三重県立美術館のあとは、クルマで少し走ったところにあるMieMuへ。
『開館記念企画展第4弾 祈りと癒しの地 熊野』。
MieMuのサイト:開館記念企画展第4弾 祈りと癒しの地 熊野
ワタシ的には熊野にさほどの興味はなかったものの、
10月28日(火)から11月9日(日)までの2週間、
全国で3点しか作例が発見されていない『浄土双六』が
初めて全て揃って展示されるという情報を得て、それを拝見しようと。
実際に実物を見てみると、3作ともほぼ同じような図柄で面白みがありませんでした(笑)。
むしろ、興味深かったのが12幅もの『十界曼荼羅』。
多くはレイアウトが決まっていて、画面上が極楽浄土、画面下が地獄となっており、
地獄のほうでは針の山や血の池地獄、三途の川など馴染みのある(?)絵が描かれています。
民衆に対してこの絵を見せて、功徳を積まないと地獄に堕ちると説明するために用いたとのことですが、
絵によっては比較的さらりと描かれているものもあれば、X字型に逆さ吊りされ、
おマタを大きなノコギリで引き、血しぶきを上げるなどかなりリアルでグロテスクな絵もありました。
2階の交流展示室では『四日市でカツオと野鳥をはぐくむ工場 ~たんけん味の素KK東海事業所~』。
エントランスホールでは味の素のアジパンダがお出迎え。
こちらでは、味の素株式会社東海事業所の事業解説。三重県四日市市で操業して50年以上の歴史を持ち、
「ほんだし」などを主に製造しています。原料となるカツオの資源保護の取組や、
敷地内の池を利用したバードサンクチュアリ等、知られざる魅力を紹介しています。
三重県人が1日に使用する『ほんだし』の量を表したもの。
552個(248.8kg)が使用されているようです。
『ほんだし』の製造工程を示す写真パネル。
3種類のいぶし方による鰹節をブレンドしているのだそうで。
「浅燻し」「深燻し」「極深燻し」の3種類の見本。
ふたを開けてにおいを嗅ぐことができます。
予想では「極深燻し」が一番香りが強いのだろうと思いましたが、
実際に嗅いでみると、「浅燻し」も同じぐらい強くて意外でした。
(「深燻し」は香りが少ないようでした。)
こちらは鰹節の粉末が顆粒状になるまでの見本。
行程ごとに色や形が少しずつ変わって行きます。
小栗旬がニッコリ微笑んで薦める『秘伝『ほんだし』活用術』小冊子各種。
これらを読んで『ほんだし』をどんどん使ってね、という企業のホンネが垣間見えます(笑)。
ご飯にほんだしをふりかけて熱湯を注ぎ、刻み海苔を乗せるだけという「だし茶漬け」のレシピも。
これなら小学生でも作れますな!(笑)。
それなりに楽しめる展示でした。
ミュゼ・ボンヴィヴァンでリッチな昼食を摂った後は、三重県立美術館に。
企画展『世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録10周年記念 カミノ/クマノ ―聖なる場所へ』。
細かい説明はリンク先をご覧ください。
三重県立美術館のサイト:世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録10周年記念 カミノ/クマノ ―聖なる場所へ
美術館に入ってすぐの広間にはたくさんの切り株風丸太がたくさん。
その周りにはウッドチップが敷き詰められていて、来場者は自由に歩いたり
切り株の上に座ったりすることが可能。
ほかの展示作品に関しては、渡部裕二氏の鉛筆によるモノクロ写真のような作品群には惹かれましたが、それだけ。
他の人の作品は、残念ながらワタシ的にはピンとこなかったです。
久しぶりに三重県立美術館へ。
本当のことを言えば、MieMu(みえむ)へ行くのが目的で、こちらはオマケのようなものですが、
県立美術館に行くのならやはりミュゼ・ボンヴィヴァンで昼食を、と。
今回は県立美術館の企画展『世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録10周年記念 カミノ/クマノ―聖なる場所へ』
に合わせた特別ランチ(2,500円)をチョイス。
~熊野地鶏と茸のテリーヌ~
みふね酢と新姫風味の
ギリシャ風野菜マリネを添えて
テリーヌは鶏肉をペースト状にしてキノコを練り込み、蒸したか茹でたかしたもの。
味は間違いなく鶏肉ですが、繊維を噛み切る食感がなく、
木綿豆腐と蒲鉾の間ぐらいの固さのものを食べている感じ。
なかなか凝った料理です。
後ろの野菜はみふね酢と新姫という柑橘類のドレッシングをからめたもの。
右側、カブ、ニンジン、豆のほか、リンゴも使われています。
左側の赤いものは、トマト味噌だそーで。
パン
パンはフランスパンと特製ミルクパン。
フランスパンは塩入りオリーブオイルをつけるとイイ感じですが、
ミルクパンのほうはそのまま食べたほうが美味。
~清なるパスタ~
乳清の生パスタ、ハナビラ茸、ベーコン
さんまの魚醤風味
高尚な感じの料理名ですが、一口食べてみると、それはとんこつラーメン!(爆)。
麺はスパゲティというよりもラーメンの麺、
スープは和風ダシが控えめな寿がきやラーメンの汁という感じ。
彩りは綺麗でおフランス料理という感じですが、ちょっとガッカリ(笑)。
~皮ごとコンフィにしたみかんとヨーグルトのフラン~
チョコレートのアクセント
黒豆きなこのアイスクリームを添えて
奥のケーキはスポンジ部分にみかんの味がしてさわやか。
手前のアイスクリームにはきなこの味が強いです。
きなこを食べたのはいつ以来でしょうか? かなり久しぶりです。
子供の頃はきなこと砂糖をお湯で混ぜたペースト状のものを
「焦がし」と称しておやつに食べた記憶がよみがえりました。
アイスクリームの下の抹茶色のものは、柚子胡椒ではなく
スポンジケーキの粉末のようでした。柚子胡椒だったら、
それはそれで美味しかったかも?(笑)。
珈琲
締めはコーヒー。以前のトアルコトラジャのカップではなくなりました。
四角いお皿付き。
今回は企画展の中の具体的な作品をイメージしたものというよりは、
熊野産の食材を使った料理というところにとどまっているようで、ちょっと残念。