地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

小湊鐵道の里山トロッコ客車初撮影

2016-09-22 12:00:00 | 地方民鉄 (関東北東部)


 最新鋭 (?) トロッコつながりでもう一つ。先日、小湊鐵道沿線に出掛ける野暮用がありましたので、そのついでに時間を確保して、小湊鐵道が昨年11月から運行を始めた「里山トロッコ」を撮影してみました。上総牛久行きだけですが……(^^;)。
 「里山トロッコ」は、五井で保存されている往年のSLを模したDB4ディーゼル機関車が、二軸客車のハフ101+ハテ101/102+クハ101を牽引するというもので、有り体に言えば伊予鉄「坊ちゃん列車」をもっと大型・長編成化したような列車と言えましょう。折り返し点の養老渓谷には転車台や機回し線がないため、逆行時にクハで総括制御するあたりは、本物のSLでは有り得ない嵯峨野トロッコ的発想です。
 そんな「里山トロッコ」、所詮「なんちゃって」というのは容易ですが、せめて見かけだけでもなかなか粋な車両が新造されたことには拍手を送りたいと思います。そして何と言っても、最新鋭の二軸客車というのが良いです♪ 



 というわけで、果たして実物はどんな印象なのか……と思い、ワクワクしながら待っていたところ……思いの外スピードが出ているのには腰を抜かしそうになりました (笑)。時刻からして、絶対にのんびりチンタラとやって来るはずで、連写も余裕で出来まくりだと思っていたのですが……。あるいは、キハ200の普通列車と比べれば確実に遅いものの、ファインダーの中で追いかけながら、見かけによらず意外とチョコマカと走って速い!という内心の衝撃が起こったのかも知れません (^^;
 こんな感じで、撮っていてなかなか意外性もあり楽しい列車ではありますが、この列車の登場によって普通列車が間引かれたというのが唯一最大の遺憾でしょうか。折角数年前に里見での交換設備が復活し、牛久から先の区間での本数が一旦増えても、やや遅いトロッコにスジを割り振った結果、逆に里見交換復活前と比べても普通列車のスジが開いてしまった気が……。客が少ないシーズンオフなどは、トロッコ運休=大減便!ということでもあり、乗り撮り鉄にとって厳しい展開ではあります……。また、トロッコ運転日であっても、乗車は2日前までに要予約、当日券は座席に余裕がある場合に五井のみで発売ということのようです。このため、牛久・里見・養老渓谷で目の前に止まっているトロッコが空いているからといって、その場で整理券ゲット!というわけには行かないのは残念です。まぁ、あらゆるシステムが昭和で止まっており、コンピュータ発券の可能性はまず予想できませんので、仕方がないのかも知れませんが……。
 ともあれ少なくとも、この二軸客車の雰囲気は結構気に入りましたので、またいずれのんびり・まったりと撮影してみたいものです。


 登場早々の長期運休の原因であったロッドを外して以来、基本的に無難に走り続けているようですが、やっぱロッドが無いと今ひとつお間抜けな印象が……(^^;


上信のシブい役者2016 (2) 赤い蒟蒻503F

2016-09-07 01:30:00 | 地方民鉄 (関東北東部)


 昨晩は、いつもお世話になっております「きえふにいさん」様と、怪しいエスニック系料理を食いながら、鉄・政治・カメラが結合した周囲ドン引きのマニアック会話を楽しむ小宴 (数ヶ月に1回開催) を久しぶりに開催しまして、前々回のウズベキスタン料理、前回のモンゴル料理に続いて、今回は都内某所の中国朝鮮族料理店を選択 (国籍は中国なコリアンが中国東北地方に数百万人います)。「日朝中人民の友好大団結万々歳!」という理想を高らかに謳いつつ (ウソ)、激しくスパイシィな羊の焼肉やら中国東北料理やらに激しく舌鼓を打ったのでした♪ 店内の他の客は恐らく全員中国人で、隣のテーブルは水商売出勤前の尾根遺産と黒服の兄ちゃんっぽい連中……(笑)。でもって、実際の有象無象な激論 w の概略は以下の数点となります。

 *【EOS 5D MarkⅣ 正式発売日イブイブ記念!原理主義的キヤノ坊 vs 原理主義的ニコ爺激闘大対決!カメラ関連大放談!】……キヤノンとニコンは互いに切磋琢磨せよ!……カメラメーカー各社の復古調デザインはキヤノ坊にはうらやましく、NewF-1風ボディのデジカメが出れば即ゲットしたいものの、キヤノンがそんなカメラを出すわけないのも道理。……ペンタックスは通好みだが余り売れてないのが惜しい。……レンジファインダーなデジカメも良いかも。……おろしゃとチャイナのカメラは、計画経済時代は絶句すべき品質であったものの、最近の中国製レンズはなかなかどうして面白いらしい。おろしゃは品質に対して値段が上がりすぎてしまい、中国製ほどネタとして手軽に買いやすいわけではない。……すっかりフィルムとはご無沙汰してしまったものの、さりとて死ぬまで現有の機械式カメラを手放すつもりはなく、手許から消えてしまったら自分の魂が何処かに行ってしまったかのような気分。etc….



