[写真]国会正門前の青信号、先々月2020年9月、宮崎信行撮影。
議長からの付託を受けて委員会で審査し報告書を添えて本会議に上程する法案を「上がり法案」といいますが、今国会での「上がり法案」第一号は、「種苗法改正案」(201閣法37号)で「修正」議決されました。農林水産省関連だけ今国会で2本法案があるという、国対政治的な理由での、第一号となりました。
このため、議員立法が活発化しそうですが、参議院法務委員会で「生殖補助医療による母と子の親子関係に関する民法特例法案」(203参法13号)が公明党の秋野公造新・参議院国会対策委員長から趣旨説明されました。
「被災者生活再建支援法改正案」(203閣法2号)も審議入り。解散日程、3次補正予算案、次期・防衛大綱など、政局は野党不在の様相を呈しています。
【衆議院農林水産委員会 令和2年2020年11月17日(火)】
「種苗法改正案」(201閣法37号)。質疑の後、与党が施行日の一部を変える修正案を提出。続いて、立憲民主党の亀井亜紀子さんが修正案を出しました。趣旨説明や討論で、亀井さんは「平成28年2016年11月の規制改革会議の報告書により、主要農作物種子法が改正された」とし、改正種子法を批判しました。そのうえで、種苗の海外流出を避けるうえで国内での登録制度を充実することはお門違いだとして、水際対策と種苗の自家培養などの規制は分けて考えるべきだと主張しました。
採決では、野党の修正案は否決。与党の修正案と、それを含んだ政府案は可決されました。立憲民主党は修正案にも政府原案にも反対しました。
【参議院法務委員会 同日】
大臣所信に対する一般質疑があり、再々登板の上川陽子法相の答弁は慎重さが目立ちました。法務省は局によっては、要領を得ない長い答弁をする政府参考人も多く、局によって採用ルートが違う官庁だと、答弁要領も局によって違うことを感じました。
今国会から参議院国会対策委員長になった、公明党の秋野公造さんが登場。2016年ごろから議連でうちあわせていた生殖補助医療の卵子を提供した代理女性が「母」と民法で位置づけられる特例法案の筆頭発議者として趣旨説明をしました。質疑は次回(以降)。正式なタイトルは「生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律案」(203参法13号)です。
【衆議院災害対策に関する特別委員会 同日】
「被災者生活再建支援法改正案」(203閣法2号)が小此木八郎防災相が趣旨説明して審議入りしました。質疑は次回。この先、小此木大臣が突如、菅義偉さんを実際はどう思っているか堰を切ったように激白しだす展開があればおもしろいのですが、なさそうです。
【衆議院厚生労働委員会 同日】
「新型コロナウイルス感染症ワクチンの予防接種法など改正案」(203閣法1号)の参考人質疑がありました。内閣官房参与や、日本医師会常務理事らが各々の党から推薦されて出席しました。
【衆議院国土交通委員会 同日】
【衆議院環境委員会 同日】
ともに、大臣所信に対する一般質疑がありました。
【衆議院財務金融委員会 同日】
続投した、麻生太郎財務大臣兼金融担当大臣の所信的あいさつ。おそらく国会議員史上糸山さんや笹川さんを超えた総資産100億円近くを持つ、元栄太一郎・財務政務官(自民党参議院議員)もあいさつしました。
最後に委員長が森友学園に関する衆議院予備的調査について報告しました。会計検査院には虚偽の公文書をぬけぬけと提出した財務省ですが、衆議院調査局には、5つほど新しい公文書を提出したようです。立憲民主党衆議院議員が精査して今後の質問に活用する方針。
【参議院第1種常任委員会 同日】
上述した参議院法務委員会のほか8つの委員会が開かれました。また、野党が委員長ポストを持つ委員会のうち2つも理事懇談会が開かれ、すべて店開きの予定が立ちました。
●参議院外交防衛委員会は定例日ですが今日は開催されませんでした。
●参議院経済産業委員会理事懇談会
●参議院国土交通委員会理事懇談会
立憲民主党の有田芳生さん、江崎孝さんが委員長として理事懇談会を開き、大臣の所信的あいさつを聞く委員会を開くことで与野党が合意しました。
【参議院内閣委員会 同日】
