日本国内では風前の灯火となった鉄道線用釣掛式電車の貴重な生き残りとして、地味に注目を集めてきた三岐鉄道601系607F……。しかし周知の通り、西武新101系改め751系の導入により、今日と明日のさよなら運転を最後に引退することとなりました。釣掛の残党、またひとつ落城す……(T_T)。
しかし、607Fは非冷房で夏場は運用できず、しかも西武571系時代から数えて車齢約47年半ということで、どう考えても先行きは長くなかったのも否めない事実。高度成長期当時激増の一途にあった西武のラッシュ輸送と、三岐での車両大型化の双方に大きな功績を残して、いまや天寿を全うするということなのでしょう。
個人的には、先日突然発表された撮影会の報せに「日曜は久々に終日撮り鉄出来そうだ。行こうかなぁ」と一瞬思ったのですが、土曜も月曜も仕事があり、遠距離の日帰りで体力が削がれるのも何だなぁということで (あと、日曜日は別のところに行こうとプランニングしまして ^^;)、ここは地元三岐ファンや西武ファンの方々のレポートをネットで眺めるにとどめます。とりあえず、まだN化せずに長らく放置していた第7弾・三岐601系に、先日補充購入した鉄コレのN化パーツを装着しまして本棚に飾り、遠くから惜別の意を感じているところです……。
そんな去り行く607Fとの個人的な最後の出会いは、昨年5月末の三岐訪問時のこと。もう季節柄ほとんど梅雨入りに等しい蒸し暑さで、冷房や除湿がなければ間違いなくサービス悪過ぎだよなぁと思われましたので、絶対に運用には入っていないはず……と予想しまして決して期待はせず、保々で撮りやすい位置に留置されている場合に有り難く撮影出来れば御の字だ……という程度の心構えだったのですが、何と丹生川で交換した西藤原行が607F!!(@o@) しまった……もうしばらく東藤原で撮りまくって、1本後の電車に乗れば607Fだったのだなぁ……と思いつつも、折からの土砂降りと工場点検による入換激減の中で粘ろうと思うはずもないわけで、これもまあ運命。車庫見物のために降りた保々で素直に決めようと思いまして、幸いにして雨も止んだ中、待つことしばし……緑の風景をバックにやって来た607Fの勇姿を完璧に決めることが出来ました (*^^*)。
その後、車庫を外から眺めたり、貨物を撮ったりして時間をつぶした後、近鉄富田から戻って来た607Fを後追い! これに乗って再び山登りというのも悪くないな……と思ったものの、ハードな出張の用務と雨中の撮り鉄が重なって既に相当疲れがたまっており、早めに帰宅して明日以降のハードな仕事に備えたい、という気がはやってこれにて終了 (年とったなぁ……^^;)。釣掛の残響を頭の片隅に刻みつけながら、近鉄富田行101系の客となったのでした……。
何はともあれ、今日を含めて残り2日となった607Fには、最後まで安全運転を全うして花道を飾って欲しいものです。長い間お疲れ様でした……。
以上をもちまして、昨年5月末の名古屋出張撮り鉄シリーズは完結です。延々と引っ張ってしまいましたが、その間に名鉄パノ7000系や1000系パノスパ4連・1600系が去り、三岐607Fも引退へ……というわけで、本当に中京圏の車両の動向も目が離せないですね。長い間お付き合い頂きありがとうございました。