地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

影森駅の午後・ヲキのある風景

2009-10-08 09:10:00 | 貨物列車 (民鉄)


無骨で痛々しい武甲山も、影森駅から見るとたまらなく美しいのは何故……?



ヲキフ様・癒しのご尊顔(*^O^*)



2両並ぶと、のほほんとし過ぎて全身の力が抜けそうですね(笑



爽やかな青空にヲキ・ヲキフ……これぞ秩父の秋!

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 秩父1007Fの黄色+茶帯が復活した去る3日、鉱石列車はどうやら全面的に計画運休していたようで、影森駅には20連×2本の鉱石車編成が留置されていました。最近は影森(三輪鉱山)に至る鉱石列車も往時の賑わいはなく、とくに日中は2編成が並ぶ光景はほとんど見られなかっただけに、EL無しで2編成も留置されている光景は本当に久しぶり……(*^^*)。しかも、午後2時過ぎに熊谷行の臨時急行が発車し、一時ヲタで賑わった影森駅が再びいつもの静寂に戻ったのち、辺りの風景は爽やかな秋空と斜光線に包まれ、まるで26年前に初めて秩父鉄道を訪れたときを思い出すような光景に……。そこで、たった一人、思い思いのアングルでヲキ・ヲキフとの語らいを楽しんだのでした。嗚呼……影森駅万歳!

雨の三岐訪問記 (6) 保々駅ELの悦楽

2009-01-27 13:14:00 | 貨物列車 (民鉄)


 少々間が開きましたが、茶色ELつながりで昨年5月の三岐訪問記の続きです。このときは、たまたま東藤原の工場の点検期間中に当たっていたため、細々とフライアッシュホキの入換が行われていた他はほとんど撮影成果を期待できず、結局折からの雨でズブ濡れになってしまったのですが、そんな雨の東藤原を離れて保々に着いてみますと……ををっ何と! 東武出身のED459がパン上げ待機中でした! (^^) てっきり多くのELが出番にあぶれてパン下げ留置中であると予想していただけに (日曜日や三ヶ尻工場点検中の秩父鉄道武川駅のような光景を想定していました ^^;)、これは嬉しい誤算です。しかも、この2両は間もなくグォォォ……と動き出して本線に転線後、富田に向けて走り去って行きました。恐らく、工場点検期間も終盤で、本格的な貨物運行再開に向けてのスタンバイだったのかも知れません。但し……気が付いたら、折からの湿気でいつの間にかフィルターが曇っており、失敗カット量産……(鬱)。ファインダーを覗きながら気付けよ自分!と思うのですが、まあそれだけこの光景を夢中で追いかけ、細かいことを気にする余裕もなかったということで……(^^;



 気を取り直してフィルターやファインダーを丁寧に拭き直し、改めて何か美味しい光景が展開しないだろうか……と待ち構えていたところ、今度はED457を先頭にした石灰石ホキ10000編成登場! 側面の社名はすっかり太平洋セメントに書き換えられ、ますます貨物輸送もヤル気満々という風情が感じられますが、先頭に立つED457も、相鉄ED10や東武電機とは違った三岐オリジナルスタイルで味がありますね……(*^^*)。
 とか何とか言いながら、もちろん相鉄風 (?) や東武風のELが現れても嬉しいわけで (個人的に一番ウレシイのは、東武出身でEF15風の風貌を持つED458だったりします ^^)、細かく見るとさまざまな形態の違いを持つELが重連となって力強く貨物を牽引するあたりに、秩父とは違う三岐貨物の独自な魅力があるのではないか……と思っています。

雨の三岐訪問記 (4) 秩父のデキ202

2008-11-09 10:37:00 | 貨物列車 (民鉄)


