読了・デモクラシーの冒険
姜尚中、テッサ・モーリス-スズキ、2004、『デモクラシーの冒険』、集英社新書
本書は、2003年夏に姜尚中とテッサ・モーリス=スズキが対談したものをまとめたものである。2001年9月11日のワールドトレードセンター等へのテロ、アメリカによるアフガン及びイラク侵攻をふまえ、民主主義の状況がどのように変化し、今後どのようにそうした状況に対抗していくかについて、二人は、丁々発止の議論を積み重ねている。本書は、テッサの『自由を耐え忍ぶ』とも基調を一にするもので、併読するとかれらの主張がさらによく理解できると思われる。
また、本書の巻末には注記をかねた用語集が添付されており、本書に関わるトピックに関する見取り図にもなっているので、歴史的な経緯などをフォローするには重宝であろう。
イラク国民議会の投票の当日にあたり、これまで何が起こってきたのか十分に理解をし、こうした状況、つまり、はたして何が民主主義であるのか、誰が唱える民主主義であるのか、どのように対処すべきか、こうしたことを深く心にとめて行動する必要のあることを、肝に銘ずるべきであろう。
本書は、新書という小著ながら、そうしたときのパイロット・ランプとしての意義が大きいと思われる。
本書は、2003年夏に姜尚中とテッサ・モーリス=スズキが対談したものをまとめたものである。2001年9月11日のワールドトレードセンター等へのテロ、アメリカによるアフガン及びイラク侵攻をふまえ、民主主義の状況がどのように変化し、今後どのようにそうした状況に対抗していくかについて、二人は、丁々発止の議論を積み重ねている。本書は、テッサの『自由を耐え忍ぶ』とも基調を一にするもので、併読するとかれらの主張がさらによく理解できると思われる。
また、本書の巻末には注記をかねた用語集が添付されており、本書に関わるトピックに関する見取り図にもなっているので、歴史的な経緯などをフォローするには重宝であろう。
イラク国民議会の投票の当日にあたり、これまで何が起こってきたのか十分に理解をし、こうした状況、つまり、はたして何が民主主義であるのか、誰が唱える民主主義であるのか、どのように対処すべきか、こうしたことを深く心にとめて行動する必要のあることを、肝に銘ずるべきであろう。
本書は、新書という小著ながら、そうしたときのパイロット・ランプとしての意義が大きいと思われる。
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