地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

大井川鐵道2019夏 (9) 朱色の43系客車

2020-08-04 21:16:00 | 地方民鉄 (東海道)


 いろいろと迷走する政府の方針により、この夏のお出かけは結局どうすれば良いのか、明確な基準は誰にも分からず、究極の自己責任の世界になってしまっているという状況ですが、まぁ個人的に愚考するに、ふだん生活を共にしていない不特定多数の人が集まって飛沫を飛ばし合うことに根本的な問題があると思われますので、節度ある家族旅行ならさほど大きな問題にならないはず……。
 というわけで、そんな家族連れで賑わうはずであった大井川鐵道のトーマスですが、先月末に静岡県内を襲った豪雨による大井川沿い区間の擁壁支障のため、運行開始後間もなく運休の憂き目に……。大井川鐵道公式HPによりますと、「かわね路」は8月いっぱい運休となり、電車は金谷〜家山間の運転、トーマスは家山まで午前と午後の2往復とするとのことです。



 これは恐らく、午前の千頭行きを予約していた客を午前の家山往復の列車に乗せ、午後の新金谷行きを予約していた客を午後の家山往復の列車に乗せることで、予約変更の煩雑な手続をなるべく少なくするという趣旨かと思われます。そして、トーマスランドのメイン会場も千頭から新金谷に移せば、新金谷まで自家用車で乗り付けた家族連れの用事は基本的に新金谷で完結するということでしょう。う〜む、まさにSL列車の日帰り (?) 観光アトラクション化そのものです。
 そんなトーマス列車には、朱色に塗り替えられた43系客車が充当されており、さらなる増発用として茶色の35系客車にもトーマスの椅子カバーをかけるという状況となっていますが(今や「かわね路」用の客車よりもトーマス用の客車の方が多い?)、そんな43系客車、よく見ると……あれれ、何かがおかしい。特急サボは、昭和20〜30年代に特急にも充当されたでしょうからさておき、一部のドアが35系客車のものに嵌め代えられている! レトロなドアの方が一層、フィクションの世界を走る列車らしい雰囲気があるから、ということかも知れません。
 もし将来トーマス列車が模型化されることになれば、これはわざわざ金型を起こさなければならないということであり、模型メーカー泣かせですね……(笑)。

大井川鐵道2019夏 (8) C11トーマス

2020-07-26 00:00:00 | 地方民鉄 (東海道)


 大井川鐵道のC11 227が2014年にトーマス装飾となった当初、鉄ヲタはもとより世間の度肝を抜きまくったものと記憶しておりますが、絵本の中だけではなくリアルに走るトーマスに純粋無垢なお子様は大熱狂、以来大井川鐵道のドル箱となっているのは周知の通りです。何せ、通常のSL急行料金よりも高い「特急料金」を取っても、往復ともに確実に売り切れとなり、往路または復路にあぶれた家族連れが単行の7200系の押しくら饅頭を堪え忍んでも千頭に往復したいと思うほどなのですから……。そして今年も、世情による紆余曲折を経て無事に走り始め、やはり指定券はほとんど売り切れているようですので、変わらぬ人気のほどが窺い知れます。



 そんなトーマスの姿に、童心を思い出して熱狂するヲタもいらっしゃるのかも知れませんが、個人的には全く何の感慨もありませんね〜。と申しますか、登場当初は「折角のC11に何てことを!」とすら思いました。何せ幼い頃、トーマスははっきり言って絵の雰囲気がキモイと思いまして、全く読んだことはないのです(というわけで、トーマス以外のキャラは、人生五十年を過ぎても全く知りません。笑)。大体そもそも、家の目の前をガンガン走るリアルな電車=東横線をヒマさえあれば眺め、時刻表愛読を通じて漢字を書けないけれども読めるようになってしまったキモい未就学児でしたので、作り話の絵本のキャラには何ら興趣もそそられなかったのです。
 とはいえ、今こうして実車を眺めてみますと、これはこれで十分にネタですので「まいっか」と思います。大井川鐵道がこれで大いに儲けて存続するのであれば……。それに、トーマス運転日には臨時急行が走るという副産物も見逃せませんので、大井川鐵道を訪れるのであれば、トーマス運転日に限るな……と思うようになりました (笑。もちろん、静かな平日も魅力ですが、列車本数がとにかく減るのは公共交通利用派にはツラいものがあります)。

大井川鐵道2019夏 (7) 東急7200切妻

2020-06-19 23:04:00 | 地方民鉄 (東海道)