 先日の秩父訪問では1000系を熱く追い求めるあまり、電気機関車を1台も撮っていませんでしたので (デキ100が3両も運用に入っているという非常に美味しい状況だったのですが……)、代わりに三岐シリーズのひとつとして、東藤原に佇む元秩父のデキ202をアップしてみましょう。
 もともと秩父と三岐はセメント・石灰石輸送が大黒柱であり、しかも私鉄中型電機が健闘しているなど路線の性格が似ているだけでなく、チチブセメントと小野田セメントが合併して秩父小野田→太平洋セメントとなった結果、同一資本の大きな影響力のもと置かれて今日に至っている……という関係。秩父・三岐両社の公式HPを見ても、リンク集にそれぞれ三岐・秩父が載っており、全く接続していない遠く離れた路線どうしが突拍子もなくリンクされている光景は一見ミョーですが、こういう関係を踏まえれば何の違和感もないわけです。そして、そんな秩父・三岐関係を象徴するのがデキ202の存在でしょう! ……いや、単に中部国際空港建設の土砂輸送にあたり不足する機関車を手当てするために、90年代の不景気で機関車が余剰となった秩父から移籍したというのが正確な事情のようですが、資本関係と移籍事実の一体どちらが先でしたっけ (^^;)。



 しかし、台車が特殊で、塗装も秩父ブルーなままのデキ200は、東武から輿入れしたELと比べても明らかに継子っぽい雰囲気……。しかも、三岐名物・重連運転を行うための総括制御化も行われていません (ジャンパ栓が見当たらず)。というわけで、202は東藤原に常駐し、もっぱら入換用として使われてきたようですが、この色褪せ具合に雨が打ちつけ、何だか非常に悲しい雰囲気……というわけで、最近そもそも入換用としても使っているのだろうか??という疑問が湧いてきます (-_-;)。冬になるとスノープロウを装備して除雪用として働くのを、02年末に初めて三岐を訪れた際に目にしていますが、果たして現在は……。ちなみに、スノープロウはやや小ぶりな黄色いもので、これを装備すると結構精悍な雰囲気です。が……スキャナが現在壊れたままになっていますので、恐れ入りますが画像は省略させて頂きます (→新しいのを買えよ、と ^^;)。
 それはさておき、こうして普段は仕事にあぶれているデキ202ですが、折しもセメント列車運休期間中につき東藤原の構内がタキ1900であふれている中、かつて武州原谷あたりで同じようにセメントタキに囲まれて元気に活躍していた頃をそっと思い出しているのでしょうか……。
 ちなみに、秩父からはもう1両、デキ203が輿入れしているはずですが、長らく保々工場の奥で眠っている様子……。再起する日は果たして来るのでしょうか?

雨の三岐訪問記 (2) 東藤原のED45

2008-10-03 12:21:00 | 貨物列車 (民鉄)


 能勢電シリーズが終わったところで、他にたまっているシリーズネタを少しずつ……というわけで、5月末の名古屋出張のついでに訪れた三岐鉄道訪問記の続きです。今さらかよ……という感じもしますが、三岐といえば既にネット上で広く扱われています通り、西武新101系の新規購入によって今後大きな動きが予想されることもありますので、まぁそこそこタイムリーなのではないかと思います (^^;
 さて、西桑名から阿下喜まで北勢線のデンジャラスな釣掛シャウトを堪能したあとは、阿下喜駅から伊勢治田駅まで徒歩20~25分でワープ!……と記したいところですが、数年前に三岐を訪れてこのルートを歩いた際に感じたのは、早歩きでなければ意外と時間がかかり、しかも地図が手許にないと意外とあちこちにある曲がり角を間違えて迷子になりそうだという印象です。そして今回は、阿下喜到着時点で既に小雨が降り、しかも湿気たっぷり……。というわけで、阿下喜駅前で客待ちをしているタクシーを拾って東藤原駅に直行! (笑) 運賃も1200円ちょいでしたので、ワープ料としては極めて妥当でリーズナブルなお値段です (^^)。
 そこで、小雨に煙る東藤原駅に着いてみますと……ををラッキー! ちょうど東藤原名物・ED45による入換作業が始まるところでした。さっそく踏切脇で激写しまくりです (^o^)。



