地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

鹿児島熊本鉄バス録 (16) 鹿児島市電観光電車

2015-07-26 00:00:00 | 路面電車


 全くもって熱帯としか言い様がない暑さが続く今日この頃ですが、多少の気休めとして冬の斜光線の中で撮影したカットをアップ致しましょう。去る1月末~2月頭の鹿児島出張ついで鉄の続編です (まだまだ続く……^^;)。
 最近、各地の路面電車事業者においては、最新鋭のノンステ車両を導入する動きが加速しているようで、それはそれでバリアフリー時代の利便性向上に合致し悪い話ではないと思いますが、いっぽう遠来の客が路面電車という存在に期待するのは懐かしいレトロ感覚であるわけで、そんな趣向にも対応した「なんちゃってレトロ」の最新鋭車両も少しずつ増えているようです。鹿児島市電でも、2012年の100周年を機に、観光電車としてこの101号が導入されました。



 一応この電車は、格別レトロでリッチでプレミアムな存在感を演出するため、土日祝日に限って4往復、特別料金の観光電車として走る運用に入っており、他にもリクエストすれば特別貸切料金で走ってくれるのでしょう。個人的には、この手の「なんちゃってレトロ」につきましては、とくに冷房装置を覆い隠すための「なんちゃってダブルルーフ」の陳腐な存在感が余り好きではなく、気がついてみれば近場の都営荒川線でも未だに1カットも撮っていないことを思い出しました (滝汗……とゆーか、都営荒川線自体、ここを目的地として撮り鉄しに行ったのは何年前の話になるのでしょうか……遠い目 ^^;)。しかしこの電車につきましては、「なんちゃってダブルルーフ」のチャチな雰囲気はさておき、全体的に非常にシックでシブい色合いに仕上がっているあたり、なかなか好ましいのではないかと思います。金文字っぽい装飾も、○トーカのようなあざとさは感じませんし♪ 
 とまぁこんな感じで、乗ってみれば良かったのかも知れませんが、結局撮るだけで終わってしまいました (笑)。またいずれ再訪するあかつきには (何時だよ一体……)、乗ってみるのも悪くないかも知れません。

祝ヤンゴン輸出・広島電鉄3000形!

2015-07-21 00:00:00 | 路面電車


 ヤンゴンのダウンタウン住宅街や港湾地帯をめぐる臨港線、2年4ヶ月前に初訪問した際には、果たして何時貨物小運転が来るのか全く分からない、半分終わったも同然の極マイナー路線に過ぎなかったものですが、そこに昨年から三陸鉄道36形が走り始めたというニュースは本当に腰を抜かすものがありました。途中交換駅がなく、閑散極まりないダイヤは、利便性云々よりも単に日本人ヲタを集めるだけとしか思えない……(^^;)。実際、今年3月に乗って撮ってみたところ (そういえば、乗車記録は未だアップしてないや……滝汗)、深刻化するダウンタウンの交通渋滞に対する切り札とは到底いえない超長閑~なムードに、逆に極めて強いマニアックな喜びを感じたものです。
 しかしミャンマー国鉄は、これだけではまだ飽き足らないためか、それとも長期的な思惑があるのか……。かねてから電化の噂が流れていましたが、ついにそのヴェールは剥がされ、港湾地帯に沿った三線レール部分が電化されて (それとも本線の駅=パズンダウンとチミダインまで電化するのだろうか??)、広島電鉄の中古電車が輸出されることになりました! 



