宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

【「野党の枝野さん」は仮の姿だ発言】枝野幸男チャンネルの生配信、「参院選後に枝野40人で離党」に「創業者の私が出るわけない」と全否定「私は政府になりたい」とも、前回の配信後にカメラを新調

2022年01月27日 21時31分06秒 | 新・立憲民主党2020年9月15日結党
[写真]枝野幸男さん(左)、6年前の2016年、都内で、宮崎信行撮影。

 枝野幸男さんは、代表退任後に新設したユーチューブ「枝野幸男チャンネル」でライブ配信を行い、「なぜ私が出て行かねばならないのか」と語り、参院選後に、党から落選者への交付金を節約するために、40人程度で離党して「枝野新党」を創設するとの一部報道を否定しました。枝野さんは「その後合流して形式、新党ですけど、なんで私が出ていかならなければならないんですか」と語りました。現在の立憲民主党は、2017年にできた立憲民主党(解散)であり、その創設者は自分だとのアイデンティティを持っていることを浮き彫りにしました。



 枝野さんは「これ報道じゃないんですよ」と一笑に付し「東京スポーツ」連載でおなじみの政治ジャーナリスト藤本順一さんを暗に批判し、「これ全部デマですから。こういう記事を書いている人は嘘つきですから、その人が書いている記事は全部信用できない。そういう嘘つきを見極める材料として使っていただければいい」と挑発しました。

 「知事転出の気持ちはあるか」との問いは全否定。枝野さんは「私は政府になりたい」と政府を擬人化した独特の表現で語調を強め、「野党として政府に対立する枝野さん、は仮の姿だ」と説きました。枝野さんは「政府としてこの国を変えたい。政権をとって社会を変える世界のシステム論で、野党として力をつける」との考えを強調しました。「二大政党」「政権交代可能な政治」との表現は遠慮したようです。

 枝野さんの番組はさきほど令和4年2022年1月27日(木)午後8時から、70分ほど生配信されました。番組内では、「泉」「福山」「芳野」「辻元」らの人名には一切言及せず。代表当時と比べて「えー」が多い話しぶり。1か月前の「えだのんトーク第1回」の後、カメラを新調したことも明かしました。

 枝野さんは家族の濃厚接触者として10日間赤坂宿舎で自宅隔離をしていたと明かしました。その間、一歩も出ず、東ローマ帝国、豊臣秀吉、阿久悠さんらの歴史書を、スマホ版キンドルで読んだと明かしました。

 インターネットを媒体とした政治ジャーナリズムでは、元TBSの山口敬之記者が性暴力を民事第2審でも認定され、「チューズライフプロジェクト」代表が活動を停止しつつ告発した元アナウンサーや現役組織内記者が経緯に不信感を持たれたうえ、東京新聞の望月衣塑子社会部記者が森友公文書で民間人の資料を返却しなかったり、NHKディレクター出身の女性ユーチューバーが突如「若者の圧力団体」への転向を発表するなど、不信感を持たれる事例が噴出しています。私がしっかりせねば。

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凪の国会政党間協議体整う、「2幹2国」再開、「政府与野党コロナ協議会」再開、あす予算委正常化

2022年01月27日 18時02分44秒 | 第208回通常国会 令和4年2022年1月
[写真]機関銃をうつ筆者、1995年、ベトナム社会主義共和国の経済首都ホーチミン市郊外「クチ」地区の、同国の前身である潜伏軍事勢力の根拠地を再整備した観光施設で。

 第26回参院選に向けてさほど重要法案がない第208回通常国会は、各種の政党間協議体もスムーズに進むそうです。

 まず、100日以上途絶えていた連立与党内の幹事長・国対委員長の水曜朝のホテル朝食会「2幹2国」は、国会内控室ですが、毎週水曜日に必ず開くことが今週決まりました。

 また、政府与野党コロナ協議会がきょうから再開しました。木原誠司官房副長官が座長。当初から岸田文雄政調会長(当時)は出席せず、後藤茂之(現厚労相)と高木美智代(立候補せず引退)両政調会長代理が、逢坂誠二、泉健太・両政調会長のカウンターパートをつとめました。田村智子政策委員長が当時を知るメンバーになるので、経緯を知る者としての発言力が高まるかも知れません。

 衆議院予算委員会は、週明け月曜日(1/31)午後の集中審議1日目「建設受注統計問題など」(仮称)が決定。これもあり、あす(1/28)に一般質疑1日目7時間コースが設定されました。

 自民党高木毅国対委員長と立憲民主党の馬淵澄夫国対委員長は文通費について、参議院側にも呼び掛けて、来月協議体を設けることで合意しました。

 今国会から、維新の遠藤敬、国民民主党の古川元久両国会対策委員長が各々別々に、定例記者会見を設けて、記者に案内をしています。第26回参院選にかけて、政党の体制や、政党間の協力に大きな変化はないように思われます。

 政党間協議体は磐石な凪の国会ですが、ワクチンの遅れ、アメリカ緩和縮小など、日本の外からの風を、移動が制限された日本国内で議論するかたちになります。

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池田大作・創価学会名誉会長「2023年広島サミット」を提唱し岸田文雄首相(広島1区)を後押ししつつ首相が後ろ向きな「3月の核兵器禁止条約会議にオブザーバー参加」も抱き合わせで促し政権運営に一石を投じる

2022年01月27日 06時46分07秒 | 国際
[写真]「比治山公園 平和の丘」=1988年5月31日、宮崎信行撮影。広島1区には、平和記念公園だけでなく2キロほど離れた南区の平和の丘展望台といった原爆について学べる施設もある。

 池田大作・創価学会名誉会長が「広島サミット」を提唱しました。

 池田さんは仏教系宗教法人「創価学会」の機関紙「聖教新聞」で年1回の「提言」をきのう2022年1月26日発表。2回に分けて掲載され、きょう掲載分で池田さんは次のように書きました。

 「明年には、日本でG7サミットが開催されます。その時期に合わせる形で、広島で「核兵器の役割低減に関する首脳級会合」を行い、他の国々の首脳の参加も得ながら、これらの具体的な措置を進めるための方途について集中的に討議してはどうでしょうか」

 と書きました。事実上G7サミット本体の広島市開催を提唱したと受け止められます。

 2023年サミットは、広島市など、名古屋市など、福岡市などの3地域が名乗りを上げています。ことし6月28日のサミット最終日に、岸田さんが発表するはこびで、奇しくも参院選前半戦で「国際公約」することになっています。

 きのうの衆議院予算委員会基本的質疑3日目で立憲民主党の江田憲司さんも「広島サミット」を提案。一方、公明党の竹内譲政調会長は記者会見で「広島、長崎がぜひ開催地になるよう我々も後押ししたい」と述べました。

 池田提言は広島サミットに加えて、「オーストリアのウィーンで行われる条約の第1回締約国会合に、日本をはじめとする核依存国と核保有国がオブザーバー参加するよう、改めて強く呼びかけたい」と続けました。コロナ禍で延期になっている、核兵器禁止条約の第1回締約国会議に、同盟への配慮で加わっていない日本にせめてオブザーバー参加をすべきだと強く訴えました。

 こちらは先月14日の衆・予算委で岡田克也元外相がきょうの池田提言同様に「オブザーバー参加すべきだ」と岸田首相に促しましたが、首相は日米同盟を優先する考えを明示し、後ろ向きな答弁に終始しました。池田提言は来年の広島開催を後押ししつつ、自民党政権が後ろ向きな3月の締約国会議へのオブザーバー参加を、抱き合わせで促した、ととらえることができそうです。政権運営に影響を与えることはひっしとみられます。

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