 いや~、東洋電機製ELの兄弟とも言うべき相鉄ED10は、既に1両を残して解体されてしまいましたが (T_T)、三岐では東武からの転入車も交えて元気に大活躍中ということで……こんなアングルで眺めていると、ついつい相模大塚で食い入るように米タン輸送シーンを眺めた昔を思い出してしまいます (*^^*)。
 しかし……この入換を行っている最中に、折からの湿気がついに大粒の雨となって襲いかかって来るとは……(号泣)。撮っている間は気がつきませんでしたが、レンズ先端のフィルターに付着した水滴のせいで、画面左半分がソフトフォーカスっぽくなっていますなぁ……(鬱)。
 それでも、訪れた日は基本的に東藤原のセメント工場が点検期間中で、大部分の貨物列車が運休している可能性が高かったことから、こうして入換を眺めることが出来ただけでもラッキーだったのかも知れません。点検期間末期で、少しずつ動き始めているのかも知れない……と勝手に予想して当たったに過ぎないのですが (^^;)。
 とはいえ……このときの雨はやがてゲリラ豪雨に変わり (爆)、スーツや革靴がズブ濡れになったことから、やっぱりフツーに貨物が定期運転されている曇りの日にリベンジを果たさなければ!と思うわけです。通常の貨物輸送体制であれば、それこそ東藤原の入換もひっきりなしに行われますし……(踏切に掲げられた時刻表も、恐らく昔に比べれば減っているとはいえ、貨物黄金地帯ぶりを物語っています)。

秩父の鉱石列車・影森をゆく (再起祈願!)

2008-02-09 17:21:00 | 貨物列車 (民鉄)


 朝日・読売新聞Web版をはじめ各所で伝えられ始めているところによりますと (8日午後5時現在)、秩父鉄道の影森駅にて、三輪鉱山から石灰石を満載して下ってきた鉱石列車がブレーキ故障のためヤードで停止出来ず、そのまま御花畑方の車止めを超えてしまい、機関車とヲキ5両が脱線転覆してしまったとのこと……。朝日新聞のサイトには写真がアップされており、多分デキ102~106のいずれかと思われる機関車がヲキの下敷きに。多分このまま廃車でしょう……(ToT;;)。不幸中の幸いだったのは、ブレーキが効かない中で万策尽きた運転士氏が飛び降りに成功し、死者は出なかったことでしょうか。
 この事故に伴い、秩父or御花畑~三峰口間は現場検証とヲキの撤去が済むまで運休となり、さらに鉱石列車(とくに武州原谷~影森間)は事故原因の究明と再発防止策が講じられるまで全面運休となるのでしょう……。



 それにしても、秩父名物といえば鉱石列車、その鉱石列車の最大の魅せ場といえば影森の三輪鉱山専用線だと思うのですが、まさかあの影森駅から一気に登る急勾配が、今回の事故で鉱石列車にとって大ダメージになってしまうとは……。この区間は撮り鉄的視点から見て極めてフォトジェニックであり、しかも三輪鉱山へ向かうデキは盛んに砂を撒きながら懸命の唸りを上げ、鉱山から下りて来る列車は絶妙にブレーキを効かせながら重量級のジョイント音を響かせるという点で、鉱山あるところに息づいてきた私鉄貨物列車の楽しみを凝縮したような世界! それが当分、あるいは下手をするとベルトコンベア化 (または三輪鉱山の枯渇が近いと噂されることから、閉山の繰り上げ?!) によって永遠に見られなくなる可能性も無きにしも非ずだと思うと……かつてひっきりなしに鉱石列車が影森に出入りしていた80年代の光景が未だに脳裏に鮮やかに蘇る私としては、寂しさが一際こみ上げます。
 あるいは、デキもヲキも相当年季が入っていたものを使い続けたことによる問題が現れたのかも知れず、秩父の鉱石輸送が今後も続くとすれば、新規設備投資は待ったなしとなるでしょう。割と新しいデキ500でも車齢30年前後。しかし、秩父(そして荷主の太平洋セメント)にそれだけの余裕があるのかどうか……。セメントも外国産の方が低コストで、国内産は苦境気味と伝えられますので……。
 何はともあれ、一個人のファンとしては、一刻も早い原因究明、そして鉱石列車が汽笛も高らかに影森駅を再び発車する日を心待ちにしたいと思います……。
 (※当記事は8日夕方の作成ですが、一番上に表示するため9日付としました)