とかなるでしょう)、まさかイスラーム教徒にとって最もめでたい時期に衝突が起こるとは思えないのですが、いずれにしても細心の注意が必要ですな、こりゃ……。
 というわけで、アップする順番が大幅に入れ替わってしまいましたが、ドゥリの線路市場を行く東葉高速1090Fを。あ、2枚目はチキニですが、この最高に撮りやすい駅で無許可撮影が出来なくなったのは残念……(-_-)。この編成は東葉高速3編成のうち、唯一正面の東葉高速社紋が剥がされています。それにしても紅い額縁がド派手……。一時期の黒額縁顔よりは全然マシですが。汗)。

台湾のDC自強号・DR3000形

2013-05-28 00:00:00 | 台湾の鉄道


 いろいろな理由により緊密の度を強めつつある日本と台湾の関係は、正式な外交関係など無くてもより一層緊密な実質的関係を創りうるのだという実例を示しているように思います (勿論、正式な外交関係への移行を心から望みます)。何せ、とある国に至っては、日本との平和友好条約にサインしておきながら、独裁政党の機関紙やその子会社タブロイド紙からして、国際社会における日本の名誉を徹底的に貶めようとしている惨状ですからなぁ~。
 というわけで鉄道の分野でも、日台合作による新車の導入が進んだり、あるいはJRHや江ノ電などとの密接な関係など、日本と台湾の関係強化は誠に喜ばしい限りですが、個人的には東南アジアにうつつを抜かしている間に、台湾は何と約5年の御無沙汰になってしまいました……(滝汗)。ヘタクソながらも中文を話せてしまいますと、脳内で台湾というところは「日本語を使っていない日本」と思えてしまい、結局北海道や沖縄を訪れるのと同じような心理状態なんですよね……(^^;)。国内であると、近いから何時でも行けるなぁと油断してしまい、気が付いてみたら相当御無沙汰になったり (沖縄に行ったのも10年前だし。-o-;)、西日本を中心に未訪問の県が多数……(爆)。



 しかし、ようやく個人的に台湾分補給の機会が再び巡って参りました♪ 明後日からちょっくら次の日曜日まで台湾に行って参ります……♪♪ しかしながら、基本的には行動予定を台湾側が安排した出張ですので、もし運良く撮り鉄出来るとしても僅かな空き時間のみで、しかも台北界隈のみとなるでしょう……(あるいは、松山駅近くにある鉄道模型の魔窟・○方模型店にどっぷり浸かるとか ^^;)。というわけで、あわよくばプユマ号や釣掛自強を撮影出来れば本当に御の字というレベルでして、基本的にはスネ夫やウリナラ製電車がメイン、あるいは「乗ったことは何度もあるけど撮ったことはほとんどない」台北捷運を撮ってみようか……という体たらくですが、そういえばそろそろ、近い将来の花東線複線電化完成により台北からは消える可能性が高いDC自強も撮り貯めた方が良いのだろうか、という気もしております。
 そこで、5年前の台湾駆け足一周の際に撮影しておきながら、何故かアップしそびれていたDC自強・DR3000形をアップしておきます。撮影したのは屏東線と花東線ということで、今後も屏東線の潮州以南と南廻線が電化されない限りDC自強も残ることになりそうですが (花東線のDC自強の一部は高雄方面からの直通列車であり、しかも常に満杯気味のドル箱列車ですので、「花東線電化完成により台東で打ち切り・花蓮~台東間はプユマに乗換」ということにはならないでしょう)、とにかく最近は台湾に限らずいろいろな国のいろいろな車両をめぐる事情を見るにつけ、「こういう顔の車両は、今すぐ消えるわけではなくとも、来たら必ず撮っておけ」ということを肝に銘じている次第……(^^;)。あ、でも出来れば、コルゲートギンギラな裾絞り車体で自強号としてバリバリに現役なDR2800形を撮りたいのですが……(DR2800は基本的に樹林~花蓮間が活躍の舞台のはずですので、なおさら台北近郊で頑張らなければ。汗)。

神奈臨50周年・本牧の宴 (1) DL並び晴れ姿

2013-05-27 00:00:00 | 貨物列車 (神奈臨)