 この話題は各方面で既報済みですので、既に新鮮味はないかも知れませんが、とりあえず記念としまして、2008年に撮ったきりお蔵入りになっていた (側面に広告があるからというショーもない理由……^^;)、今回の輸出対象・3000形の画像をHDの奥から引っ張り出してみました。確か3005・3006編成が行くということで、3006編成の画像につきましてはこちらをご覧ください。
 それにしても、この電車自体が西鉄からのもらい物であり、既に相当の車齢となっている以上、過酷な気候のミャンマーでそう長い間走れるとは思えません。短期間のみミャンマー初の電車として話題を提供し満員御礼になったところで、そこですぐに壊れて廃車ということであれば、一体何のために高い船代を払ったのか……という批判も集まることでしょう。そこで個人的には、今回の輸出には必ず深慮遠謀があるのではないかと睨んでおります。すなわち、今後の環状線等における電車の運転に備えて、まずは構造が簡単な釣掛式電車から慣れておこう (しかも臨港線なら本数も少なく、いざ何か問題が発生しても呆気なく運休に出来る) ということなのかも知れません。
 うーむ、今後臨港線の電車旅客営業が軌道に乗れば、さらに本格的な新車が入り、この車両もさっさと廃車ということになりかねませんので、やはり来年春にまた再訪しなければならないのか……と思い始めているところです。しかし臨港線はその前に、三線レールや電化区間を港湾地帯の外側に延ばすのか、そして交換設備をつくるつもりがあるのかないのか、気になり過ぎて夜も眠れなくなりそうです (笑)。

鹿児島熊本鉄バス録 (15) 鹿児島市電600形

2015-07-11 00:00:00 | 路面電車


 去る1月末から2月頭にかけての鹿児島出張ついで鉄。青蛙引退という時節柄もあって、先に「出張ついで熊本プチ遠征鉄」の内容からアップして参りましたが、本来の出張先である鹿児島でもいろいろ撮っております。いやぁ何せ、鹿児島空港からリムジンバスに乗って中央駅前に降り立ちますと、そこにはめくるめく路面電車&ボロバスワールドが広がっており、何時間ここにとどまっていても退屈しない以上、空き時間のある限り撮らないわけには行かないではないですか……。
 というわけで一発目は、鹿児島市電垂涎の旧型車600形♪



 鹿児島市電は、住民目線で利用しやすいサービスに徹しているように見受けられ、昼間でもそこそこ頻繁に電車が現れ、しかもそれなりに乗っているということで御同慶の至りですが、その分だけ最新鋭の超低床車や連接車を導入し、古い日本の路面電車界に新しい風を吹かせる一翼を担っているのは周知の通りです。しかしまぁそれはそれ。頭の中が昭和で完全に止まっているヲッサンにとりましては、こういう如何にも昭和30年代気質な古典的(?)車両こそ何よりの御馳走です♪♪
 しかし残念ながら、いくら冷房改造されているとは言っても基本がボロい釣掛式電車であるだけに、主役はジャンジャン行き交うVVVF車に譲らざるを得ず、基本的にラッシュ時に動くのがメインで、昼間は本当にたまにしか来ません……。このため、昼間の空き時間に撮影しても全然撮り貯まらないことこそ悲しけれ。2枚目の画像に至っては、なかなか良いポジションを見つけて「早く旧型来ないかなぁ~。早くしないと完全にビル陰がかかってしまう」と肝を冷やしながら待っていたところ、確かにギリギリで車体に陰が落ちてしまっているような感じに……。ビルの谷間を走る路面電車を撮るにあたっては、ドピーカンなんかキライだ……と思う根暗野郎は私だけでしょうか (^^;

鹿児島熊本鉄バス録 (9) 熊本市電標準塗装

2015-05-04 00:00:00 | 路面電車


 上熊本で東急青ガエルの小さな旅を終えたあとは、このままJRKに乗って熊本駅に出るのも面白くなく、折角の機会につき時間を確保済みですので、とりあえず辛島町・交通センター界隈に向かってボロバス撮影大会を敢行することに。いっぽう、市電についてはラッピングが非常に多いという印象が強く、標準塗装・バス窓・釣掛と美味しい点が揃った1091号に当たるという期待は全くしておりませんでした。ところが何と! 次発の車両が1091号とは!!



 そこで、先発の車両に乗って辛島町に向かい、待つことしばし……。ド順光の極上な条件となる中、いよいよ1091号が視界に入ってきました。ところが何と……先に熊本駅から来た臨電を通すため、何時まで経っても1091号は分岐の手前で停まったまま……。ようやく動き出して私の目の前を通過するときには陰ってしまいましたとさ……(-_-;)。まぁ後追いでパン側も陰で潰れずに撮影出来たので良しとしなければなりませんが、バックの看板の模様が……(-_-;;)。再び好条件でこの車両を撮影できる機会は巡ってくるのでしょうか??

