確かテレビで脳科学者の中野信子さんがポロッと漏らした言葉だった
「集団の中にいると、一人でいる時よりは極端な意見が通りやすい」と
それをなんとかいう概念で説明したが、何と言ったか忘れてしまった
だが、実生活の中でもそうしたことが多いので、気になってネットで
適当な言葉を入れて検索してみると「リスキーシフト」が引っかかった
→リスキーシフト
この解説の中で実感するのはSNSの誹謗中傷で
残念なことに身近なグループにもその傾向は見られる
それは人格否定につながるもので、本人の意識の中では
正しいことを言ってるだけと思っているだけかもしれないが
気持ちの良いものではない
そしてそれらの表現は極端さ故にウケることも少なくない
心理学的に興味があるのは、人はなぜ悪口を言うと気分が良いと感じるのだろう
ということ
週刊誌の広告にはこうしたマイナスの気分を引き起こすタイトルが多い
これだけ多いとなると、人間に内在する何かが起因していると思わざるを得ない
「何を言うかは知性、何を言わないかは品性」
先日取り上げたこの言葉が重くのしかかる
極論に走らないためには、グループの中に意図的に反対意見を述べる人を入れる
のが良いそうだ
その反対意見の人は、反対の立場の人がいいそうなことを理解して
このような考え方もある、、、という役割だ
ところが、これが簡単に機能しない
既に出来上がっているグループの中では、こうした意見は受け入れがたいのだ
単なるこうした理解の仕方もあるという事実を伝えるだけでも
それはその意見に共感していると勘違いして拒絶される可能性が高い
この現実はおそらく想像以上に多いと思う
相手の言いそうなことを想像する
それは想像力とかの範囲で共感ではないのだが、それを受け入れないのは
結局はこうした思考法・対処法に慣れていないからだと思われる
民主主義とか対話というのは、実はとてもむずかしいものだと実感する
それは自分を信じるのは良いとして、自分を疑うという癖をつけていないからと思う
自分を疑いながらも自分を信じる、、この内的な葛藤が人には必要だと思うが
きっと空論に聞こえるのだろうな(と思う)