【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

あれれ?安倍さんの箸の持ち方が・・・ 二大政党「党首を追う」NHK

2012年12月11日 22時11分29秒 | 第46回衆院選(2012年12月)大惨敗

[写真]NHKニュースウォッチ9「党首を追う」で放送した安倍晋三・自民党総裁の箸の持ち方、2012年12月11日、テレビ画面から、このエントリーはすべて同じ。

 二大政党「党首を追う」が2012年12月11日(火)のNHKニュースウォッチ9で放送されました。

 上の写真は、自民党の安倍晋三総裁(シャドウ首相)がカツ丼を食べる際の映像ですが、何か変ですね。親指と人差し指で箸をつまんでいます。

 
[写真]「選挙はカツ丼でしょ カツ丼かカツカレーと決まっていますから」と安倍総裁(シャドウ首相)。

 一方、我らが野田佳彦代表(総理)の箸の持ち方。

 

 このように、人差し指と中指で箸を挟んで、薬指であやつるのが正しい箸の持ち方に思えますけど、違いますかね。

 安倍晋三さんのお母さんは、岸信介元首相の娘である安倍洋子さん。私も実際にお見受けしたことがありますが、大変気品高く雅な方です。そしてお父さんは安倍晋太郎さんですが、そのお父さんの安倍寛(あべ・かん)さんも大政翼賛会に参加せず無所属で当選した非翼賛議員で、尊敬されています。安倍さんは名前は「晋三」ですが、次男で、お兄さんは三菱商事の幹部社員です。安倍晋三さんは、自民党有力議員が家庭教師についていたそうですが、箸の上げ下げは習わなかったようです。

 一方、NHK記者から、「どんぶりの汁まで飲みますね」と声をかけられた総理は、次の表情。



 安倍さんか、野田さんか。できれば二大政党による党首討論を見たかったのですが、どうやら民主党の要望に自民党は答えてくれませんでした。残念な思いです。

 一方、もともと箸の上げ下げができない子を議員にしてあげて、その後に、箸の上げ下げを教えるのが小沢一郎さんのやり方で、だから大量の議員が彼についていくんですね。そして、それはまた、偏差値は高いのに、箸の上げ下げができないという、高度・安定成長期における親の家庭への不在がもたらしたもので、いわば資源の最適配分の間違えです。1時間早く、親が会社から家庭に帰っていれば、過労死も少子化も箸の上げ下げも今よりはできる国だったでしょう。家庭とは国家の構成要素にほかなりません。

 かくゆう私もどういうわけか、78歳の父は箸がうまく使えず、私は28歳のときに、母から、新聞の切り抜き(よりによって日経新聞の切り抜き)で箸の使い方を習いました。将来的にトラウマになりそうだからやめてくれ、と言いましたが、10年経っても、元気に選挙の話ができる家庭で良かったと思います。父と母はそう遠くない将来、天寿を全うするでしょうが、そういう家庭、そういう日本を後世に残していきたいと考えています。

 教育基本法第1条は箸の上げ下げから。

 良い日本を残しましょう。 


岡田副総理、逆転に手応え「我々の信念を伝えることが大事だ」「参院議員も一生懸命たたかっている」

2012年12月11日 19時50分23秒 | 第46回衆院選(2012年12月)大惨敗

[写真]劣勢が伝えられる我が党同志の宣車に手を振る、岡田克也副総理、2012年12月11日(火)、都内、筆者撮影。

 岡田克也副総理は2012年12月11日(火)、劣勢が伝えられる改革の同志の応援にかけつけた後、報道各者のぶら下がりインタビューに応じました。

 野田佳彦総理と頻繁に官邸内で打ち合わせている内容について聞かれ、総理の言葉は答えないとしながらも、「総理とは国民のみなさんに我々の信念を伝えていくことが大事だとの考えで一致ししている」との認識を語りました。

 

 衆院選と来夏の参院選の連動がうまくできていないとの指摘が、連合地方組織幹部から輿石東・民主党幹事長にあったとの一部報道については、「その(連合地方組織)会長の話は聞いていない」としながら、「参議院議員のみなさんも一生懸命たたかっている」とし、この衆院選においての参院議員の応援態勢は十分で、全党を挙げた総力体制ができているとの見解を示唆しました。




 岡田さんは、公示前日の2012年12月3日(月)の午後11時過ぎにメールマガジン「かつやNEWS」を配信。このなかで、「そういうなかにあって、これからまさしく新しい民主党をしっかりとつくっていく、そういう時代だと思っています。国民の立場に立った、より良い政党にするために、30代、40代、50代、非常にいい人材が揃った民主党ですので、私もしっかりと野田総理とともにこの民主党を立て直し、そして日本の政治を前に進めていきたいと考えているところです」と語り、30代、40代、50代の優秀な人材で、民主党を立て直す決意を示しました。岡田さんは59歳。もう若くはありません。人生最大の正念場。きょうの同志の演説も、様々な意味で寒かった。しかし、握手した後、「使い捨てカイロもらっちゃった」と喜ぶ岡田さんがいました。当ブログも岡田さんと心中する心構えと用意はできています。まっすぐにひたむきに、政治を国民の手に取り戻す動きを、前に進めてほしい。


[写真]厳しい情勢であることを分かっていながら、一切表情に出さずに、聴衆と景気の現状などを語らう岡田副総理。

 そのためには、なんとか「100」。あなたの2枚目は、「次の次へ」。次の次の芽も残していただきたいと存じます。

 十五少年漂流記の教訓。それは「なんであれ、困難に直面した時には、勤勉、勇気、思慮、熱心の4つがあれば、必ずそれに打ち勝つことができるということだ」(ジュール・ヴェルヌ)。

 自民党に負けていると思うあなたは鏡を見なさい。自分に負けているんですよ。己に負けているんですよ。泣きながら前へ。あきらめたらそこで負けだから、泣いた顔のままで笑う。

 

[岡田克也メールマガジン かつやNEWS 2012年12月3日号から引用はじめ]

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      ◇◆かつやNEWS◆◇2012年12月3日号
        編集・発行/衆議院議員岡田克也事務所
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<TOPICS>
○選挙期間中のメールマガジン配信停止のお知らせ
○岡田かつや「TALK-ABOUT」
○岡田かつやホームページ更新情報
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◆選挙期間中のメールマガジン配信停止のお知らせ
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公職選挙法では、選挙期間中に候補者のメールマガジンを配信することが
禁止されておりますので、公示日(12月4日)から投開票日(12月16日)
までの間、「かつやNEWS」の配信を停止させていただきます。予めご
了承ください。

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◆岡田かつや「TALK-ABOUT」 http://katsuya.weblogs.jp/
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○総選挙─厳しい風を乗り越えて、日本の政治を更に前に進めていく

いよいよ総選挙が始まります。

非常に重要な選挙で、かつ民主党に対しては厳しい風が吹いていますが、
それを乗り越えて、しっかりとこの国の政治を担う、そういう民主党であ
り続けたいと考えています。

この選挙で、いくつかのことを私は訴えていきたいと考えています。

まずは、社会保障と税の一体改革。私たちは3年3カ月前に、(政権交代
後の)4年間、消費税を上げないというお約束をしました。にもかかわら
ず、なぜ消費税の引き上げを含むこの改革を実現したのか。それは、まさ
しく状況の大きな変化。すなわち、ヨーロッパの経済危機や東日本大震災、
そういうなかにあって、改めていま私たちが置かれている日本の財政状況
の厳しさを考えさせられたということです。

この問題は、やはり私たち自身が自分の力で乗り越えていくしかありませ
ん。ギリシャやスペインに対しては、世界から手が差し伸べられました。
しかし、それでも解決していません。

日本のような大きな国が、先に送れば何とかなるとか、どこかが何とかし
てくれるとか、そういう幻想を持つべきではない。そういう意味から、社
会保障制度をしっかり持続可能にしていくためにも、負担の増加、つまり
消費税の引き上げも併せて、しっかりとやっていかなければいけないと考
えました。

後世、この判断がどう評価されるか。私は日本の国を財政破綻から防ぎ、
そして社会保障制度の持続可能性を確保したということで、必ず高く評価
されると考えています。

そして、それを実現するにあたって、野田総理のリーダーシップ、政治生
命を賭けたその決意が、私は野党をも動かしたと思っています。

もちろん、社会保障制度の改革も、同時に年金で2本、子ども・子育てで
3本の法律が成立しました。残る大きな課題については、すでに始まった
社会保障制度改革国民会議で、しっかりと結論を出していく責任があると
考えています。

第2に訴えるのは、民主党政権の成果です。マニフェストについて、いろ
いろなご意見があります。しかし、できなかったこともあるが、できたこ
ともたくさんあると考えています。

一例を挙げれば、子ども・子育てに関する政策です。児童手当という名前
には戻りましたが、従来の児童手当に比べると、はるかに充実した私たち
の新しい児童手当。

そして、35人学級。40人の壁をなかなか突破できなかった小学校1、
2年生については、35人学級を導入しました。

そして、高校の授業料の無償化や奨学金の充実。親の所得や経済状況で子
どもが十分に学ぶチャンスがない、そういうことがない社会に大きく前進
させたと思っています。

そして最後に、子ども・子育てを一体改革の中で充実したものにしました。

妊娠すると、必死になって子どもを預ける場所を探す。見つからなければ
仕事を辞めなければいけない。そういう状況を脱して、他の先進国と同じ
ように、子どもを育てることと働くことがきちんと両立できる日本にする。
その思いはかなり達せられたと私は思います。

今後、この子ども・子育てについては、更に充実させる。そして、働くこ
とと子育てがきちんと両立できる日本にする。そのことについて、大きな
第一歩を記すことができたと考えています。

さて、経済ですが、もちろん、日銀と協調して金融緩和をしていくことは
重要なことです。しかし、一方的に日銀のせいにしたり、あるいはお札を
どんどん刷ればいいと、こういう話ではないと思います。

そして、企業が投資を行い、雇用を増やし、所得が増える。そういうなか
で、消費も増える。そういった実体経済をどうやって良くしていくかとい
うことが、より重要であるということは言うまでもありません。

私たちが言っていることは、大きく分けて2つあります。1つは、新たな
成長分野を造っていくということ。従来の自動車や電機、その他の産業も
重要ですが、同時に新たな産業。

1つはグリーン。つまり、省エネルギーや自然エネルギーの分野を日本の
経済の大きな柱にしていく。これは、原発に依存しない、原発のない社会
をつくっていくためにも、是非必要なことです。

そして、第2はライフ。すなわち、健康、医療、介護。こういう分野を大
きな柱にする。3番目は、農林水産。こういった3分野を中心に、日本経
済、そこに日本企業、外国の企業も含めて投資を行い、雇用を増やし、経
済成長していく。そのことを思い描いているわけです。

もう一つは、やはり国を開いていくということです。もちろん、いまも日
本はかなりの程度開かれていますが、更に開いていくということが重要で
す。

アジアの成長のエネルギーを日本に取り込んでいくということが極めて重
要で、そういう観点から、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)や、
すでに調印して交渉が始まった日中韓自由貿易協定(FTA)、あるいは
ASEANを中心に、インドやオーストラリア、ニュージーランドそして
日中韓が入った東アジア地域包括的経済連携(RCEP)。こういうもの
を同時並行的に進めていくことが、極めて重要だと思っています。

この経済連携協定については、私は外務大臣になって非常に驚いたのです
が、自民党政権の後半、政権交代前には、ほとんどのものが上手く動いて
いませんでした。私たちは、日本とインド、日本とペルーの経済連携協定
を結び、そして、日本とEUの経済連携協定の交渉開始までようやくこぎ
つけたところです。

そして、先ほど申し上げたアジアにおける自由貿易圏を将来的に作ってい
くための重要なステップとして、日中韓FTA、TPP、あるいはASE
ANを中心とした広域連携協定をしっかりと前に進めていく必要があると
考えています

さて、今度の選挙で私が非常に重要だと思うのは、ある意味、日本の1つ
の岐路、分かれ道に来ているのではないかということです。

戦後、敗戦の中から立ち上がった私たちの先輩達は、額に汗して働き、お
互い協力をして、そして、豊かで平和な日本をつくろうということを心が
けてこられました。日本国憲法というものも非常に重要な役割を果たして
きました。

いま日本が、様々な試練に直面していることは事実です。内政においては、
先ほどの財政の問題。これを破綻させずに、しっかり立て直していく必要
があります。

少子高齢化が進んでいます。それへの対応。社会保障制度を含めて、非常
に重要になっています。

その他、国内の競争力や雇用の問題、そして、対外的にも領土の問題を含
めて様々な懸案事項があります。そういう問題について、しっかりと一つ
ひとつ正面から向き合って、そして、それを決断によって乗り越えていく
ということが求められています。それは、まさしく社会保障と税の一体改
革で野田総理が行ったことです。

他方で、いろいろな一種の閉塞状況のなかで、1つは石原さんや安倍さん
が言っておられるように、戦後成し遂げてきた価値観というものを、ある
意味否定しながら、その象徴は憲法ですが、「GHQ時代にできた憲法は
廃棄だ」とか、あるいは「全面見直しだ」という意見があります。

憲法も、戦後、国民によって受け入れられて、そして重要なものとして今
日まで来ました。変える必要があるところ、時代が変わったところ、そう
いうところはもちろん直していくことに私は異論ありません。しかし、全
面的に否定するということは、戦後の価値観の否定にもつながりかねない
と思っています。

そして、外交などで非常に荒い言葉を投げかけて、一部の人達にある狭い
ナショナリズムを煽るような政治。そういった政治の行き着く先は、非常
に危ういものがあると私は考えています。

しっかりと重要な問題を正面から見据えて決断し、前に進める民主党。そ
して、野田総理の政治なのか、あるいは、いろいろな一部の国民の皆さん、
この閉塞感のなかでその感情を煽って進める政治なのか。そのことが問わ
れていると思っています。突き詰めれば、野田総理なのか、あるいは安倍
総理、石原総理なのかという選択肢だと思います。

私は、ここで道を間違ってはいけない、そして民主党に引き続き任せてい
ただいて、この国の政治をしっかりと前に進めていかなければいけないと
思っています。

民主党の中には、時間をかけて議論して結論を出しても、それに従えない
という人達もいました。いろいろなことがありましたが、いまや小沢先生
はじめ、一部の人達は離党され、新しい党をお作りになりました。そして、
鳩山元総理、民主党をスタートさせるにあたり大変ご功績のあった方です
が、今回出ないという決断をされました。

そういうなかにあって、これからまさしく新しい民主党をしっかりとつく
っていく、そういう時代だと思っています。国民の立場に立った、より良
い政党にするために、30代、40代、50代、非常にいい人材が揃った
民主党ですので、私もしっかりと野田総理とともにこの民主党を立て直し、
そして日本の政治を前に進めていきたいと考えているところです。

選挙戦が本格的にスタートするにあたり、その直前に私の思いを申し上げ
ました。

期間中はこのホームページは更新することができませんので、以上をもっ
て、私のメッセージとさせていただきたいと思います。


我が党は下野を前提にしてたたかうべきだ 

2012年12月11日 05時00分00秒 | 第46回衆院選(2012年12月)大惨敗

 まあ、厳しいでしょうね。

 残り6日間(投票日含む)となった選挙戦ですが、終盤戦、我が党は下野を前提にして、語るべきでしょう。「3党合意の誠実な履行」などといって連立与党に色気を出すべきではありません。正直、財務省にだまされたような気がしなくもありません。

