地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

秩父鉄道7503F・EL牽引で無事秩父線入線!

2010-12-22 20:51:00 | 貨物列車 (民鉄)


 かねてから恩田の東急テクノシステムで秩父鉄道向け改造工事を受けていた8085Fあらため秩父7503Fの様子につきましては当ブログでも度々お伝えして参りましたが、このたびついに住み慣れた東急を離れて永遠の旅に出発し、新天地となる秩父鉄道に目出度く入線を果たしました。7503Fにつきましては、恩田構内で編成を組んでいる様子について満足なカットを残せず、デヤに挟まれて恩田を離れる様子や昨日の長津田でのDE10牽引シーンも仕事の都合上記録することが出来ず、個人的に何とも遺憾なものを感じておりましたが (^^;)、幸いにして年内の仕事のヤマ場は越し、今日は平日休みをとることが出来ましたので、是非秩父デキに牽引されて広瀬川原へ向かうシーンを撮って挽回しようと思いまして、明け方の打ち付ける雨にもめげず初電の客となりまして、一路熊谷へ向かったのでした。
 熊谷では、秩父鉄道の上下の電車から吐き出された凄まじい数の通勤・通学客に圧倒されつつ (→立派なラッシュアワーがあるからこそ4扉車3両編成が必要)、切符を購入してホームに向かったところ……停車していた7:38発の影森行は7002Fではありませんか!\(^O^)/ これは何とも幸先が良い……。派手なジョイント音を織り交ぜた8500系サウンドを楽しみながら、いざ撮影地へ!



 しかし……朝8時過ぎの時点では雨こそ既に止んでいたものの、厚い雲が空を覆い尽くして余りにも暗い……。しかも今日は冬至であるだけに、光量の稼げなさは致命的ですらありました。そのような場合に備えて一応、最強兵器・EOS5D MⅡを持参しておりましたが、かなり不安が胸をよぎったのも事実です。
 それでも、7002Fの初っ端からの御来臨に象徴されるこの日の運の良さは強烈でした♪ やがてみるみるうちに頭上が明るくなり、前後をデキでサンドイッチにした7503Fがしずしずと現れた頃には雨上がりの美しい青空が……。車体を濡らしていた雨粒が強烈な日射しを受け、7503Fの編成全体がキラキラとまぶしく輝き、緑帯がひときわくっきり鮮やかに映えていましたが、それはまさに7503Fの新たな活躍を祝福しているかのようでした♪ 
 そんな感動の光景をさらに盛り上げていたのは、ド順光側に連結されていたデキ107! このELは、秩父デキ陣の中でも松尾鉱山の忘れ形見として名高い存在であり、ヒサシ付きEF15風ボディを持つ老雄が普段ヲキを牽引しているだけでも十分感動に値するものがあります。そんな最高に貴重な存在が、全くの別世界である東急からやって来た「最新型」車両をこうして青空のもとエスコートしているという……何という秩父&東急ファン冥利に尽きる光景なのでしょう!! (*^O^*) とにかくこの組み合わせを撮っただけでも早起きして神奈川県からはるばる来た意味があったというものですし、多忙でなかなか鉄活動出来ず遺憾が積もるばかりであった今年の最後に一発大逆転!を果たしたかのような気分であります (笑)。こんな感じで7503Fの感動の輸送シーンを楽しんだあとは、急行秩父路6000系に乗って9ヶ月ぶりに秩父谷へ向かい、すっきり晴れ渡った山岳パノラマと冬枯れの森の妙を車窓から眺めて眼福を欲しいままにしたのでした……。

岳南電気機関車祭を訪ねて (中) ED501万歳

2010-12-20 00:00:00 | 貨物列車 (民鉄)


 強烈に冷えた朝。煙突の爆煙がまるでED501のそれのような (*^^*)。



 車齢72年の古強者とワムハチが織りなす微妙な光陰模様も見納めへ……。



 親子試乗会で絶賛往復中! 操車氏の青い手旗のはためき具合が最高!



