地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

近江鉄道去りゆく者 (1) あかね号700形

2019-02-18 12:00:00 | 地方民鉄 (近畿)


 彦根駅の近江鉄道ミュージアム閉鎖や、西武新101系あらため100形の漸進的なデビューなど、少しずつ変わりゆく近江鉄道ですが、所要運用数が増えるわけでなければ、新編成が増えるのに応じて旧編成のいずれかが廃車となるのは世の習いというものです。そこで、近江鉄道随一のスター編成として君臨してきた700形「あかね号」が近いうちに廃車のはこびとなりました……。
 一見すると流線型でイカしたデザインのように見えるかも知れませんが、その正面デザインはキハ28・58改造ジョイフルトレインに通じるものがあるという、何となく80~90年代の残り香を彷彿させるものがありますし、実際登場したのは1998年……。既に20年が経っていたとは。そして種車は西武401系ですから、老朽廃車の対象とならないはずがないのです。



 というわけで、如何にも近江鉄道彦根工場らしい精一杯の創意工夫をこらされた、超!一点ものな編成の引退・廃車はつくづく残念ですが、まずはお疲れ様でした……と申し上げたいですね。
 そこで強烈に望むのは、かくも独特の存在感を放ちまくる700形「あかね号」の鉄コレ化ですが、これまで西武401系由来の鉄コレは西武本家・三岐でリリースされつつも、何故か近江800・820形には手を付けられていませんから、700形についても先行きは暗いのでしょうか……。連結部の裾斜めカットを模型としてどう再現するのかがネックになっているのかも知れませんが、既に流電クモハ52が鉄コレ化されているわけですから、近江の元西武401系軍団についても、台枠部分の成形や動力用スペーサーを工夫すればどうにでもなるのではないか……とも思います。しかしそもそも、西武新101系あらため100・900形はホーム改良によって裾斜めカットを省略させていることからして、何故700・800形導入時点でホームをかいりょうしなかったのか……と。
 否、この車両の場合、模型化の最大のネックは、正面両側の三角形小窓でしょうか?!

近江鉄道EL特別イベント (4) 赤電822F

2018-06-27 00:00:00 | 地方民鉄 (近畿)


 上信で西武401系の生き残りが1本消えることになっても、まだ近江と三岐では残ります。とはいえ、近江に転じた車両の大部分は顔を付け替えたうえで800形としてデビューしており、近江にて原型顔でデビューしたのは、最も早期の1997年に車籍を得た張り上げ屋根車・クモハ820+クモハ1820の2編成ということになります。もっとも、裾の切り欠きがありますので、厳密には原型顔ではないかも知れませんが……。このうち822+1822は、長らく滋賀県警のパト電として異彩を放っていましたが、最近は懐かしの赤電塗装に変わり、ヲタの熱い注目を集めています。



 そんな近江赤電、昨年の初秋に中山道の江州ゾーンを歩いた際 (近江鉄道のうち五箇荘以北の区間は、多少離れたりはするものの、事実上中山道の並行路線と言えます)、あわよくばついでに激写♪……な〜んて思ったりもしましたが、通算成績は……三度遠くから見かけて一度も撮れず! (号泣) まぁ、最初から狙って線路際で粘るのでなければ、そうなるのがオチですな。
 というわけで、昨年12月の近江EL解体前特別撮影会の際、電車が来る頃合を見計らって彦根駅南で待ち構えたところ、うまい具合に赤電登場♪ ドン曇りでパリッとしない写り具合ですが、後追いも楽勝でしたので目出度しですし、何と言っても、中山道歩きの際に撮り逃したリベンジを半年以内に済ませることが出来たのは良かったです。

近江路歩き鉄 (4) 黄色標準塗装800系

2017-11-24 23:11:00 | 地方民鉄 (近畿)


 現在、近江鉄道を訪れる際の最大のお楽しみは、西武系の会社ならではの赤電復活塗装車・822Fと言えましょう。しかし、このたび中山道を歩いた際には、そんな赤電との邂逅は実に空しいまま終わりました (苦笑)。あるときは、前方100mほど前にある踏切をちょうど赤電が通過していったり、またあるときは、数百mほど離れた水田や鉄橋の上を走り去って行ったり……。ま、目に焼き付けたから良しとします (んなわけない……号泣)。そして、赤電は逃したものの、黄色一色の標準塗装を纏った800系につきましては、愛知川の御幸橋を渡る際と、武佐駅前の踏切を渡る際に撮影の機会があったのは幸いでした♪



