深夜の発見
数年前から「NHKラジオ深夜便」のとりこになった。
番組の実験放送(深夜この様な放送がリスナーに根付くであろうか・・・・?)の段階から少しずつ聴くようになった。
午後11,20分から翌朝の5時まで、一人のアナウンサーによって仕切られていえるバライティーに富んだ6時間の生放送です。
布団に入るとき必ずイヤホーン付きの携帯ラジオを枕元に置く。寝付けないときや、ふと目が覚めたときイヤホーンを耳に差し込む。心地よい音楽やユッタリとした語り口によって眠りに誘われる。
昔のメロデー、遠い記憶の歌手の歌声、苦難を乗り越えた人生談義、仏門の世界など、興味深くときには、ほろりとさせられる。特に好きな時間帯が、4時05分からの『心の時間』です。人生を重ねた人、専門分野で人間を磨き上げた人の話は、広がりと深みがあり、一言一句が心に染み入る。 静寂に包まれた真っ暗闇だと神経が集中して、ゆったりとしたアナウンサーの声が、脳裡に吸い込まれるように消えていく。
アツ、これは・・・・!!、と思うような宝玉の言葉はメモしておき後々使わして貰う。
流れくる深夜の電波が、自分だけの独り占めの世界のような錯覚に捉われ独断の世界に誘う。
「NHKラジオ深夜便」が病みつきになった。
雑誌4月号