奥州街道徒歩鉄旅・宮城県編は、一ノ関駅での701系仙台色撮影を以てシメとなり、岩手県編へと引き継がれるという腹づもりだったのですが、一ノ関駅に着く手前に岩手県交通の一関営業所があり、道路から丸見えで撮り放題でしたので、一ノ関駅に着く前になし崩し的に岩手県編がスタートしておりました (笑)。
南北に結構長い岩手県では、総じて盛岡市北郊の滝沢〜松園ニュータウン界隈(ごく僅かに好摩行きもあり)、及び三陸海岸に面した「道の駅やまだ」を北限として、南側が岩手県交通の天下となっており、圧倒的大都会(?)である盛岡で頻繁運転(?)を実施しているほか、各主要都市を拠点として様々な路線を張り巡らせています。
そんな岩手県交通のバスは、高速・長距離線用の場合国際興業色が長年スタンダードですが、一般の路線バスは水色が印象的で如何にも昭和の路線バス!という感じの独自の塗装を纏い、しかも今から10年ほど前まではボロバスの宝庫という感がありました。しかし、親会社の国際興業で大量に余った二段窓キュービックなど、中古車を積極的に導入してきた結果、今ではほとんどのバスが国際興業色となっており、岩手県交通の旧塗装で走っているのは、旧塗装時代の末期に入れたと思われるごく少数のエルガミオのみ、という印象です。
というわけで、すっかり岩手県交通のスタンダードになった国際興業色ですが、彩度の低い旧塗装と彩度が高い新塗装に分かれ、低い彩度のままで走る車両は自ずと、導入から長い時間が経ったボロ!を意味しています。今や、岩手県交通のバスを眺める際の最大の楽しみは、低い彩度のボロに当たることであろうと思いますし (^^;)、実際に急速に老朽廃車が推し進められているように見受けられますので、ある意味で今が世代交代の旬であると言えそうです。
一ノ関駅に着く手前で通りかかった一関営業所はまさに、低い彩度のボロバスを満喫するパラダイスでした♪ 二段窓キュービックがそこかしこに留置され、とりわけ2台並んでいる光景が余りにも素晴らし過ぎる……(*^^*)。予約済みの新幹線の時間には十分余裕があったことから、ひとしきり激写しまくり、江戸の日本橋から歩きつないでついに岩手県に到達した感動に浸ったのでした (笑)。