父親のチキン店の配達を手伝いながら、柔道、テコンドー、剣道と各種武術を学び、それ以外の時間は友人たちとeスポーツで過ごす青年ジョンド。
街中で偶然、保護観察中の元犯罪者ともみ合っている武道実務官を助けた事で、武道の腕を買われて人手不足の武道実務官にスカウトされることになるのだ。
彼の仕事はあくまでも保護観察官と一緒に元犯罪者が再犯を犯す事を阻止する役。基本的には電子足輪をつけた彼らの動きをネット上で監視していくことが中心なのだが、抑止力役として働く中で制約は多い上に、自分たちの安全を確保する事にも苦心する必要がある。
負ける事が嫌いだからと武術を学び、友人たちとビデオゲームの対戦に励んでいたジョンドにとって、保護観察官と共に保護観察中の元犯罪者が再犯を阻止する仕事は全く未知の世界だったはずなのだが、その仕事に思わぬ適性を見せる彼。
「楽しい事だけをしたい」と言っていた素直な青年は、自分をスカウトしてくれた保護観察官をeスポーツ仲間に早々に紹介して焼肉で兄弟の契りを結び、保護観察官の言葉一つ一つを真面目に聞き、素早くそして積極的に仕事になじんでいくのだ。
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「楽しい事だけをしたい」と言った青年は偶然に武道実務官になり、犯罪の渦の中に巻き込まれそうになりながらも、曲がる事なく自分の長所を生かして仕事に邁進し、困難にぶち当たると、eスポーツ仲間と手を組み「法を犯さずに犯行を阻止する」ということに正面から立ち向かう。eスポーツ仲間との行動は、まったくもって少年探偵団ならぬ青年探偵団といった様相で、驚く程直球勝負の映画だ。2時間越えの映画が多い中、1時間49分という見やすい映画だ。寄り道はせず勧善懲悪に徹する潔さがある。
Netflix で鑑賞
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韓国ドラマでも、保護観察中に電子足輪で行動を監視されている場面が時々出てくる。
先日の韓国語レッスンのテキストのタイトルは『性犯罪者の身上情報公開 第二のNIMBY 憂慮』だった。
性犯罪者が出所した際に、その近隣に住む人々に性犯罪者の身上情報を公開することは再犯防止の為に行われているとの事。子どものいる家庭などでは安全面の為にそのような情報を必要とされるも、そうすることで犯罪者を二度処罰することになるのでは?性犯罪者が近隣に住んでいる事が分かると自分の住んでいる地域の資産価値が下がるのではないか?という事が取り上げられた結構重い内容だったが、その中でも電子足輪について触れられていた。