South Is. Alps
South Is. Alps
Coromandel
Coromandel, NZ
Square Kauri
Square Kauri, NZ
Lake Griffin
Lake Griffin


つる軒(味噌おでん、千種区内山町)

友人のお誘いを受け、「つる軒」の味噌おでんをいただいてきた。座敷が三つのこじんまりした店で、メニューはひとつ「味噌おでん」。この店は、予約しておかないといけないのだそうである。だから、指定の時間にいくとすでに、おでんの鍋(砲金製だそうである)におでんが煮えている。
おでんの具は、三枚肉の串、コンニャク、餅麩、豆腐、大根、これらが一人前二個ずつ。それから、大振りの里芋が一個。仕上げに、ゆで卵をご飯の上にのせて砕き、味噌をかけて食べる。デザートにレモンシャーベット。これが、一人前である。味噌は、まるやの八丁味噌をベースに特別の配合があるらしい。濃い色の甘めの仕上がりである。この味噌はおでんを煮るだけでなく、それを飲んだり(飲むための猪口がめいめいに置かれている)、ご飯とゆで卵にかけたりする。取り皿におでんの具を取っては箸で割り、レンゲで味噌をかけて食すのが流儀だそうである。好みで七味や山椒の粉をかけて食べる。
それから、ご主人のうんちくを聞くのもメニューに書かれてはいないが、メニューのうちである。店を始めた先代は数年前になくなったそうだが、その口舌を当代も引き継いだようである。先代は名古屋弁が当然のことながら、もっと達者であっただろう。その名調子が聞けないのは残念であるが、当代によると、調子に乗ると夜中三時まで続いたそうである。当代のうんちくを聞かせて頂き、我々も長居させて頂いた。
味噌おでんを食べたのは、はじめてだ。この味は、しょっちゅう食べたいとは思わないが、ちょっと癖になる味である。しかし、ふと思ったのだが、ご主人の説明の中にはおでんの具に関するものが少しもなかった。この店は、味噌の味そのものが「売り」のようである。八丁味噌がないとこのおでんは成立しない。元々は、名古屋近辺にも赤味噌を作る味噌屋があったそうであるが、今は岡崎の八丁味噌を使うのだそうである。ウェッブページには「名古屋味噌が一番」とあるが、これは、幻のようである。
それから、この店のアルコールは、ビールか日本酒である。そして、日本酒は「明眸」オンリーである。ご主人のお薦めの「志野」(にごり酒)、純米大吟醸、大吟醸などたらふくいただいた。わたしは、ビールとワインを好み、日本酒はさほどではない。従って、日本酒についての味の善し悪しは、はっきり言ってよく分からない。しかし、味噌おでんには日本酒がよく合うと思う。でも、シャルドネなんかもあうだろうし、ちょっと軽めのメルローかなんかにあわせてみたい気がする。さて、デザートに出てきたレモンシャーベット、ふとした気持ちで食べたあとに大吟醸を口にしてみたら、これが、最高であった。「この組み合わせ、意外だけれど最高だ」と口走ったら、件の当代はにやにやとして、シャーベットを入れたグラスに大吟醸を注ぎ、シャーベットを砕き始めた。こうして食べろと言うのである。いやいや、刮目の日本酒の味わいであった。
煮詰まってきた味噌が鍋肌にひっつきカラメル様になっていて、これを串でこそげて食べるというのも主人の助言であった。これも、いけます。先ほどの大吟醸入りのシャーベットにほんの数滴カラメルに近くなった赤味噌をおとしてみたら・・・。バルサミコをアイスクリームやシャーベットにかけて食べるようにと思ったのだが・・・。
つる軒のウェッブページのURLは、http://www.tsuruken.co.jp/

店を辞したあと、もう一軒飲みに行った。正直、久しぶりの二日酔いであった。どうも、日本酒は鬼門のようではある。この記録は、翌日(16日13時半)に記録しているが、ブログの投稿日時は、15日に変更している。

携帯カメラでおでんの様子を撮影していたので、添付しておく(20050118)。

2005-01-15 23:51:04 | 夕食・パーティなど | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )