ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

2次補正成立も政府自民党タジタジ あすから本予算審議入り

2009年01月27日 23時59分59秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ
 2008年度予算の第2次補正が27日、成立しました。

 28日に衆参本会議で国務大臣の演説(施政方針演説などのいわゆる政府4演説)をし、2009年度本予算審議が始まります。

 昨年の施政方針演説は1月18日でしたから、政府自民党はすでに10日間も遅れています。昨年の衆院での予算通過は2月29日でした。今年は3月2日(月)までに衆院を通過させないと、予算の年度内自然成立ははかれません。

 政府自民党(麻生首相、大島国対委員長)は間に合うのでしょうか?

給付金予算が成立 両院協、不調で決着(共同通信) - goo ニュース

 総額2兆円の定額給付金を盛り込んだ08年度第2次補正予算は27日、成立した。衆参両院の議決が異なり、同日午後に再開した両院協議会が不調に終わったため、憲法60条の規定に基づき、政府原案を可決した衆院の議決が優先された。地方自治体による給付金支給は関連法案成立まで持ち越しとなる。自民、民主両党の協議で政府4演説を28日、衆参両院代表質問を29、30日、2月2日に行うことで合意した。

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史上初の両院協議会傍聴記です 

2009年01月27日 23時59分19秒 | 第171通常会(2009年1月~)自民党追い込まれ

 (このエントリーの投稿日時は2009年1月30日午後2時です)

 「両院協議会傍聴記」です。とはいえ、両院協議会は非公開ですので、出席者からの聞き取りから再現します。

 1月26日、参院は(補正)予算案を否決。民主党提出の修正案を可決しました。憲政(参院)史上初めてです。

 これに先立ち政府原案を可決していた衆院側(自民党)と両院協議会が開かれました。

 1月26日、27日の2日間にわたった両院協議会ですが、ひたすら「民主党の審議引き延ばし」と報じられました。両院協議会で衆参10人ずつ合計20人が徹底審議しているのに、「審議拒否」とは変な話です。

 これは記者が待たされて体力・気力がつらいし、紙面のメニューも組めないからイライラして、民主党を攻撃していたのです。自分自身も経験があるから分かります。

 第①ラウンド「一般会計に関する両院協議会」はくじ引きで、参院側の北澤さんが議長に。第②ラウンド第2日目は慣例に基づき衆院側に。

 そして、この後、第③ラウンドとして「政府関係機関予算に関する両院協議会」で再度、くじ引き。さてどちらがくじ引きに勝ったのかというと、衆院(自民党)。これを見た2人の若い女性TV記者がガッツポーズをしていました。早く終わるからです。これがマスコミの実態です。

 北澤議長は両院協議会で、「ここで交渉が決裂して、憲法の規定で衆院の議決が国会の議決になるのではなく、この協議会で(衆参の)成案を得ましょう」と話しました。衆院自民党はひたすら早く成立させたいという態度が見え見えだったようですが、途中からは双方に「成案を得たい」という機運が出てきたことは「特筆すべきだ」(北澤さん)。

 ねじれ国会の下、通算5回目の出席となった参院社民党の近藤正道議員は、最後に議長の許可を得て「通算5回目の出席になるが、きょうは驚きました。これまでは政府案を追認するセレモニーでした。今回は接点を見いだせなかったが、次の総選挙を経て、本当の意味での両院協議会ができるのではないでしょうか」と発言しました。

 副議長の石井一さんは「自民党国対委員長の大島さんが『(民主党は)予算を人質にしている』と発言したが、これは憲法を蹂躙する発言だ。鳩山総務相も同様の発言をしたらしい。両院協議会は議員や大臣を呼び出せることになっているんだから、大島議員、鳩山総務相を呼び出したっていい」と牽制しました。

 ピンさんは「散会してから、自民党議員が『あれは正論でした』と言い出した」と苦笑い。

 さて、1月28日の参院本会議で北澤さんが同僚議員に報告したのが次の動画。ところが、自民党は初めからヤジ。これはおかしな話で、参院としては、協議会の結果を聞くのはこれが初めてなのです。