 *【西武多摩湖線復旧&いずっぱこ大雄山線5001編成赤電化記念】東武東上線に出現したライオンズラッピングは一体何なのか? 民鉄各社の相互宣伝は今後も加速するのか?……赤電の地味な美しさは普遍的価値であり、大雄山線のみならず駿豆線でも赤電復活熱望!……とりわけ、国鉄近郊型非ユニット窓車的センスと西武101系が素晴らしく融合した3000系について、ラブライブなどというアニメ (40代ヲヤジにはよく分からん) のラッピングをするヒマがあったら一刻も早く3000系を赤電にすべきであり、鉄コレも出るべき!
 *【日露首脳会談集中開催記念&ウズベキスタン独裁者死去】サヴィエツキィ=サユーズは、ああ見えて実は意外とコスモポリタンな国家であり、コメコン経済圏が生みだした計画経済的鉄道車両は欧米臭とは一線を画し日本人好みでもある普遍的でシンプルな機能美を有するので、世界共産趣味人民大団結を尊びつつ鉄ヲタ活動するならば、少なくとも一生に一度はロシアや旧東欧で計画経済的車両を満喫すべきである。……いっぽう、中央アジアの古い街並みを見物してトルコ料理に舌鼓を打ちつつ撮り鉄したいのだが、独裁国家化が甚だしいせいで自由に撮り鉄できないのは遺憾! 今後良い意味でユルい社会になるか、それともISやら何やらが入り込んで大混乱になるか、今こそ歴史の分かれ目。とゆーか、たとえ撮り鉄しづらくとも、ウズベキスタンには足を運んで、シルクロードの浪漫漂うサマルカンドやブハラを漫遊すべきであった……。
 *【先軍朝鮮の建国68周年イブイブイブ・日本海への打ち上げ花火記念】おぃこら金三胖! (金家の三代目のデブ)、こんな下らないことに金を使い、恐怖政治で国家全体を萎縮させるヒマがあったら、さっさと日本にも拉致被害者を帰して国交を結び、着実な発展を目指せ。そうすれば先軍チョソン国鉄でも落ち着いてたっぷり鉄活動して金も落としてやれるものを!……いっぽうウリナラ南チョソンの運命は、彼らの選択の誤りによって既に終わっているので、日本としては如何ともし難し。(ウリナラの麗しい?現在と未来についてはまた改めて)

……とまぁこんな感じで、他にもいろいろ有象無象の会話をしたのですが、全部記すと大変なことになりますので以下略 (^^;)。先月のお盆過ぎに、きえふにいさん様もご一緒して乗車した上信ビール電車の当該である503+504編成の、下仁田停車中シーンをアップしておきます。
 この編成、最近この赤塗装になる前は、しばらく同じマン○ンライフの「ラ○・クラッシュ」宣伝ラッピングを貼っていたものですが、電車の広告に「クラッシュ」とは余りにも物騒で、乗るのも撮るのも些か気分が悪すぎるように思っておりました (私が小心者過ぎるのでしょうか? ^^;)。というわけで、このラッピングに変わったのは本当に目出度いと思っています。これなら鉄コレ化されても欲しいかもですし……。

上信のシブい役者2016 (1) ジオパーク155F

2016-09-02 15:00:00 | 地方民鉄 (関東北東部)


 このたびKATOが来年1月の新製品として発表したのは……非冷房赤電時代の西武701系! PDFファイルに載っている試作品画像も、先頭クハの台車はTR-11を装備しているという抜かりのなさ……! これは間違いなく御布施決定ですが、次の問題として手持ちのマイクロ既製品を今後一体どうすれば良いのかと……(滝汗)。また、必然的な流れとして冷房車バージョンも現れるわけで、さらに中長期的には新101系と同様に鉄コレとも競作になる可能性が高く、いやはや全く以て私鉄通勤車好きヲッサンキラーも甚だしい話です。
 いっぽう、そんな赤電祭りに歩調を合わせるかのように (?) 、現在いずっぱこ駿豆線の大場で検査を受けている大雄山線5000系第1編成が赤電色になりつつあるようで、いろいろと良い意味で悩ましい嬉しさですね♪
 というわけで、そんな西武701系または赤電を大いに称揚するべく、先月の上信ビール電車に参加したついでに撮影した上信155Fをアップします。