 それにしても近江鉄道の800系と820系、カラバリも豊富ですので、一体いつ鉄コレ化されるのか……と、まさに一日千秋の思いで待ち望んでいるのですが、今回中山道を歩き、近江鉄道が多くの区間で中山道並行路線として敷かれているという事実を強く認識するに及び、改めて800系鉄コレカモン!と思います。少なくとも、双方の黄色標準塗装に加えて、801Fライオンズ色、822F赤電は当然出るべきでしょう……。だいたいそもそも、近江鉄道の鉄コレが半鋼製旧型車とED14、そして西武新101系改め100系しかないのは、はっきり申しましてラインナップとして抜けすぎです……。モハ1形、500系、220形、LE10形といった、如何にも地方私鉄なアイテムにしても、まだ一両も登場していません。
 もしかすると、鉄コレ高騰によって誰もが購入対象を絞っていると思われる中、近江鉄道の多くの車両の鉄コレは登場するタイミングを見失ったのではないか、という悪い予感がします。あるいは、例えば800・820系のように、妻面の切り欠きを鉄コレとして表現する部分が難しいのかも知れません。

近江路歩き鉄 (3) 「お〜いお茶」編成

2017-11-19 23:59:00 | 地方民鉄 (近畿)


 かつて多くのゲテモノ系鉄ヲタ (どーゆージャンルだ?) を魅了した近江220形の一部は広告ラッピングを纏っており、そのうち一両は黄緑一色の「お〜いお茶」姿となっていたものです。勿論、ライオンズカラーの標準塗装車が来ればベストであったのは言うまでもありませんが、「お〜いお茶」もこれはこれで「まいっか」という感じでした。



 そして今や、「お〜いお茶」は811編成に引き継がれており、沿線に日々お茶の香りを振りまきつつ (?) 活躍しています。そんな姿を、八日市で一泊した翌朝、五箇荘にて後追い連写してみました (下車後反対側ホームにダッシュ ^^;)。
……う〜む、個人的にはどうしても、米原方のクハ1811「濃い味」の方に惹かれてしまいますなぁ〜。何故なら、ヤンゴンで活躍するミャンマービール・ラッピングのキハ38や、社会主義圏の特色ある緑皮塗装を連想してしまうからであります (*^^*)。そういう比較の基準はどう考えても特殊かつ病的なのですが……(笑)。

近江路歩き鉄 (2) 高宮の西武3000系

2017-11-18 12:00:00 | 地方民鉄 (近畿)


 近江鉄道の高宮といえば、単に本線と多賀線が分岐するのみならず、構内横断踏切や三角形の分岐ホームを擁するなど、(いくら駅舎が新しくなっても) 昭和な駅の雰囲気を今に伝える存在として隠れた人気があると思うのですが、とりわけごく一部の侘び寂び系ヲタの間で高宮の名を高からしめているのは、かつての貨物列車ヤードをそのまま利用した車両放置スペースでしょうか。かつてここで長年雨晒しになっていた西武401系は、彦根工場の匠の技によって完全に再生され (一部は部品取り?) 今や近江鉄道の主力となっていますが、今やここには、将来の近江鉄道の主力となることが期待されている西武3000系が放置されています。



 このたび、せっかく徒歩で中山道を歩き、ついに高宮宿に達するからには、そんな西武3000系の現状も当然確かめなければならないと思いまして、垂れる稲穂と彼岸花の組み合わせが美しい小径を歩いて多賀線&ヤードの踏切に着いてみますと……をを!何と素晴らしい青草の海♪ 完全に3000系の下回りを覆い隠しまくっています……(*^^*)。こんなシーン、横瀬でも絶対に撮れないよなぁ……。もし安比奈線が完全に崩壊しつつある休止線ではなく、たとえば大井川鐵道の大代川側線のように遊休車両を突っ込んで放置するための路線として「活用」されていれば、安比奈のヤードにこんな感じで車両が放置される光景が展開したのかも知れません。
 それにしても、彦根のミュージアム区画に放置されている新101系もまだまだ改造待ち在庫がある中、3000系は一体いつ改造されデビューするのでしょうか……?