北澤俊美・両院協議会議長の報告を聞こうとしない自民党&マスコミ
 

北澤俊美両院協議会議長の報告をヤジる自民党 2009年1月28日参院本会議
 

 報道を鵜呑みにして、民主党の国会日程引き延ばしときめつけた自民党議員。党利党略もあるでしょうが、待機して疲れたことから来るヤジでしょう。

 しかし、デモクラシーには時間がかかるのは世界の常識。自由民権運動が始まってから、帝国議会が119年前にできるまでどれだけの時間(および血)がかかったのか参院自民党はご存じないのか? 国会中央広間1階に鎮座まします板垣退助さんに教えてもらったら、どうですか。

 マスコミも問題です。「両院協議会を記者に公開し、TVカメラも入れて欲しい」と申し入れたのでしょうか? 国会の交渉がこじれるというのは、新聞にとってはネタが増えるありがたいことですよ。私が社員記者をしていた10年前は、議事堂の地べたに座って文庫本を貪り読みながら会議が終わるのを待っていました。『坂の上の雲』全8巻は国会の廊下で読了しました。最近は立ったまま、ケータイをピコピコ、パソコンをカチャカチャ。衆参事務局職員、政党職員、衛視さん、SPさんら裏方さんと会話する記者もいないようです。
 
 今回の両院協議会を振り返っての感想です。

 北澤さんは「常任委員会は常設なのに、両院協議会は衆参が不一致になったとたんに立ち上がる。常設にして、党幹部や国対委員をメンバーにしておくという案もあるのではないか」。

 ピンさんは「議決は多数決となっている。しかし、くじ引きで議長になると、その院のメンバーは9人になる。だから、途中で採決動議を出されると、9対10で決まってしまう」という構造的な問題を指摘しました。

 北澤さんは「これから政権交代ある政治になると、二院制によるねじれがまま起きるだろう。ねじれ国会としての高い知見を持つべきだという考え方が両院から多く出た。新しい扉が開けた」と総括しました。

 ピンさんは「私たちが問題にしていたのは、予算というよりも定額給付金だったのに、衆院側はひたすら予算を早くあげようとしていた。(2005年選挙の)衆院の議決は(2007年選挙の参院とちがい)民意と離れている。自民党の連中もその辺は分かったと思う」と成果を感じました。

 とはいえ、北澤さんもさすがにくたびれたようで、民主党参院議員総会室で、「まあ衆院選で政権交代するから、両院協議会はしばらくないですね」と言って、ピンさんから「(選挙が終わる前から)のんびりしたこと言ってんじゃないよ!」とたしなめられていました(^^;)

 その上でピンさんは「今回は補正予算だから視界を見渡してほどほどでやめたが、本予算ではただでは済まないぞ!」。

麻生解散先延ばし&兵糧攻めで、「政権交代」は楽ではないとつくづく感じます。でもこれは「政治を国民に取り戻す」チャンスでもあります。
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平成の赤ひげ=茨城県医師会が英断 定額給付金を民主党に寄付

2009年01月27日 11時42分58秒 | 第45回衆院選(2009年8月)政権交代

 やはりあの先生方が立ち上がってくださいました。平成の赤ひげ=茨城県医師会です。

 共同通信によると、茨城県医師会の有志が26日、定額給付金に抗議するため、会員の開業医ら約1400人に給付分の寄付を呼び掛ける団体を設立したと発表しました。

 集まった資金は茨城県医師会の政治団体「茨城県医師連盟」が次期衆院選で推薦を決めている県内の民主党候補に献金します

 団体名は「茨城から定額給付金で医療を変える会」。小松満代表(県医師会副会長)は記者会見で「(定額給付金の)2兆円を本当に困っている人に使うのが筋。抗議のために自民党の政策で民主党に資金が回る一番皮肉なことをやろうと思った」と話しました。

 同会は銀行口座を開設し、団体の趣意書と振込用紙を開業医らに郵送する。給付金と同額の1万2000円を1口として3月末を締め切りに「前払い」で寄付を求める。150-200人が目標としています。

 茨城県医師会は茨城全7選挙区で、民主党公認候補を推薦。自民党公認候補(丹羽元厚相含む)は一切支援しません。

 茨城県医師会は、茨城1区総支部長の福島伸享さんという新人が民主党支持にひっくり返すという大金星をあげています。私は福島さんから、広い選挙区に5つほどの事務所を開くためいろいろと大家さんを回っていると聞きました。が、その直後に「麻生解散先送り&兵糧攻め」が始まりました。福島さんとはその後、連絡を取っていないのですが、苦しいでしょう。

