梅ヶ島温泉、土石流により32名の死者・行くえ不明者
温泉宿10軒のうち8軒流失
=経過=
(昭和41年台風26号による)
地図=梅ヶ島
1、梅ケ島温泉を散策
梅ヶ島温泉全景
竜爪山を中止した23名は、安部川脇の安部街道を遡ること1時間、川源流地域の梅ヶ島温泉に到着した。
約2時間の休憩、入浴組と散策組に分かれた。私は後者を取った。
2、遭難者慰霊供養塔
先ず昼食をとり川の奥地の散策を終え温泉街を見て歩くことにしました。
茶店の隣に「遭難者慰霊供養塔」を発見した。
増田家の慰霊碑 梅ケ島遭難慰霊碑
南アルプスは急峻の山々、こんなにも多くの遭難者が出るのだと・・・近ずき碑文を見ました。
昭和41年9月25日・台風26号遭難者(梅ヶ島関係者26名、宿泊者6名)と判明。
3、宿の主人に聞きました
慰霊碑の隣の茶屋を訪ねた。
ご主人に伺った。
「私は当時小学校5年生でした。雨がたくさん降っていました。私の家の前に温泉の源泉地に行く橋(写真)があります。その付近に3軒の温泉宿が家を連ねて有りました」
お客さんの買い物の代金を受け取りながら・・・・
「突然・・・・水と共に土石流が山奥から川を覆い尽くすように流れてきて、家もろともアットいう間に下流に流されました。人間が家から放り出されるようにして濁流にのまれました。当時10軒ほど温泉宿や民家がありましたが、そのうち8軒が流されたり壊されたりしました。死んだ人や行くえ不明者は宿泊者と合わせて32名でした。この付近は土石流で埋め尽くされ見る影もありませんでした」
被害の様子を語ってくれた茶店 橋の上付近に温泉宿3軒があった
4、以前この温泉宿に来た人からの聞き書き(今回葛ハイ参加者)
Aさん
「随分前の若いころに、南アルプスを縦走し此こ梅ヶ島温泉に宿をとった。その時は、ほんの数える程のヒナビタ温泉宿でしたが、ずいぶん変わった。全く面影はない・・・・・・・」
Bさん
「ここ南アルプスに来るたびに雨に降られた。山が急に深くなり、台風の通り道だから仕方がないがね・・・・・・・。それにしても、昔の面影は、まったくありません。一変していて驚きました」
二人の昔し昔の梅ヶ島温泉宿の様子を聞き、その間に昭和41年に台風による大打撃を受けたことが、「ひなびていましたが全く変わって・・・・・・・」様変わりの家並でうなずくことが出来ました。
5、昭和41年台風26号の様子を記した資料
河川が改修され流れの位置も変わった 安倍川起点
川床に石が敷き詰められて強固に・・・・・。 台風の進路に位置した暴れ川と言った方が
ぴったり
6、昭和41年梅ヶ島の台風被害調べて気付いたこと
台風26号は、他にもまだ大きな爪痕を残していた。
山梨県南都留郡足和田村(現在の富士河口湖町)では、根場集落上部の山腹斜面が崩壊、土石流となり集落の7割が流出、死者行方不明者は94名を数えている。この台風による災害は、「足和田災害」と呼ばれている。
これも台風26号による被害でした。
この足和田村については山行で国道21号線を通るのでよく覚えている。当時新聞などで壊滅的被害をこうむったことが鮮明に蘇って来た。
現在は、野鳥を呼び寄せ愛鳥家の人たちに喜ばれるている町にその姿を変えた。
「足和田野鳥の森公園」
7、むすび
9月1日は防災の日。
「災害わ忘れた頃にやってくる」よく聞く言葉ですが、何時も空念仏で終わってしまいます。たまたま、静岡県梅ヶ島温泉に行き、≪遭難者慰霊の碑≫を見て感じた。時々胸に刻みつけて置かなければいけないことと。
ありのままを赴くままに深く掘り下げることにいたしました。
長分、駄文を最後まで見ていただきありがとうございました。
安部川の源流地は何事もなかったかのように
清流瀬音を谷に沁み入るように流れていました。
元気なコメントありがとうございます。
完歩おめでとうございます。
お土産話がたくさんあることでしょう。
ご披露願います。
防災の日に因んで記事にしてみました。
おっしゃるように自然災害に人間が対峙した場合、
本当にちっぽけな事なのでしょう。
山古志村、岩手の須賀川温泉やあちこちで起きる災害被害を見て感じます。
地震であれば、家具の止めつけ、非常袋の整える、懐中電灯の備え付け・・・・家族との話し合いなどと言ったことでしょうか。
自然災害に対して人間の力は微々たるものでいざというときはどうすることもできません。
初動態勢を機敏に行動することでしょう・・・か。
夏休みのお盆の時、東名高速が崩落し、数日間通行止めの事故がありましたが、その時の余波の落石でした。
慰霊碑は、被害者への鎮魂と将来に生きる人たちへの記録(証)であるための碑でありましょう。
タマタマ防災の日なのでちょいと深行って記しました。
岩手の地震の様子です。
http://blog.goo.ne.jp/tsyouji5243_001/e/4aea047c7033bc0fb34a7e5f80298d3d
あちこちの災害を見たとき、
人間のなせる技なんて本当にちっぽけなものなのでしょう。これに対して襲いかから自然の力が如何にどでかい威力を持っているか・・・・はかり知れません。
危機管理は普段の心がけが大切といいますが、
これにかかるお金は案外大きい額です(家庭で)したがって、いつ襲ってくるかわからない自然の猛威に対してお金をかける(危機管理費)がなんだかつまらないように感じる。
せいぜい懐中電灯の常備、非常袋の備え、家具の止めつけ、初動態勢の立ち上がり・・・などなど話し合っておくべきだと思うぐらいです。