 川崎と横浜の港湾地帯における鉄道貨物輸送を担うべく半世紀前に創立された神奈川臨海鉄道の歴史は、日本の産業構造ならびに物流網の変化の歴史そのものであり、浮島町 (末広町) から発送される石油が安定的に推移しているのを除けば、化成品・原料・自動車・石灰石輸送etc...のどれをとっても大変動を経ながら今日に至っています。そこで傍から見ていますと、今日の神奈臨の業務においては、川崎貨物駅及び根岸駅の業務をJRFから受託していることが非常に大きな比重を占めていると思われ、これもまた今日において臨海鉄道という存在が安定的に生き残るために欠かせない術なのかも知れません。とはいえ、一介の物流業界とは無縁な鉄ヲタである私からみますと、それでもなおディープな港湾地帯の風景にホイッスルをこだまさせながら神奈臨の機関車が日々活躍する光景は、ある意味において鉄道原風景の趣きに満ちたものであり、そんな神奈臨が創立50周年の大きな節目を迎えたことは誠に喜ばしい限りです。
 そこで昨日は周知の通り、横浜本牧駅にて創立50周年を祝うイベントが開催されました! このイベントは事前に地元横浜の様々なところで広く告知されるなど、神奈臨の気合いが前もって伝わって来るものでしたが、とりわけ秘蔵のC56 139をクラの中から引っ張り出して展示及びDL牽引デモ走行をする旨が告知されたことから、ファンとしては当然行くしかない!の一択です (笑)。



 というわけで、朝10時の開場に合わせて行くのかといえばさにあらず! 会場にC56、DL×2、そして貨車をいろいろ並べる必要があり、しかも秘蔵のC56は朝になるまで絶対に表に出て来ないはずですので、朝早くからのある時点で必ず濃いぃ入換が展開されるに違いなく、その過程では様々な感動的シーンを激写出来まくりであろう……と事前に予想した次第。そこで、自宅を5時台に出発し、余裕を持った連絡を経て、根岸発7時の横浜市営バス97系統に乗ってヤードに到着!! 同じようなことを考えているヲタの皆様が20~30名ほどおられたことに驚きつつ、まずは留置されていた貨車の形式写真を撮るなどして待つことしばし……。根岸から帰って来たDD5518が車庫2番線前に入り、やがて車庫1番線のシャッターが開きDD602が発車!! そこでまず実現したDL2形式の記念HM晴れ姿並び (1枚目) を激写しながら「来て良かった……神奈臨万歳!」と心の中で叫んだのでした♪ 
 その後しばらくの間、横浜本牧構内では予想通り (?) 激濃な入換が展開され、午前10時の開場を待たずに連写!に次ぐ連写!を重ね (爆)、約200カットも撮り貯めてしまいましたが (デジカメ様々ですな……♪)、その際にも改めて2台のDLが並びまくり☆ 総じて、かねてから通い慣れた横浜本牧駅の構内配線を心得ながら、常に罐の動きを先読みしつつ、久々に神奈臨でフィーバーしまくるひとときを満喫したのでした (*^O^*)。

 しかし、開場前の入換シーンを撮りまくっていた頃、脇を走る道路上ではただならぬ光景が……。開場まであと1時間もあるという頃合いで、既に横浜市営バスの無料送迎車がガンガン運行を始め、しかもどの便も超満員……(@o@)。果たせるかな、開場後の横浜本牧構内は、これまで見慣れた光景とは全く異次元のカヲスと成り果てたのでした (滝汗)。しかも何と!子連れ一家やらデエトのカポーやら、リア充率が異常に高すぎる……! 孤独な一匹狼ヲタとしては肩身が狭すぎます (爆汗)。さすがメディアやら何やらを通じた事前告知の威力、そしてSLの威力はスゴ過ぎるぜ!と思った次第です。天候に恵まれる中、送迎&入場無料に弱い日本人らしさが引き起こした現象なのかも知れませんが、あるいは「日本人潜在的総鉄ヲタ?」ということをぼんやりと想像せずにはいられないほど、いやはや本当に、普段の神奈臨を見慣れた者にとっては有り得ねー!光景でございました。
 とはいえこの現象は、裏を返せば「工場地帯でも濃いぃコンテンツであれば必ず観光で稼げる!」という、昨今の工場夜景ブームなどでも明らかな傾向のあらわれなのかも知れません。そこで個人的妄想ですが……是非いずれ、荷扱いが少ない日曜限定で構いませんので、クルーズ式の観光列車を宜しく!と思う次第です。小島新田駅前=塩浜であれば、道路の脇に簡易ホームを設置できるでしょうし……。
 おっと、昨日横浜本牧駅で目にした光景が余りにも壮絶すぎて、思わず文章があらぬ方向に向かってしまいました (汗)。何はともあれ、ファンにも一般客にも楽しめるイベントを企画立案・実施して下さった神奈臨関係者の皆様に、この場ながら心よりお礼申し上げます。そして、沿線で写真を撮るだけの者ではありますが、今後の神奈臨の発展を改めて心よりお祈り申し上げます。
 …というわけで、膨大なカットの整理・レタッチを控え、途方に暮れる私 (^^;)。他の決めカットは後日ぼちぼちアップすることにします。