先日、返却が一日遅れた本(北杜夫)を図書館に返しに行った
返すだけで図書館を去るのはもったいないので
新たに借りる本を探した
そこで目に入ったのは「能・狂言」その他の物語を現代語訳に
訳した河出書房の池澤夏樹編集の 日本文学全集
少し緑がかったスッキリした装丁がつい手に取りたくなる
この本には能・狂言の他
曽根崎心中、女殺油地獄、菅原伝授手習鑑、義経千本桜、仮名手本忠臣蔵
が納められている、名前はなんとなく知っているが内容は知らない話ばかりだ
新城市の富永神社の祭礼でお能を観て以来、なんとなく興味がそそられるので
まずは、何を言ってるかわからないお能の物語とは
どんなものだろう?との興味で借りることにした
まず読んだのは能の部分
「松風」「卒塔婆小町」「邯鄲」
焦ることもないのに、さっと急いで読んだ(見た)が
物語は予想に反して小難しい話になっていた
筋を追うというよりは観念的な哲学的な話に偏りがちで
これは舞台で踊りと笛と鼓を聴いてるだけではいけないかな!
と今後の見方の反省となった
ついで、シーズン到来の忠臣蔵の話に移ることにした
多分多くの人のように大枠の話は知っているが
細かな部分は知らないでいる
この忠臣蔵は基本的に個人的には好きな物語ではない
何しろ死んでしまう人が多すぎる
それだけでどことなく避けたい気分だ
しかし、ずっと日本人に受け入れられてきた歴史も有るので
その秘密はなにかと我慢して読むことにした
これは歌舞伎の元になっている内容で
物語の時代は リアルタイムの江戸時代ではなく室町時代に変えられている
名前も 大石内蔵助が大星由良之助を始めとして
それとなく連想できる名前が続く
なるほど、これはよくできた物語だと感じる
確かに舞台に載せたら効果的な物語だ
お涙頂戴やら劇的な部分やら、、
しかし、それでもよくわからないのは「武士の生き様」とか
「武士の名誉」の部分
あまりにも簡単にその言葉でものごとが進められていく
その次代の雰囲気や教育がそうだったのかもしれないが
ここには少しついていけない(だから忠臣蔵が好きでない)
この歌舞伎の台本が出来上がったのは江戸時代の
「赤穂事件」(討ち入り)のすぐ後だったらしい
このネタを台本作者はどうやって仕入れたのか
話の内容よりもそちらが気になる
誰がどのように、情報を集めて台本化したのか?
今なら週刊誌の記者が歌舞伎の台本を書いたみたいに
思えたりするが、江戸時代の覗き見したい情報は
どのように庶民は手にしたのだろう
そう言えば大奥の絵島の話も似たようなもの
結局は秘密なんて隠しおおせるものではないということか
その意味ではここ数日で朴槿恵さんも一気にバレバレになってきている
新城市もいったん何かが明らかになると
一気にいろんな話が話題になって騒動になりそう
秘密は隠しきれない
本を読んだ感想とはだいぶ話がそれてしまったが
心に残ったことはそんなこと