
台風19号の惨禍から1ヶ月が過ぎ、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。そして、なおも複数の路線で運休が続いている中、とりわけ致命的な打撃を受けた箱根登山では40ヶ所以上で線路が被災し、まだ復旧計画すら立てられない状況とか (土壌が安定するまでは、おいそれと長時間とどまって手を付けることは出来ないでしょう)。来年中の復旧も果たしてどうなるか不透明なのかも知れません。一応、被害がとりわけ集中しているのは大平台から上であることから、湯本〜大平台で部分再開し、それ自体が観光資源である登山電車の集客を図り、復興へとつなげたいようでもありますが、問題は大平台でどう代行バスの折返しを図るかでしょうか。既に閉鎖されて久しい、神奈川県職員の保養施設の入口を活用するしかなさそうですが……。

また、かりに早期の部分再開を図るのであれば、他でもなく電車を動かすという大きな意味があるのでしょう。被災以来、一部の車両が強羅駅に封じ込められているのを除けば、大部分の車両が入生田・箱根湯本に集結しているわけですが、箱根湯本から下では営業列車は全て小田急持ちとなって久しく、登山所属車は全く出番がないまま、機能維持のためたまに入生田と湯本の間を空しく往復するのみと思われます (実際に見に行ったわけではなく恐縮です)。長期運休中、既に決して新しくない旧型車・1000・2000に様々な補修を加えることになりそうですが、やはり鉄道車両は日常的に動かしてナンボのもの。そういう意味でも、湯本〜大平台間の早期運行再開の報せを待ちたいと思います。
画像は、まだ三線レールが機能していた頃の風祭で離合する1000・2000形 (今からちょうど14年前に撮影)。とりわけ朝晩は登山車の運用が多かったのを思い出します。さらに昭和の昔には、旧型車の単行が小田原に姿を見せていたものですし……(遠い目)。