産経新聞5月20日の「正論」欄は
平川祐弘氏が書いておりました。
その中頃を引用。
「英軍の語学将校として日本軍と戦ったルイ・アレンは、戦後ダラム大学で教えた・・・英日双方の資料を基にビルマ戦史を次々に著わした。91年死ぬ直前、車椅子で登壇、英軍事博物館で熱弁をふるった。『日本は、英国が中国(蒋介石軍)支援用に開いたビルマからの援蒋ルートを遮断し、ビルマをアジア解放のショーウィンドーとすべく戦った。英国は日本によって奪われた植民地の領土と富を奪回して勝利したが、戦後それを維持することはできなかった』
遺言ともいうべきその講演を報じた同年12月7日付朝日新聞の見出し『ビルマ戦線いまも残虐イメージ残す』は公平でないと先日届いたアレンの遺著・・に、編者ニッシュが註を付している。
『メディアが勝手に決めてかかる見方を打破しなければ和解は成り立たない』というアレンの主張も引かれていた。だが、マスコミの偏見や世論誘導は二昔前も今も大差ない。・・・」
正論の前のページ。
オピニオン「話の肖像画」には、百田尚樹(57)へのインタビュー記事(聞き手・広瀬一雄)。その最後の箇所を引用。
「出光佐三に触れた後、東日本大震災がありました。バラエティ番組で笑っていていいのかと悩んだこともありました。クリエーターはみな悩んだと思いますよ。でも佐三のことを調べれば調べるほど、『これは書かないといけないぞ』と思いました。
昭和20年の日本と、震災の後の日本の姿がダブったんです。終戦後の日本はひどかった。300万人の命が失われ、住むところもなければ、工場もない。ゼロどころか、莫大な賠償金を背負い、マイナスからのスタートからだった。・・・出光もすごいけれど、出光は日本の『すごい男』の象徴なんです。出光佐三と、出光興産の社員だけが努力しても、日本は立ち直らないんです。名もなき『出光佐三』が何千万人もいたからこそ、日本は立ち直った。そのすごさを知ってもらいたいんです。」
そして20日のインタビュー最後の言葉はというと
「本屋大賞の授賞式で、女性の書店員の方とお話ししたんですが、みんな、登場人物を『しびれる』って言ってくれたんです。どんな困難にあってもくじけない。芯のある、非常に魅力的な男を、現代の女性は待っているんですね。」
そういえば、朝日新聞4月11日の全面広告「本屋大賞第1位」のなかに、全国の各書店員からの一言が載っておりまして、ひとつ忘れられない文句があります。
それは、東京三省堂書店 有楽町書店 新井見枝香さんのコメント。
「読み出したらもうどうにも止まらなくなって、
デートの約束をキャンセルしました。
こんな小説、ほかにあるかっ! 」
二昔前も、きっと
こういう心意気の女性がいたんですよね。
ということで、
「デートの約束をキャンセル」してまで読んだという
新井さんの言葉に押されて、圧されて、じゃなかった、推されて
「海賊とよばれた男」上下巻(講談社)を買うことに。
平川祐弘氏が書いておりました。
その中頃を引用。
「英軍の語学将校として日本軍と戦ったルイ・アレンは、戦後ダラム大学で教えた・・・英日双方の資料を基にビルマ戦史を次々に著わした。91年死ぬ直前、車椅子で登壇、英軍事博物館で熱弁をふるった。『日本は、英国が中国(蒋介石軍)支援用に開いたビルマからの援蒋ルートを遮断し、ビルマをアジア解放のショーウィンドーとすべく戦った。英国は日本によって奪われた植民地の領土と富を奪回して勝利したが、戦後それを維持することはできなかった』
遺言ともいうべきその講演を報じた同年12月7日付朝日新聞の見出し『ビルマ戦線いまも残虐イメージ残す』は公平でないと先日届いたアレンの遺著・・に、編者ニッシュが註を付している。
『メディアが勝手に決めてかかる見方を打破しなければ和解は成り立たない』というアレンの主張も引かれていた。だが、マスコミの偏見や世論誘導は二昔前も今も大差ない。・・・」
正論の前のページ。
オピニオン「話の肖像画」には、百田尚樹(57)へのインタビュー記事(聞き手・広瀬一雄)。その最後の箇所を引用。
「出光佐三に触れた後、東日本大震災がありました。バラエティ番組で笑っていていいのかと悩んだこともありました。クリエーターはみな悩んだと思いますよ。でも佐三のことを調べれば調べるほど、『これは書かないといけないぞ』と思いました。
昭和20年の日本と、震災の後の日本の姿がダブったんです。終戦後の日本はひどかった。300万人の命が失われ、住むところもなければ、工場もない。ゼロどころか、莫大な賠償金を背負い、マイナスからのスタートからだった。・・・出光もすごいけれど、出光は日本の『すごい男』の象徴なんです。出光佐三と、出光興産の社員だけが努力しても、日本は立ち直らないんです。名もなき『出光佐三』が何千万人もいたからこそ、日本は立ち直った。そのすごさを知ってもらいたいんです。」
そして20日のインタビュー最後の言葉はというと
「本屋大賞の授賞式で、女性の書店員の方とお話ししたんですが、みんな、登場人物を『しびれる』って言ってくれたんです。どんな困難にあってもくじけない。芯のある、非常に魅力的な男を、現代の女性は待っているんですね。」
そういえば、朝日新聞4月11日の全面広告「本屋大賞第1位」のなかに、全国の各書店員からの一言が載っておりまして、ひとつ忘れられない文句があります。
それは、東京三省堂書店 有楽町書店 新井見枝香さんのコメント。
「読み出したらもうどうにも止まらなくなって、
デートの約束をキャンセルしました。
こんな小説、ほかにあるかっ! 」
二昔前も、きっと
こういう心意気の女性がいたんですよね。
ということで、
「デートの約束をキャンセル」してまで読んだという
新井さんの言葉に押されて、圧されて、じゃなかった、推されて
「海賊とよばれた男」上下巻(講談社)を買うことに。