≫「死者行方不明537人、重軽傷1500人余、被災者総数38万0235人、家屋の全壊1005戸、流失850戸、床上、床下浸水8万8053戸」
大きな自然災害です。人間の予想する事の出来ない襲いかかってくる威力に対しては、人間ははかないものとつくづく思いました。我々にできることは、↑でも記しましたがほんの身の回りのことだけです。
70余年の人間生活をしてきて、自然に対してあまりのも大きく、対峙する人間は本当にノミのように小さいです。
従って、自然災害に対峙した時は、最初の一分の初動体制が明暗を分けることでしょう。
避難の方向、家族との話し合いが大切だと思うことがしばしば感じられます。
今回の記事のとっかかりは、
①、山の遭難者の碑と、思ったら何と村が呑みこまれてしまった村存亡の危機の出来事。
②写真を整理しているうちに、そうだ・・防災の日が9月1日。
記事と日が丁度マッチしている・・・・・・。
そんなことから検索できる範囲にとどめました。
若い人と違い未来を予測しながら観測的記事はかけませんが、振り返ることであればどうにか・と、言ったところです。
防災といいましてもあまりにも自然の猛威は大きいものですから、
地震であれば、家具の止めつけ、非常袋の整える、懐中電灯の備え付け・・・・などと言ったことでしょうか。
自然災害に対して人間の力は微々たるものでいざというときはどうすることもできません。
初動態勢を機敏に行動することでしょう。
昨日のんきに帰宅しましたが、防災の日でしたね。
また台風が関東に風雨をもたらしている間、これまたのんきに福井を歩いていました。
災害は忘れたころにやってくるという言葉を噛みしめます。
この付近の山はそそり立つような急峻な山ばかりです。富士山の様な裾野がないです。
そんなことから、山の遭難者の方々の慰霊碑かと日を回るようにして丹念に調べましたら何と土石流によって温泉街が流され多くの遭難者が出たのでびっくり致しました。
茶店のご主人に(60歳ぐらいの方)に聞きましたら快く当時の状況を教えてもらいました。
バスの中の隣の席の方が以前に梅ヶ島を訪ねていて「ひなびた温泉よ!あまり期待しない方がいいでしょう・・・・」と雑談しながら向かった。
この方も以前とは全く様相を一変していて驚いたようでした。
その間に大きな被害によって押し流され復興してこのように町並みが一変したことにびっくりしていました。
あちこちの山合いに入りますが、そこには必ず山津波、土石流、洪水(鉄砲水)などの話が聞こえてきますので山に対しての入るとき怠りないよう再認識しました。
東京ー東名高速ー清水ic-竜爪山ー(登山断念)-安部川を遡る=梅ヶ島ー安部峠(長い長い飽きるような峠)ー山梨県ー静岡県ー富士川IC
こんなコースで単なるバスの旅になりました。
竜爪山には登ることできませんでした。
安部川の下流にお住まいですか。
よろしくお願いいたします。
のち程訪問いたします。
防災の日に貴重な記事を見せていただきました。
今年私が訪れた先でも新潟地震の山古志村の痛々しい傷跡、
つい先日訪れた栗駒高原の須川温泉は去年の地震による崩壊のまま、いまだ復興されず、
災害の恐ろしさをまざまざと見て来ました。
少しでも事前の備えをして最小限にとどめる様
心がけたいですね。
台風の被害といい自然災害は、都会でも地方でも形は異なっても、あっという間に呑みこまれてしまう怖さがあります。
記事を拝見して改めて備えあれば憂いは少しに留めらると思いました。
思いを新たにしています。
通行止めのお陰で大変有意義な見学が出来ましたね。
昭和28年6月26日、熊本の未曾有の大水害で多くの被害が出ました。
当時の地元紙によりますと
「死者行方不明537人、重軽傷1500人余、被災者総数38万0235人、家屋の全壊1005戸、流失850戸、床上、床下浸水8万8053戸」と出ています。
死体は近くの有明海に何体も打ち上げられ悲惨でした。
山間の温泉はいったん災害に合うと、がけ崩れや土石流の被害に遭い、大きな被害を受けますね。
地震も然ることながら、大雨にも弱い。
悲しい歴史の有る梅ヶ島温泉ですね。
今日は9月1日防災の日。
災害は忘れた頃にやってくる、肝にめいじておきます。
「梅ヶ島の台風被害」読ませていただきました。
遭遇したら見逃さないで
いろいろ調べてみる縄文人さんに頭が下がります。
自然は安らぎとその反面、脅威を我々にもたらしますね。
日本人って本来楽天的なんでしょうか?あまり学ばないというか・・・喉もと過ぎれば・・・というか~。
過去のことを教訓にして、これからの台風シーズン
被害をくいとめたいですね。
大変悲惨な災害だったんですね。
当時はニュースで見たんでしょうに忘れてしまっていますが
今日の防災の日に犠牲者のご冥福を祈ります。
縄文人さん 登山を断念された結果
こちらに行かれて、また散策を選ばれてよかったですね。
同行の皆さんも この日、登山中止したことを
納得なさったと思います。
私は いつも川が好きだと言っていますが
姿を変えて襲ってくることを頭に入れて置こうと思いました。
縄文人さん。今回の台風は無事通り過ぎて
よかったですね。
momomamaさんのブログよりお邪魔しました。
梅が島源流より流れ出る安倍川の下流の町に住むやまちゃんです。
よろしくお願いいたします。
現役当時はよく梅が島まで登りましたが、今はご無沙汰してます。