大臣の所信的あいさつに対する一般質疑。立憲民主党の塩村あやかさんは、「子宮頚がんはHPVというウイルスを阻害するワクチンを接種すると、5割から7割予防できる、とされている。しかし、副作用の情報を受けて、厚生労働省が平成25年2013年から、勧奨しなくなったら、接種率が1%になった」としました。内閣委ですので、橋本聖子さんが男女共同参画相の立場で答弁し「健診の受診率を上げたい。第5次男女共同参画基本計画を早期に策定したい」とまったく向き合わない答弁で終わりました。子宮頸がんワクチンについて、私は、推進した参議院議員が所属していた公明党神奈川県本部の地方議員に「あれはなんだったんですか」と聞いたら、「けっきょく製薬会社の問題というよりも、男女問わずフリーセックス批判論者がたたいているんです」とのことでした。組織政党の人が「フリーセックス」とか言うのでほんの一瞬たじろいでしまいました。たしかにそうなんだろうと思います。きょうの国会審議でも「名古屋市立大学の調査によると」と権威が登場して、名古屋市立大学はおそらく名古屋市にあるんでしょうが、総理大臣が嘘をつく国で、名古屋市の市立大学の先生が言っている、といってもなんらかの勢力が裏から働きかけているかもしれません。「松あきらと子宮頸がんワクチン」も「菅直人と丸山ワクチン」も真相はいまだに分かりません。但し、私は「東大の先生、ハーバードの先生がこう言っている」とは言わないけど、意外と素直に「厚労省と都庁が言っているから大丈夫だ」と予防接種を受けたいと考えています。
【参議院文教科学委員会 同日】
大臣の所信に対する一般質疑の中で、立憲民主党会派の横沢高徳さんは「来日中のIOCバッハ会長が、東京オリンピック・パラリンピックはトンネルの先の光にしたいとして、安倍前・菅現首相らがコロナに打ち勝ったあかしにする、としている。しかし、もともと復興五輪ではなかったのか。地元・岩手に帰ると、復興五輪ではなくコロナ五輪になってしまったのかと言われる」と指摘しました。これに対して、萩生田光一・文部科学大臣は「たしかにコロナで一年延期したので、コロナに打ち勝ったあかし、とリーダーたちは言っているが、閣議で決定したわけではない。閣議決定は復興五輪だ」と答弁しました。
●参議院総務委員会 同日
●参議院厚生労働委員会 同日
●参議院環境委員会 同日
大臣所信に対する一般質疑がありました。
●参議院財政金融委員会 同日
麻生太郎大臣の所信的あいさつがありました。
【国対 同日】
安住淳・立憲民主党国会対策委員長は、小川淳也議運筆頭理事のコロナ感染について2週間隔離が必要なことから、今国会の議運理事からは外す考えを記者団に示しました。各党の国対、正副議長、事務局に連絡をしたとしました。先週末から月曜日夜までの4日間国会には登院していないものの、党内外の接触者についてていねいに確認をして考えを言明しました。
●明日の予定
議長からの付託を受けて委員会で審査し報告書を添えて本会議に上程する法案を「上がり法案」といいますが、今国会での「上がり法案」第一号は、「種苗法改正案」(201閣法37号)で「修正」議決されました。農林水産省関連だけ今国会で2本法案があるという、国対政治的な理由での、第一号となりました。
このため、議員立法が活発化しそうですが、参議院法務委員会で「生殖補助医療による母と子の親子関係に関する民法特例法案」(203参法13号)が公明党の秋野公造新・参議院国会対策委員長から趣旨説明されました。
「被災者生活再建支援法改正案」(203閣法2号)も審議入り。解散日程、3次補正予算案、次期・防衛大綱など、政局は野党不在の様相を呈しています。
【衆議院農林水産委員会 令和2年2020年11月17日(火)】
「種苗法改正案」(201閣法37号)。質疑の後、与党が施行日の一部を変える修正案を提出。続いて、立憲民主党の亀井亜紀子さんが修正案を出しました。趣旨説明や討論で、亀井さんは「平成28年2016年11月の規制改革会議の報告書により、主要農作物種子法が改正された」とし、改正種子法を批判しました。そのうえで、種苗の海外流出を避けるうえで国内での登録制度を充実することはお門違いだとして、水際対策と種苗の自家培養などの規制は分けて考えるべきだと主張しました。
採決では、野党の修正案は否決。与党の修正案と、それを含んだ政府案は可決されました。立憲民主党は修正案にも政府原案にも反対しました。
【参議院法務委員会 同日】
大臣所信に対する一般質疑があり、再々登板の上川陽子法相の答弁は慎重さが目立ちました。法務省は局によっては、要領を得ない長い答弁をする政府参考人も多く、局によって採用ルートが違う官庁だと、答弁要領も局によって違うことを感じました。
今国会から参議院国会対策委員長になった、公明党の秋野公造さんが登場。2016年ごろから議連でうちあわせていた生殖補助医療の卵子を提供した代理女性が「母」と民法で位置づけられる特例法案の筆頭発議者として趣旨説明をしました。質疑は次回(以降)。正式なタイトルは「生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律案」(203参法13号)です。
【衆議院災害対策に関する特別委員会 同日】
「被災者生活再建支援法改正案」(203閣法2号)が小此木八郎防災相が趣旨説明して審議入りしました。質疑は次回。この先、小此木大臣が突如、菅義偉さんを実際はどう思っているか堰を切ったように激白しだす展開があればおもしろいのですが、なさそうです。
