パンセ(みたいなものを目指して)

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市議会一般質問傍聴(一日目と二日目)

2015年06月19日 20時59分17秒 | 住民投票・市庁舎・リコール・市政

【一日目】

住民投票が終わった後の初めての市議会。
今回の結果を踏まえて議会はどうのように反省し前に進むものかと興味を持っていたが、
残念ながら時間が取れず傍聴できたのは午後から。
議場に着いた時は山口洋一議員の質問の後半部分。
そして興味を持って聞けたのは続く加藤芳夫議員。

この2つの質問の中で少しがっかりしたのは市(行政)の姿。
自分は基本的に市職員に悪い印象は持っていない。
いろいろ言う人がいるが、自分が出かけて質問をした時には
丁寧にわかりやすく答えてくれたし教えてもくれた。
その意味では感謝することはあっても批判することはなかった。
(もっくる新城のチョンボはいただけないが)

しかし今日はその気持を覆すものだった。
山口洋一市議の産廃業者タナカ興業についての質問の中に、
市は産廃対策会議(11月7日付)で審議した質問を改訂し(変更し)
タナカ興業に提出していたが、それは事実か。
そしてそれは何故か?というものがあった。

市の答えは、
改訂したのは事実。
しかしそれはなかなか返事を返さないタナカ興業が答えを出しやすくするためで、
出た時点でもっと詳しく追求するつもりだった。

しかし、市の担当部署だけで改訂の決断ができるわけではない、稟議書の決済は誰か?
市の答えは、
市長と副市長。(またもや)

答えをなかなか返さない企業の姿勢として問題視されるべきものを、
答えやすい漠然とした質問に勝手に変更したというのはいったいどうなんだろう。
たまたまこのように細かく聞いたからいいものの、
聞かなかったらそのまま改訂された質問で終わっていたのではないかとの疑いが残る。
市(行政)の姿勢としては大いに疑問が残る。

この市(行政)の姿勢に対する不満は次の加藤市議の質問の際にも現れた。
住民投票を行う際に情報の共有化のために行われた市民まちづくり集会が、
公正公平に行われなかったのではないか、の質問に、
議会議決の住民投票条例に基づき、まちづくり集会実行委員とともに
短い時間のなかで公正公平に行ったと繰り返すばかり。
つまり市民が感じているまちづくり集会の公正公平化の評価をどう感じるか
と問うているにもかかわらず、自分たちは段取りを踏んで一所懸命やったと言っているに過ぎない。

この発想は先の質問を勝手に改訂したところに見られるものと似ている。
自分たちは一生懸命やっている、そして間違いはない。
しかし、客観的に見れば一緒懸命することは当たり前だし、
一番問われるのはその行動の及ぼす影響なり結果のはず。
改訂した質問状はタナカ興業に有利なものとして感じられるし、
まちづくり集会でも以前から自分が指摘しているように、
(自分だけでなく内容を知っている人には)とても公正公平ではない。
これは解釈の違いとして片付けられる問題ではない。
解釈の違いを越えて共通認識として踏まえるべき事柄なのだ。

そういえば財政課に聞いた時も同じようなことがあった。
財政はとても慎重に固く、固すぎるくらいのあらゆる状況を考えて計画していますから大丈夫です。
でも、それは彼らの考えの範疇内でのこと、別の視点から見れば万全と思える計画も不備が見つかるかもしれない。
行政の無謬性に対する過信が問題となっているが、実際のところ行政が無謬でないことは
いろんなところで計画の数年後の結果(予定通りに進んでいない)によく現れる。
だからこそ行政の監査・チェック機関として議会が存在するのだろうが。

話が今日の議会の傍聴とは外れてしまったが、
行政も市議も自分の正当性を伝えるだけでなく、
自分たちの発言・行動が市民に結果的にどのようにとられているか、
解釈されているかをもっと真摯に考えないとまた同じ間違いを繰り返すのではないかと不安になった。

今日の傍聴の具体的な内容については、機会があればまた!