 上信150形は、西武701・801・401系といった1960年代的な車両をもらい受けた一群となっていますが、もと3形式の計3編成ということで、それぞれ形態が異なっているのは興味深いところです。このうち155+156の2連は701系を出自としていますが、西武時代の701系先頭車は全てクハ1701でしたので、この2両は上信に譲渡された際、中間モハユニットにクハの顔を移植したとのこと。
 そんな155Fは長らく某こんにゃく加工食品メーカーの全面ラッピング車となっていましたが、2012年にその役目を新101系改め500形に譲り、以来緑のストライプの標準塗装となっているとのこと。もっとも、まっさら標準塗装の期間も短く、ここ数年は奇岩・奇峰の宝庫である下仁田をアピールする「下仁田ジオパーク号」となっています。まぁ、緑ストライプを活かしつつ、さほど派手ではないラッピングでもありますので、個人的には特にハズレということはありません。
 そんな155F、今回ビール電車に乗った際、下仁田での40分少々の折り返し時間の間に、この編成も定期列車の車両交換でゴロゴロと構内入換を行っており、天気がドンヨリと小雨模様であったのを逆手にとって激写しまくりでした♪ いや~大満足ですが、いずれ鉄コレになるとしたら、まっさら緑ストライプのみでリリースして欲しいものです。

上信ジャズ&ビール列車の旅2016

2016-08-23 00:00:00 | 地方民鉄 (関東北東部)


 台風もぼちぼち関東に襲来するようになり、夏の終わりをしみじみと感じ始めるお盆過ぎ。しかし依然として蒸し暑いことに変わりはありません。そんな頃合いを狙って企画されている上信の「ジャズ&ビール電車」、昨年初めて乗ってみたら、ビールをガブ飲みしながら撮り鉄も結構出来るという意外性がなかなか宜しかったため、今年も、いつもお世話になっております「あまのじゃく」様からお声がけを頂いた瞬間の即レスで参加することにしました (笑)。
 まずは発車の約1時間前となる9時半に高崎駅のだるま前に集合~。他の客は男女混成チームであると想定され、さらには高崎駅のコンコースも週末のお出かけに向かう着飾った人々で賑わう中、計10名のガチヲタ野郎からなる「あまのじゃく軍団」はどう見ても異様ですが、まさか後で、我々の方が他の客の皆様に圧倒されることになろうとは……(^o^;)。
 受付が行われる上信本社は、何度訪れてもシブ過ぎる昭和30年代建築。2回の会議室にクーラーが入っており、発車まで参加者はそこで待機することも出来ますが、昨年はクーラーの能力を超えた人いきれで蒸し風呂気分を味わいましたので、小雨の降る中ではありましたが「きえふにいさん」様と外で待機と称して撮り鉄に徹したのでした (折角の上信本社前駐車場立ち入り特権つきですから♪→普段は立入禁止であると思われますので申し添えます)。