 新雪を頂く富士の高嶺背に、輝く車体のいとも凛々しき……(^o^)。

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 岳南電気機関車陣のもう一つの(いや最大級の?)主役であるED501は、通常比奈での入換や比奈~岳南原田間の小運転で細々と活躍していますが、2台のED40が運用に入れば自ずとパンタを下げて昼寝しているのみですので、当たるか当たらぬかはまさにギャンブル。しかし一昨日はED501が体験乗車の主役に抜擢され、午前10時から11時半頃までの間、事前募集した親子連れの数に応じてひたすら短距離を往復していましたので、撮る側としても超お腹いっぱい状態 (*^^*)。しかも一昨日は富士山が終日くっきりと美しく見えた最高の天気であり、冬の陽光がED501の全身を美しく輝かせていたのでした……。眼福の限りです (^O^)。
 言うまでもなく、ED501は通常の貨物牽引に従事する電気機関車としては圧倒的に国内最古クラスの存在ですが (一番古いのは三池の20トン機でしたっけ?)、車体の側面には平成25年と28年の検査期限が書き込まれ、まだまだ使う気満々であるらしい……というのは本当に嬉しいことです。むしろ、その気になれば部品をハンドメイドで新造出来る可能性が高い(?)ことも延命に大いに与っているのでしょう。嗚呼……いつまでもその美しい姿を保って欲しいものです。でも、例えば三池のようなマルーンレッドも、JRFコンテナとの相性抜群のような気も……な~んて妄想を記したらお叱りを受けそうですのでほどほどにしておきます (^^;;)。
 そういえば、アルナインの「とて感」シリーズで岳南ED501タイプを購入したものの、仮組みをしたのみで放置しまくりになっていることを思い出しました (^^;)。やっぱり半田作業が必要だな……と思いつつも、道具を買わずにいつの間にか忘れてダラダラと……(滝汗)。

岳南電気機関車祭を訪ねて (上) ED40の宴

2010-12-19 00:00:00 | 貨物列車 (民鉄)


 澄み渡る冬の青空!超ド順光!4パンを上げた豪華重連! (*^O^*)



 運転室公開のため、パン上げED40の並びをようやく撮影出来たのは昼頃……。



 午後のワムPP編成。後ろのED402がほとんど見えませんね……ちと失敗 (^^;