しかし、市(行政)も市議もなかなか自らの否を認めないな、
これが今日の一番の実感だったのは残念なことだ。

【2日目】

新城市議会、一般質問の2日目。
何事も慣れは必要でこうした議会の傍聴も多少の慣れは必要。
ぼんやり聞いていると見逃してしまう事は少なくない。
専門家ではないので、ざっとした感想を。

不思議に思ったことがある。
質問者は市長にと問いかけたのだが答えたのは市の職員(総務)。
よくある事と言った感じで進められていったが、何故職員が答えるのか単純に理解できなかった。

そして少し不思議な感じがしたのは5月のまちづくり集会の壇上で市長案を必至に説明していた人物が、
今度は見直し案を(選択肢2案を)必死になって説明しているという事実。
行政とはそういうものかもしれないが、何か奇妙な思いが残る。

質問者が変わって同じ質問が繰り返されたが、市側は気づいているかどうか知らないが答えは少しずつ変わっていったことがある。
庁舎建設計画の進め方について不備はなかったかという問いに、
最初は市民説明会も何度か行ったし、パブリックコメントも求めた、ワークショップを開催し有益な意見の収集も行った、
議会の承認も得て精一杯やったと答えていたのが、何度目かの質問の時に、説明が不十分であった、
充分に伝わっていなかったと認める発言をした。(やっぱりそうでしょうね)

これは実は今日質問を行った人物も認めている節がある。
なぜなら今後開かれる市民の会のメンバーが参加する実務会議は、
住民投票まで至った進め方を顧みて、実務会議の内容や進行状況を広く市民に伝える方法などを
検討する必要があると述べていたからだ。

やっぱり庁舎建設計画の進め方は問題があった。それは歴然とした事実。
その結果住民投票をすることになってしまったと思われるが、本当は住民投票さけるチャンスはあった。
これはある議員さんも言っていたが、市民試案が出されその説明会が行われていた時に、
議員がその市民案について民意の表れの一つとして真摯に向かい合って、その時点で市民案の良い点悪い点、
市長案の良い点悪い点を公平公正に話し合う機会があったなら、そしてそこで調整案なり、更に突っ込んだ話し合いがなされたなら、、、。
でも市民試案の説明会には議員さんは来なかったし、住民投票の「市民自治会議」のメンバーも来なかった。
それは声を上げているのが一部の人と解釈したためか。

今回の投票率は56.23%。ということは44%弱は投票しなかったことになり、
この投票しなかった人の声無き声をどのように解釈すべきか、読み取るべきか、また見直し案に組み入れるかが問題と、
何人かの議員さんよって質問がなされた。
声無き声をどのように取り入れるか?を重要課題としてあげるなら、
実際に声として出ていた声を何故問題視しなかったのかこれも変な話だ。

住民投票は大阪市で新城市の直前に行われて、全国的に住民投票自体が話題となったが、
そのなかに投票しなかった人の解釈の仕方を述べたコメントが有った。
これがキツイがある面スッキリしている。
「投票に行かなかった人は、多い方に白紙委任をしている」。
つまり勝った方の意見でいいと解釈すべきと言っている。これは極論かも知れないが、そういう意見もあるということ。

個々の案件については専門的な面が多くて今の自分には充分理解出来たとはいえないが、
昨日に続いて市の姿勢に疑問を感じる部分が今日もあった。

産廃の問題について、新城市がタナカ興業と環境保全協定を結ぶ動きがあるという点、
地域(八名)は阻止の姿勢だから環境保全協定のような軟弱な方法は取らないのが基本姿勢。
しかし何故か市は地域に変わって環境保全協定を結びたがっている。
市からすれば協定を結んでから様々な制限、規制は守ってもらうと見込んでいるが、
実際のところ、質問を出してもいつまでも答えないような企業が本当に信頼できるかがそもそも疑問。
なぜ、市はそんなに甘い考えで進めようとしているのかが良くわからない。

ところで、質問にもあがった公開での実務協議のスケジュールは

第1回 7月3日(金)19時30分~21時 消防防災センター講堂

第2回 7月9日(木)19時30分~21時 消防防災センター講堂

第3回7月16日(木)19時00分~21時 勤労青少年ホーム軽運動場

第4回7月23日(木)19時00分~21時 消防防災センター講堂

第5回7月29日(水)19時00分~21時 消防防災センター講堂

このスケジュールは広報や防災無線でも告知されるとのこと

コメント
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