ツリガネニンジン(釣鐘人参)
<キキョウ科ツリガネニンジン属>
高原や山野に生える多年草。
以前は里山の野原などによく見られたものだが、
滅多に出会えなくなった。
茎は30~100センチになり、
全体に毛がある。
葉の多くは輪生して卵状楕円形で、
ふちには鋸歯がある。
夏から秋にかけて枝先に円錐花序を作り、
鐘形で先が5裂した青紫色の花を下向きにつける。
萼片は細長く少し反り返る。
若芽は食用、根は薬用になる。
自家受粉を防ぐため、
雄しべが開くとき雌しべは閉じたまま。
この後、雄しべは5つに割れて受粉可能になる。
宮沢賢治の作品に、「釣鐘草」や「ブリューベル」という名で、
本種がたびたび登場する。