 締めのワム+コキPPは、ド順光で工場地帯っぽい岳南原田で。決まった! ^o^)v

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 製紙工場が密集する富士山南麓の貨物輸送を長年担っている岳南鉄道は、近年の製紙業や貨物を取りまく様々なマイナス要因にもかかわらず、所有する貴重な私鉄小型電気機関車3台を大いに活用することで辛うじて健闘を続け、遠路はるばる訪れるファンの耳目を楽しませてくれていることは周知のところでしょう。そんな岳南鉄道の年末のお楽しみとして確か2~3年前から始まった電気機関車祭りが昨日めでたく開催されまして、会場となった比奈駅は多くのファンや家族連れで大賑わい~。個人的にもかねてからこのイベントは参加してみたかったのですが、毎年あれこれの用事と重なり、その都度「ううっ……」と涙を呑んできたのですが (さすがにオーバーな表現 ^^;)、今年は辛うじて時間を確保出来まして、多忙すぎてあれやこれやの魅力的なイベントに参加出来なかった欲求不満を一気に解消するのを兼ね、勇躍早起きして朝7時半前の吉原駅に降り立ったのでした……。
 昨日の心づもりとしましては「すっかりナマった撮り鉄のカンを多少は取り戻すことが出来れば良いかな? まぁ地方私鉄のイベントの常としてのんびり、まったりとした雰囲気を楽しめれば上出来だろう」と当初思っていたのですが、折角訪れる以上は是非午前中の重連特別運転ぐらいはバッチリ撮りたい……と思いまして、沿線で唯一ド順光で撮影可能と思われる比奈駅のホーム端に一番乗りで陣取りまくり (^^;)。その後、321Mで吉原に到着されて二番乗りされた高崎線沿線の方と、のんびりまったり鉄な話題で盛り上がりつつ時間をつぶしたのでした (いや~本当に寒かったですが楽しいひとときでした。大変お世話になりました! m(^O^)m……やはり会話の内容から私が拙ブログの管理人とバレてしまうものですね ^^;)。やがて重連本番直前の江尾行きが到着するに及んでギャラリーが急増し、完璧な光線状態の中、高まる期待と緊張……。そして林檎色ED403を先頭にした重連+ワムという感動的な編成がついに到着!! EOS 7Dでひたすら連写しまくった私は、「早起きした甲斐があった……やっぱ良いなぁ……岳南電機」という感激の嵐に包まれたのでした (*^^*)。
 というわけで最大の目的を果たしたあとは、余り長時間「鉄」の阿鼻叫喚の中にいるのも何ですので (予想よりも来場者がかなり多いような気がしたのですが、天気に加えてRM誌編集長氏ブログでも紹介されたためでしょうか?)、テキトーにELの並びや電車を撮ったのち早めに駿豆線再訪へと転じようかとも思ったのですが、運転室公開に伴いなかなか巡って来ない並びベストシーン (2枚目) を待ち続け、さらにしばらく岳南富士岡に往復している間に昼になってしまいまして、「やっぱ午後の貨物にも付き合おう」とあっさり方針転換 (^^;)。空き地から狙った比奈上り本線シーンはPP編成の表現としてはイマイチとなってしまいましたが、岳南原田での後追いは左右を煙突バックとして、如何にも岳南っぽい風景を行くPP編成シーンを決めることが出来大満足 (^O^)。撮影後に食べた駅事務室再利用蕎麦屋の蕎麦も美味かったですし (笑)、終わり良ければ全て良し!! 18きっぷ利用での訪問ではないため、帰路は沼津から371系「あさぎり6号」をチョイスしまして、終日美しい姿を魅せ続けた富士山を眺めつつプレミアムモルツを傾け、町田までの贅沢な1時間半の旅で充実の岳南訪問を締めくくったのでした。
 というわけで、手作り感たっぷりな素晴らしいイベントを開催して下さった関係者の皆様に、この場ながら心よりお礼申し上げます。
 なお、ED501や電車につきましては後日改めて (^^;)。そのうち平日に要再訪♪

元秩父の三岐デキ202、伊勢治田に眠る

2009-12-08 09:52:00 | 貨物列車 (民鉄)


 三岐の貨物列車&ELといえば、こんな光景があったことを思い出しました。
 今を遡ること数年前に中部国際空港を建設した際、埋め立て用の土砂を運ぶために石灰石積み用のホキ10000が活用され、セメントタキと同じく東藤原と四日市港の間を往復したそうですが(個人的には非鉄からぼちぼち復帰した頃の話で、全く撮っておりません。確か初めて三岐を訪問した直前に運行が終了してしまったことを思い出しました……-_-;)、突発的な輸送需要が消えればホキ10000を温存させる必要はなく、余剰分は伊勢治田駅のヤードの片隅に放置されて久しい状態……。
 いっぽう、この土砂輸送で三岐鉄道のEL陣に不足が生じたことから、秩父で余剰となっていたデキ202・203が移籍し、主に東藤原と富田での入換に従事していたようですが、これまた土砂輸送が終われば他の茶色いELによって代替され、デキ202は長らく冬期の構内雪かき用車扱いとなり、夏場などは放置されていたものです……(富田のデキ203は結局観察したことない……です ^^;)。他のELとの総括制御を可能とするための改造がなされなかったことから、秩父で使いづらかったとされるELは(台車が露骨に違い、傍目にもいろいろ特殊っぽい ^^;) 三岐にも結局使いづらい存在だったのでしょう。