 茨城県医師会のご英断はありがたい限りですが、他の開業医・勤務医の方も続いて頂きたく存じます。

 なお、当ブログは10月30日付で「最大の景気対策】定額給付金の半額を民主党に寄付しよう!と呼びかけました。

 衆院予算委員で民主党国会対策副委員長の川内博史・ガソリン値下げ隊長(鹿児島1区)は年末年始の街頭活動で、「おい!川内、定額給付金が出たら、全額お前に寄付するぞ!」と2人の方から呼びかけられたそうです。そのような呼びかけの演説ではなかったのに、その最中に別々の主権者の方からそのような具体的な支援の申し出があったそうです。

 両院協議会で参院民主党が必死にがんばりますが、憲法60条の規定からして、定額給付金は実施される見込みです。

 茨城県医師会のみなさんのように、全額とはいかなくても、半額を民主党に寄付するという考えにぜひともご協力頂きたいと思います。

 もちろん言い出しっぺの小生は、どの後援会・総支部にいくらずつ寄付するか、検討しております。

 第45回衆院選は政権交代のみならず、政治を国民に取り戻すチャンスです。一歩踏み出す勇気で、主権者が政治家を育てるという本来の姿に戻しましょう。

茨城県医師会が民主党の候補者全員を応援 原中会長が県庁で発表2008年09月17日 20時29分35秒



【医師会が民主党支援】福島伸享さんに聞く2008年09月14日 13時06分40秒 

 「◎茨城県医師会が民主党支援へ 赤城元農相の不支持決定、丹羽元厚相らも検討 朝日新聞」を受けて、 民主党茨城1区公認候補(予定者)の福島伸享(ふくしま・のぶゆき)さんに緊急インタビューしました。




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任せて安心参院民主党 国会で一歩も後ずさりするな!

2009年01月27日 04時39分26秒 | その他

 きょうは午後1時から両院協議会、衆院での施政方針演説実施をめぐる攻防が続きます。午前中には衆参議長のあっせんの動きがありそうです。

 予想通りきのう(26日)の国会議員待機中には、馬淵澄夫さん(奈良1区)、泉健太さん(京都3区)らが続々、ブログ・メールマガジンを更新。馬淵さんは「長妻昭さん、細野豪志さんと天下り・ワタリ調査チーム」でみっちり勉強中と明かす。

 泉さんは「今午後11時前で、議員会館で待機中・・・。」「ちょうど今国対からメールが届きました。本日の本会議はありません。お疲れ様でした・・・」「お休みなさい」としながら2月1日の新年会のお知らせも交え、東京からしっかり地元活動。

 それに引き換え、自民党の山内康一チルドレン(神奈川9区)は「ひたすら待機というのは、やっぱりつらいものです。早く帰宅したいです・・・」。だったら辞めろ!

 熟睡中の民主党議員にかわり、さっそく朝刊各紙に目を通し、2ちゃんねる世論も確認しましたが、世論は大丈夫です(産経社説除く)。

 自信を持って徹底的に国会で闘いましょう。

 北澤俊美さん、石井一さん、西岡武夫さん、簗瀬進さん、峰崎直樹さん、福山哲郎さんら参院民主党の芯の強い老壮青。

 衆院民主党は参院民主党に安心して任せていいでしょう。

第45回総選挙は「政権交代」と同時に「国民に政治を取り戻す選挙」です。
一歩踏み出す勇気を持ってください。

まずは模擬投票(小選挙区、比例代表)ということで・・・1日1回ずつ上と下のバナーをクリックしてください!!
     





 先週、当ブログは、日本ブログ村の「政治」ランキングで初めて4位に入りました。ありがとうございます。

 何よりも政権交代への期待だと思います。「国会傍聴記by下町の太陽」としては、最後の通常国会です。

 来週からの総予算(本予算)審議に向けて、今週は資料を整理し、引っ張り出しやすくし、2009年度予算書を手にとって、だいたいのイメージと今年のキーワードに慣れておきます。楽しいです。今年から、「図説経済財政データブック」、「図説地方財政データブック」もパソコン左側の参考資料類、各年度予算書の棚に仲間入りさせましたので、手に馴染ませておく必要があります。

 「常時雇用と常用雇用の定義について」を民主党の小林正参院議員が質問し、舛添厚労相があやふやな答弁をする一幕がありました。私は正直、どっちも分からないのでこの辺をしっかりやらないといけないですね。

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