 ついに本日、都道府県を跨いだ旅行の自粛が全面解除となりました。あるいはそれに先立ち各地の観光地に人出が戻り始めていましたので、これからは少しでも多くの客が公共交通機関を利用し、本来の賑わいが列車やバスに戻ることを祈念せずにはいられません。
 ところがその矢先、大井川鐵道公式HPによりますと、運行再開に向け調整中だったSLが新金谷構内でポイントに支障を与えてしまったようで……復活最初の土日のSLかわね路は運休となってしまった他、金谷〜新金谷間が代行バスによる運行となっているようです。月末のトーマス運行は満席とのことですし、いち早い復旧を祈念しております。



 というわけで、早くも一年前の撮影となりつつある大井川画像、どんどんレタッチしなければ……(汗)。そこで今回は、みんな大好き・東急7200系の改造切妻顔をアップしておきます。
 この平面貫通顔、見れば見るほどやっつけ改造感があり、とはいえ丁寧に貫通扉が付いていることもあり、まともさ・真面目さとユーモラスさを兼ね備えた逸品であると言えましょう。しかも前菱パンですし……(*^^*)。そんな平面顔が基本的に南を向いているため、ド順光でも決まる機会が多いのは注目に値しそうです。
 嗚呼……繰り返しになりますが、この7200系鉄コレを出して頂ければ、ありがたや、ありがたや……と思うのは私だけではないはずです。


大井川鐵道2019夏 (6) 東急7200銀

2020-06-13 18:48:00 | 地方民鉄 (東海道)


 しばらくの間大減便を強いられていた大井川鐵道が、今日から普通電車の全面運転再開にこぎ着けたとのことで、日本全国がそろりそろりと観光再開モードに入りつつあることの一つの象徴的な動きとなりました。来週金曜日の首都圏からの県境越え観光自粛緩和が無事その通りの運びとなり、SL急行や井川線にも客が戻ることを祈って止みません。



 というわけで、まっさら銀色のダイヤモンド・7305原型側の画像をアップしておきたく存じます。観光自粛緩和といっても、すぐには需要が元通りにはならない中、平日も含めて7200系の単行が大活躍することになるのでしょうか。
 そしてそろそろ……十和田・大井川7200系 (それぞれ社紋の有無でバージョン分け) の鉄コレ化も期待したいですね。とくに大井川は、他の車種と並べて楽しみたいと思っている方も多いことでしょう……。


大井川鐵道2019夏 (5) 東急7200急行

2020-06-10 18:25:00 | 地方民鉄 (東海道)


 いろいろな場所で少しずつ人出が戻りつつある今日この頃。しばらく観光需要の蒸発によって大減便を強いられていた大井川鐵道でも、今週末から普通電車が通常通りに戻り、来週末からSL急行と井川線の運行も再開されるとのことで、本当に何よりです。このまま落ち着いた状況が続き、今年の夏は久しぶりに日本人メインで大井川鐵道に(そして全国の鉄道に)賑わいが戻ることを祈念致します。
 とはいえ、昨今の何事もネットに移ってきているという状況のため、個人的には対応に追われて業務量が増え、撮り鉄に出かけるヒマがなかなかなくてトホホな今日この頃。そこで、昨年の7月に大井川を訪れた際の画像でお茶を濁させて頂きます。東急7200系赤帯の単行急行です!



 周知の通り、十和田観光電鉄の廃線で余剰となった東急ステンレスカーのうち、VVVFではなく単行でも使える7200系は大井川に活躍の舞台を移して久しくなっておりますが、朝の家山往復や客の少ない平日の日中夜間に単行で走るのであればともかく、最近はトーマスの爆発的 (?) 人気に伴い、単行の臨時急行で千頭まで怪走する機会が増えています。この臨時急行は、トーマスに乗りたいと思えど指定券売り切れであぶれた親子連れ、あるいは千頭の保存SLを改装したトーマスランドを訪れたい親子連れを運ぶための救済臨としての側面が強いと思われますが、本来であればそれこそ近鉄や南海の2連で走るべきであるところ、検査の都合も含めた極端な車両不足の影響で、7200系の単行で来るという……しかも案の定寿司詰め!(滝汗) 撮るぶんには最高にマニアックで大歓迎な単行急行ではありますが、肝心の親子連れが鉄道嫌いになってしまわないかどうか心配になるのも否めない事実です。
 こんな状況を救済するためにも、あともう1本くらい電車が増えないものかと思うものですが、ギリギリの財務状況で電車を走らせているだけに、難しいのでしょうか……?