 そんなデキ202もついに東藤原を追われ、この秋に東藤原まで1往復した際には、夏までに引退した607F2連及び長年保々にて放置されていた元東武ELなどとともに、伊勢治田駅構内の放置車両の仲間入りをしていました……。ちょうど時間的に、午後の斜光線が絶妙なかたちで伊勢治田駅に降り注ぎ、ホームから如何にも撮りやすい位置に留置されたデキ202を照らし出していましたが、まだまだ緑も濃い季節にあって、すっかり色褪せしきった車体が「強者どもが夢のあと」的な雰囲気に包まれていました……。
 伊勢治田構内の他の車両は、「続きを読む」の部分に収めた画像のように、既に夏草に囲まれて二度と動かないかのような状況に陥ってしまいましたが、恐らく来年の夏にはデキ202も草まみれとなるのでしょうか。秩父本家に残るデキ201はパレオ色となっていますので、秩父色のままで残るデキ202は実は非常に貴重だったりするのですが、それだけに今後も少しでも長く放置車両としてましな状態を保って欲しいものです。
 敢えて妄想するとすれば、デキ202と元東武EL (ナンバープレートがなく車番不明→調べれば良いのかも知れませんが ^^;) が伊勢治田構内で横に並び、「放置車撮影会」状態が実現することを希望しております。あるいは再塗装され、丹生川駅のホーム脇の側線(貨物鉄道博物館での保存整備を待つ貨車が留置されていることが多いようです)にて展示されないかなぁ……と (^^;;


 何というか……荒廃。上の画像は車内から撮影しております。
 


国内セメントタキ最後の牙城・東藤原の午後

2009-12-05 02:35:00 | 貨物列車 (民鉄)


 韓国のセメント列車の話題を出したところで、是非日本も……と思うのですが、嗚呼悲しい哉、日本国内のセメント輸送のほとんどは06年春のダイヤ改正で崩壊し、とくに長年関東一円にセメントタキ・ホキを送り出して来た秩父鉄道の場合、武州原谷駅の片隅にて大量の解体予定車が放置されていたものです (T_T)。そもそも日本国内の石灰石鉱山とセメント工場の集積は韓国ほど大規模ではなく、建設需要の低迷ゆえ各地に鉄道→自動車継走用のストックヤードを構える方が低コストで済むというわけでもなくなり、さらにここに来て公共事業大激減の嵐。もはやかつてのようなセメント輸送の繁華を期待するだけムダということでしょうか……。石灰石そのものの輸送も、美祢線のそれが最近陥落したようですし(結局一度も行っていない……^^;)、この手の「石&灰モノ」輸送そのものが10本の指で折って数えるほどにまで減ってしまったのは寂しいことです。
 そんな中、黒いセメントタキ(タキ1900) を連ねた私鉄EL→DD51→スイッチャーによる夢のリレーが最後に残ったのが、ご存じ三岐~関西線~四日市港ルート!



 このルートの強みは、四日市港の船積みヤードのみに向けて大量・効率的に輸送することが出来るという点にありそうですが、とくに昨年5月の工場点検期間にタキ1900の社名表示がこぞって「小○田セメント」から「太平○セメント」に書き換えられるなど、まだまだヤル気満々であることが嬉しいですね(^O^)。ただ、とにかく昨年初夏の三岐出張撮り鉄がセメント列車全面運休と土砂降りに遭遇してしまったため (号泣)、三岐の快楽を存分に味わうことは叶わず……。そこでしばらくリベンジの機会を狙っていたのですが、今年9月、関西出張撮り鉄の帰りに近鉄富田で751形(元西武新101系) を目撃したことから、即下車→東藤原までの切符を購入(笑)。自動的に東藤原での貨物ウォッチがメニューに加わったのでした。
 とはいえ、最近秩父に行く度にヲキ全面運休日に当たることから (-_-;)、三岐でも本当に貨物が動いているかどうか心配は拭えないわけで……たとえ首尾良く途中で貨物列車と交換したとしても、東藤原での一日の作業がさっさと終わってしまう可能性もあり……。それだけに、東藤原に到着早々、目の前で忙しくELが動き回っていると実に嬉しいですね……(*^^*)。しかもこの日は実に天気が宜しく、見渡せば北勢のなだらかな山並みや台地が広がり、背後を振り向けば藤原岳の偉容が……。どこまでものびやかで静かな東藤原の午後の風景に、ホイッスルと釣掛と連結器の音がひときわ響き渡るのは、まさに癒しの一言に尽きますね……。