【衆議院厚生労働委員会 同日】
「新型コロナウイルス感染症ワクチンの予防接種法など改正案」(203閣法1号)の参考人質疑がありました。内閣官房参与や、日本医師会常務理事らが各々の党から推薦されて出席しました。
【衆議院国土交通委員会 同日】
【衆議院環境委員会 同日】
ともに、大臣所信に対する一般質疑がありました。
【衆議院財務金融委員会 同日】
続投した、麻生太郎財務大臣兼金融担当大臣の所信的あいさつ。おそらく国会議員史上糸山さんや笹川さんを超えた総資産100億円近くを持つ、元栄太一郎・財務政務官(自民党参議院議員)もあいさつしました。
最後に委員長が森友学園に関する衆議院予備的調査について報告しました。会計検査院には虚偽の公文書をぬけぬけと提出した財務省ですが、衆議院調査局には、5つほど新しい公文書を提出したようです。立憲民主党衆議院議員が精査して今後の質問に活用する方針。
【参議院第1種常任委員会 同日】
上述した参議院法務委員会のほか8つの委員会が開かれました。また、野党が委員長ポストを持つ委員会のうち2つも理事懇談会が開かれ、すべて店開きの予定が立ちました。
●参議院外交防衛委員会は定例日ですが今日は開催されませんでした。
●参議院経済産業委員会理事懇談会
●参議院国土交通委員会理事懇談会
立憲民主党の有田芳生さん、江崎孝さんが委員長として理事懇談会を開き、大臣の所信的あいさつを聞く委員会を開くことで与野党が合意しました。
【参議院内閣委員会 同日】
大臣の所信的あいさつに対する一般質疑。立憲民主党の塩村あやかさんは、「子宮頚がんはHPVというウイルスを阻害するワクチンを接種すると、5割から7割予防できる、とされている。しかし、副作用の情報を受けて、厚生労働省が平成25年2013年から、勧奨しなくなったら、接種率が1%になった」としました。内閣委ですので、橋本聖子さんが男女共同参画相の立場で答弁し「健診の受診率を上げたい。第5次男女共同参画基本計画を早期に策定したい」とまったく向き合わない答弁で終わりました。子宮頸がんワクチンについて、私は、推進した参議院議員が所属していた公明党神奈川県本部の地方議員に「あれはなんだったんですか」と聞いたら、「けっきょく製薬会社の問題というよりも、男女問わずフリーセックス批判論者がたたいているんです」とのことでした。組織政党の人が「フリーセックス」とか言うのでほんの一瞬たじろいでしまいました。たしかにそうなんだろうと思います。きょうの国会審議でも「名古屋市立大学の調査によると」と権威が登場して、名古屋市立大学はおそらく名古屋市にあるんでしょうが、総理大臣が嘘をつく国で、名古屋市の市立大学の先生が言っている、といってもなんらかの勢力が裏から働きかけているかもしれません。「松あきらと子宮頸がんワクチン」も「菅直人と丸山ワクチン」も真相はいまだに分かりません。但し、私は「東大の先生、ハーバードの先生がこう言っている」とは言わないけど、意外と素直に「厚労省と都庁が言っているから大丈夫だ」と予防接種を受けたいと考えています。
【参議院文教科学委員会 同日】
大臣の所信に対する一般質疑の中で、立憲民主党会派の横沢高徳さんは「来日中のIOCバッハ会長が、東京オリンピック・パラリンピックはトンネルの先の光にしたいとして、安倍前・菅現首相らがコロナに打ち勝ったあかしにする、としている。しかし、もともと復興五輪ではなかったのか。地元・岩手に帰ると、復興五輪ではなくコロナ五輪になってしまったのかと言われる」と指摘しました。これに対して、萩生田光一・文部科学大臣は「たしかにコロナで一年延期したので、コロナに打ち勝ったあかし、とリーダーたちは言っているが、閣議で決定したわけではない。閣議決定は復興五輪だ」と答弁しました。
●参議院総務委員会 同日
●参議院厚生労働委員会 同日
●参議院環境委員会 同日
大臣所信に対する一般質疑がありました。
●参議院財政金融委員会 同日
麻生太郎大臣の所信的あいさつがありました。
【国対 同日】
安住淳・立憲民主党国会対策委員長は、小川淳也議運筆頭理事のコロナ感染について2週間隔離が必要なことから、今国会の議運理事からは外す考えを記者団に示しました。各党の国対、正副議長、事務局に連絡をしたとしました。先週末から月曜日夜までの4日間国会には登院していないものの、党内外の接触者についてていねいに確認をして考えを言明しました。
●明日の予定
参議院はあすも本会議は無い見通し。野党政調も今後の政府提出法案で大きく反対することはありません。議員立法の機運が高まっています。
インターネット版官報
Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki
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