ねずみ年の今年はベートーヴェン生誕250年
いろんなベートーヴェン絡みの企画が予定されているらしい
ベートーヴェンといえば運命が昔の定番だったが
現在は年末の第九かもしれない
だが自分のイチオシの交響曲は「英雄」(エロイカ)だ
押し付けがましくなく、若々しく、変化に溢れ、劇的で完成度が高い
ウィーンのハイリゲンシュタットにはエロイカガッセという道がある
その少し先にはベートーヴェンガングと名付けられた田園を作曲した時に
歩いたとされる小川に沿った道がある
ところが田園をレコードで聴いてもこのあたりの風景は頭に浮かんでこない
そのかわりピアノ協奏曲「皇帝」の第2楽章を聴くと
ハイリゲンシュタットの町並みが浮かんでくる
ブルックナーはアダージョの作曲家と言われるがベートーヴェンの
緩徐楽章も印象的なものが多い
エロイカの第2楽章の葬送行進曲もできが良いし、第九の第3楽章も
しみじみと頭の中の楽器群を鳴らすかのよう
その他にも少し思い出すだけでも
弦楽四重奏曲のラズモフスキー一番の第3楽章も忘れられない
ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲 第7番 ヘ長調 作品59の1「ラズモフスキー第1番」
アルバン・ベルク四重奏団 1989 Live
後期のハンマークラヴィーアソナタの第3楽章も考えるアダージョっぽい
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」第3楽章 内田光子 2007
年齢を重ねるとベートーヴェンの音楽が熱情とか感情のおばけみたいなものではなく
極めて理屈っぽい技術的な音学家だと思うようになってきた
いや理屈と思索が一致しているような、、、
そしてアダージョが心にしみる