和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

なんで 大阪弁。

2019-06-03 | 詩歌
島田陽子詩集「うち 知ってんねん」(教育出版)は、
タテ17センチ、ヨコ13センチ。かわいらしいサイズ。
しかも、表紙・挿絵は、飯野和好。

島田陽子さんは、
大阪万博の歌「世界の国からこんにちは」の作者。
この詩集のあとがきには、

「わたしは東京生まれです。・・・
小学校五年生から大阪に住むことに・・・・

ある日、その大阪ことばのひびきが、
とてもやわらかくて、丸くて、美しいことを発見しました。
そのうえ、子どもの心を子どものことばで書く童謡の詩も、
大阪ことばのほうが書きやすい時があるのを知りました。

大阪ことばは、毎日の生活の中で使われる話しことばです。
家族や友達に自分の思っていることを話す時に使う、
ふだん着のことばです。
書きことばであり、よそゆきのことばのように思える
共通語ではうまく伝えられないことも、
大阪のことばなら言えるのです。

大阪は武士よりも町人が多く、
商業都市(あきないのまち)として発展しました。
ですから、すぐ人となかよくなり楽しく話を進めよう
とする気くばりのあることばが育ちました。

また、お上(かみ)をおそれず、たよらずに、
橋でも学校でも自分たちの手でつくってしまうような
自由な心をはぐくんできました。・・・」(p76~77)

はい。一篇の詩を引用。

   なんで 大阪弁

 大阪うまれの おじいちゃんは
 東京生まれの およめさん もろた
 こどもは 三にん 大阪うまれ
 大阪べんしか つかわへん
  ふたりで してはる くちげんか
  かつのは いつかて 東京べん
  ことばの せェだけや あらへんねん

 大阪そだちの おとうちゃんは
 鹿児島そだちの およめさん もろた
 こどもは ふたり 大阪うまれ
 鹿児島べんかて ようわかる
  そやけど すきなんは 大阪べん
  まいにち つこてる 大阪べん
  なんでて うちの ことばやもん

 

コメント (2)
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