鹿児島熊本鉄バス録 (1) チキンラーメンが走る街

2015-02-02 12:00:00 | 路面電車


 かつて西国の雄藩が居城としてきた熊本と鹿児島は、今でも豊富な物産に支えられてそれぞれ70万と60万を超える人口を擁し、公共交通網も地方都市としては相当発達しているところです。しかし個人的には、長年九州との縁が薄く、出張回数も撮り鉄回数も片手で数えるほど。しかも基本的に福岡とその周辺に偏重……(滝汗)。その結果、福岡を除いて訪れたり通ったことがあるのは、上熊本以北の鹿児島本線と熊本電鉄の上熊本~北熊本間 (10年以上前の福岡出張ついでに「有明」で熊電塗装時代のカエルを見物)、そして一瞬のみ鳥栖を通り佐賀を車内から見た……のみという体たらくでありました (^^;;)。
 ところがこのたび、怪社の研修兼慰安旅行として遠出しようということになり、行き先は何と鹿児島! しかも2泊3日の滞在のうち、2日目は午後4時までフリータイム! そして最終日は午後2時で一仕事終えたのちその場で解散! そうとくれば、鹿児島市内の公共交通を楽しまない手はありません。



 とはいえそういえば、熊本電鉄で今も現役な青ガエルがようやく昨秋ケロ○軍曹ラッピングを剥がされ、訪問の旬がやって来たと思ったら、ここに来てついに公式顔本にて銀座線01系の整備状況(@筑紫)が伝えられるとともに、5102Aの余命僅かとのアナウンスが……。したがって、間もなく全通4年を向かえる九州新幹線をフルに活用し、2日目の午前中は熊本に往復し、午後は鹿児島中央駅前に陣取ろうとプランニングしたのでした。
 そして実際に訪れてみますと……うぉぉっ!これはまさに夢の世界! 海外撮り鉄も良いけど、こうして未だよく知らない国内の魅力的なスポットも忘れずに押さえておくべきではないか……と反省させられるほどツボった次第です♪ シブい鉄道車両が素晴らしかったのは勿論ですが、バスが辛うじて90年代のボロバス天国ですし……♪ メシも酒も美味かったし、本当に大充実の出張撮り鉄となりました! 今後レタッチをぼちぼち進め、魅惑あふれる南国ワールドを自分なりの備忘録としてアップして参ります。
 ちなみに、今回熊本~鹿児島中央を新幹線で往復し、最終日の鹿児島空港へのアクセスとして鹿児島中央~(日豊線)~国分~(バス)~空港というマニアックなルートを選択しましたので (フツーは10分間隔で頻発する高速バスに乗るだろ……笑)、九州島内のJR乗車距離は確かに増えました。しかし……既に乗ったことがある上熊本以北と今回乗った熊本以南(新幹線ですが)は、何のかの言ってつなぎそびれ……。ええ、JR乗り潰しには興味の薄い私です (爆)。でもって、上熊本と熊本のあいだは市電が走っており (辛島町乗り換え)、実際今回熊本市電に乗りましたので、鉄軌道あわせて東京から鹿児島中央まで乗り継ぎ連絡完了!と見なすことも可能ですが……熊本でのヲタ活動を終えて熊本駅に市電で向かう途中、ある重大な事実に気づいて「しまった!」と思ったのでした。上熊本から辛島町に着いた後、巨大バスセンター界隈に群がるボロバスに興奮してウロウロと撮り歩き、最後に慶徳校前電停から市電に乗りましたので、A線 (熊本駅系統)・B線 (上熊本駅系統)が合流する分岐から慶徳校前電停までの僅か100~200mが徒歩連絡……(笑)。ま、そのうち上熊本~熊本を完全に乗る機会もあることでしょう。