 定期列車が発車した後の10時20分頃、いよいよ裏口からホームに入場し、「赤いマンナンライフ」となった503Fに乗車! 昨年は自由席で、ちょっとした席の取り合いが発生したものですが、今年はそれを踏まえて指定席となっており、ゆったり乗って最初からほのぼのムードが漂う中、発車前からジャンジャンとプラ製ジョッキに一番搾りが注がれて行きました。そしていざ発車! お約束 (?) の銀河鉄道999テーマソング (映画ゴダイゴ版→テレビアニメ版だったら暗すぎる ^^;) が高らかに演奏される中、乾杯!の歓声の中で酔っぱらい達の肝臓比べの幕が切って落とされたのでした……!
 今回の臨時ダイヤの特徴は、きえふにいさん様の御分析によりますと、デキ臨時列車のスジを概ね踏襲し、往路ではとにかくチンタラと走るものであるということ。昨年乗った際は、総じて普通の列車と同じ速度で走ったため、ビールを飲むにも、ビールサーバとの間でジョッキのリレーをするにも、こぼさないよう相当気を遣ったものですが (それでもこぼしてその都度モップがけする必要が多々生じた記憶が)、今年はなるべくそれを回避するため往路は超鈍足に徹し、吉井と富岡ではとりわけ長い運転停車が設けられていました (吉井ではホームがない側線に入ってしまったため、撮り鉄が出来ないのは痛かった ^^;)。その代わり、昨年は1時間半以上設定されていた下仁田での折り返し時間が、今年は40分程度となっており、長時間撮り鉄が出来なかったのは少々残念です (ま、それでも結構激写したのですが^O^)。いっぽう帰路は、「もう結構飲んでペースダウンしただろ?」という前提があるためか (?)、結構スジが立っておりまして (それでも普通列車と比べればトロかったですが)、「中途半端な揺れで酔いそう」という声をチラッと耳にしたのも確かですが、逆に飲み疲れたタイミングでノロノロ運転ですと「高崎まだか~?」という気分にもなりますので、個人的には「まぁこんなもの。今年は結構絶妙なダイヤ設定だったのではないか?」と思った次第です。
 肝心の車内は、いや~日頃の「のんびり・まったり・しみじみ鉄」とは対極的な、飲めや騒げやの超カヲス w。仕舞いには、「あまのじゃく軍団」の若手の皆様が、昔ヤングだった皆様のカワイイおもちゃとなっており (爆)、いやはや珍景を楽しませて頂きました (^^;;)。南蛇井から積み込まれた社長御差入の揚げ物も美味かったですし、最後高崎駅では「また来年も会いましょう~」と握手でお別れとなったのも良かったですね♪ というわけで、お誘い頂いたあまのじゃく様以下、ご同行の皆様には大変お世話になりました! またこの場を借りて、鉄道部門総出で (?) このような楽しい企画を実施して下さった上信電鉄の皆様に心よりお礼申し上げます m(_ _)m

栃木東部非電化散歩 (4) 真岡の50系

2016-05-10 00:00:00 | 地方民鉄 (関東北東部)


 地方幹線やローカル線にまだまだ大量に残っていた客車列車の質的改善を図るため、1980年代前半を中心に大量増備された50系……。当時、まさにこれから18きっぷを使って旧型客車の長旅をしてやろうと思っていた小坊~中坊期の私は、鉄道雑誌、そして現物で50系を目にするたびに「○ソ50……」と悪態をついていたものでした。しかし人間の心などというものは所詮移ろいやすいもので、90年代の非鉄期でも18切符の旅をして、磐越西線あたりでDD51牽引による50系の4連に乗ろうものなら、「ボックスシート……二段窓……タタタンと乾いた走行音……ハァハァ」と悶絶せずにはいられないものでした。JRはどこも労力削減のため、とめどなく動力分散へと舵を切り、701系とかキハ110とか、まぁいろいろ増えて行きましたから……。嗚呼最高だったなぁ……ヲタなんぞ他に誰も乗っているはずもない、超ガラ空きの雪見50系4連!



ともあれ、50系は北海道で一部が快速「海峡」用、または札沼線用PDCになった他は、悉くあっさり潰されてしまったものですが、こうして真岡鐵道でオハ50・オハフ50の計3両が原型を保っているのは、今や本当に貴重なことだと思います。早朝5時台の撮影で、又しても他にヲタが誰もいない中、シャッターを切りつつ思わず悶絶してしまったです……(笑)。そのうちいずれ、「客扱い回送」の6103レに乗らなければ……。

 それにしても、JRHのPDCがベンチレータを取り払い軌間を微調整するのみであっさりとミャンマー国鉄を走行できるのと同じく、一気に大量廃車になった50系がミャンマーに大量輸出されていればどれほど愉快痛快だったことか!と思います。しかし、50系の大量廃車期は、1988年のミャンマー政変以後、軍事政権と欧米日との関係が最も冷却化していた時期と重なっており、嫁ぎ話のトの字も出なかったことこそ悲しけれ……。国内外を問わず、譲渡話がうまくまとまるためには、双方の事情や利益が合致することが何よりも第一であり、脳内の妄想だけでは上手く行かないということでしょう (その割には、例えば西側による厳しい経済制裁がなされていたはずのイランに、欧州型客車やウリナラセマウル客車が輸出されていたわけですから、裏の裏もあったはず。最近、ウリナラパックネテートンリョンがイランを訪問し、超大型インフラ案件を受注したわけですが、その裏前提として、制裁解除を見越していち早くセマウル客車をプレゼントするなど、いろいろあったのかも知れません。をっと話題が大きく逸れてきたのでおしまい)。