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去る11月30日の日本の鉄道趣味界は、相鉄JR直通一色に染まった感がありますが、遥か南のインドネシアでは、格別にマニアックな列車が運行されました。いつもお世話になっておりますパクアン急行様が、貸切需要に対応するべく日本製DCを大改造して最近登場したインドネシア鉄道の豪華車両「Kereta Istimewa」をチャーターし、鉄道車両の墓場チカウムに自らを廃車回送しつつ (笑) 最終的にC●駅を目指すという企画です。
私もこの企画には、かなり早い段階からお招き頂いていたのですが、現在怪社で拝命している役職の都合で泣く泣く不参加表明せざるを得ず (嗚呼ブラック企業……)。その後相鉄が11月30日を以て開業する旨を発表したことで、結局日本国内で早朝から奮闘したのですが、パクアン急行様にとって最高に特別なこの列車に同乗し、直接お祝いを申し上げたかったのもまた偽らざる思いです。
そこでこの場ながら、パクアン急行様の人生の大転機を心よりお祝い申し上げますとともに、ご家族を大事にされつつ、今後ますます、日本とインドネシアの鉄道事情を結ぶ立役者としてご活躍されることを心より祈念しております!
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この謎列車の運行をめぐっては、既に西船junctionどっと混む様やインドネシア人鉄の方々のツイッターなどで現地速報がアップされており、近いうちにパクアン急行様のブログでも当日のまとめがアップされるかと存じますので、私もワクワクテカテカしながらレポートを待つことにしまして、とりあえず外付けHDの中で死蔵されていた2009年の初訪問時の過去画像を掘り起こしてみました。
私が初訪問し、偶然ながらパクアン急行様も初訪問した2009年のジャカルタの電車事情は、カオスの一言に尽きるものがありました。都営・JR・メトロ東葉・東急から中古冷房車を急速に導入し、従来の非冷房エコノミと比べて数倍も高い運賃を取って急行電車・エコノミAC電車サービスを提供しつつあったものの、時期的にはちょうどインドネシアがアジア経済危機の混乱からようやく脱して急成長を始めた頃で、まだまだ車両の保守にかける金も人員も不足し、しかも編成ごとに運用が固定されがちで、したがって終日運用に固定されてしまった編成は荒廃の一途をたどって車体ドロドロ・窓割れまくり・冷房不調……という悪循環! それでも、急行電車やエコノミAC電車を利用出来るに越したことはなく、金のない客は屋根上乗車でも何でもありな非冷房エコノミで命がけの通勤をしていたのでした……。
そんな2009年のジャカルタの電車シーンで、圧倒的に輝いて見えたのが、ジャカルタ・コタとボゴールを結ぶパクアン急行です。停車駅はジャカルタ・コタ、ジュアンダ、ガンビル、ゴンダンディアといった都心部を除けば、あとは終点のボゴールのみ!! もっとも、朝夕はチタヤムやボジョングデなど一部のベッドタウン駅に停まる列車もありましたが、とにかくゴンダンディア〜ボゴール間は、マンガライでの信号待ちや徐行を除けば基本的に飛ばしまくりで、ジャカルタ・コタ〜ボゴール間が1時間しかかからないという夢のような列車だったのです! そんなパクアン急行に103系や東急8000・8500系が入れば、もう本当に大歓喜・大感動の嵐で、とりわけデポックから南の山登り区間におけるパクアン急行のアツすぎる走りは伝説級だと信じて疑いません。
パクアン急行様におかれましては是非、そんなパクアン急行の走りっぷりを初心として忘れず、読む者を唸らせる御論考を量産されることを夙に期待するものですが、そこで当時のパクアン急行の画像を発掘しようとしたところで……さて困った。ほとんどの列車は単に正面窓に「BOGOR」を表示するのみで、表示も何もない列車も少なくない中、ちゃんと「PAKUAN」を掲げた列車は実は少ないという……(苦笑)。目を皿のようにしてHDを漁ったところ、東急8608Fのジャカルタ・コタ側に掲げられているのを発見しましたので、未公開画像をレタッチしてみました。この黄緑+黄色帯は、8500に本当に似合っており、ただただ懐かしいの一言に尽きます……。