 立党直後に大きく名を挙げた金融国会(第144回臨時国会)の勢力図をみると、衆議院では自民党が263議席、民主党・無所属クラブが93議席、公明党・改革クラブが52議席となっています。このころの定数は500でした。衆議院2階裏側の第14控え室で代議士会をやっていた時代で、私は今でも代議士会と言うと、第14控え室のイメージが強いです。このころは、民主党総務会という組織があって、北海道知事3期12年を経て国政復帰した横路孝弘さんが会長をすることで政権担当能力をアピールしようとしたのですが、一部の社会党出身のベテラン代議士が総務会を根城にして執行部にくだを巻いてしまい、やむなく組織そのものを廃止したことがあります。

 そのころの経験を考えても、そういった人は小選挙区には初めから公認されていませんから、80~110議席でもシャープにバックアップ政党として、いつでもとってかわれる政党としてやっていけるのではないでしょうか。

 野田佳彦さんの著書『民主の敵ーー政権交代に大義あり』の50ページに、非常に印象的な文章があります。

 [「民主の敵」から引用はじめ]

 疑問票の判定作業が予想以上に手間取り、開票結果の確定が全国300選挙区中最後でした。結局、一睡もしないで、お酒をガーッとあおって、翌朝6時、街頭に立ちました。そうすると、みんなの顔色がわかるわけです。当然、私が落ちたことは知っています。応援してくれた人たちは、悔しそうな顔をして、「残念だったね」などと慰めてくれます。

 ところが、いつも応援してくれたのに、来ない人もたちもいます。私から遠く離れたところを隠れるように急ぎ足で改札に向かう人もいます。私に投票しなかったのでしょう。表情でわかりました。「あっ。あの人たち、入れてくれなかったんだ」と不思議にピンと来る。私のほうも、戦が終わった直後で、一番研ぎ澄まされていたのだと思います。

[引用おわり]

 ぜひ、2012年12月17日(月)の午前6時には、すべての総支部長に駅頭・道路に立ってほしいものです。

 また、激戦区の中では、総支部長(候補者)の年齢がより若い選挙区を優先すべきでしょう。

 第46期衆議院の任期は2016年(平成28年)12月15日までになります。その間に、第23回参院選が2013年7月に、第24回参院選が2016年7月にあります。統一地方選は2015年4月です。かなり長い空白になるかも知れません。第45期衆議院ではある中堅が「野党のころが楽しかった」と言っていました。私もそう思います。当選しさえすれば、与党でも野党でも歳費は同額です。もちろん、野党は後半国会(衆院では3月~6月)では、1週間に2つの委員会で30分ずつ質問しなければなりません。若手、中堅は複数の委員会を掛け持ちし、会派への割り当て時間が短いので30分ほどですが、1週に2本はけっこうきついようです。もちろん、それは当選できた人だけです。月曜日に駅頭をした後は今後の身の振り方を考えないといけません。例えば、衆議院事務局に提出している国会議員収支等報告書を読むと、安住淳さんは不動産所得が年間230万円あります。ああいう風にハッキリと物を言えるのはそういった環境もあるのでしょう。経済的な自立をしっかりしないといけません。民主党が与党になって、1期生議員というのは、ずいぶんと党幹部の顔色うかがいをするものだな、と感じました。野田さんが有権者の顔色をうかがっていたのとは大違いです。

 野田さんは特別国会まで首相ですが、いつまで代表でいるかは分かりません。2012規約では、今年中に代表選をやった場合新代表は、野田代表と同じく2015年9月末日までの任期になります。年をまたぐと、2016年9月末日までになりますが、その間に参院選が2回はいるので、これは、けっきょく、今年やってしまっても同じことになるでしょう。

 そして、2月の衆院予算委員会では、NHK入りの日はすべて代表が質問に立つ。そしてその日のうちに日本のもっとも離島か、もっとも奥地に行き、午後7時から地元総支部長主催の集会で語らう。昼間NHKに出ていた人が、目の前にいる。そうやって足腰を鍛え直して、中間テストとして参院選に47都道府県すべてに公認候補を立てて、衆院総支部長、県議、市議が連動するシステムを確立する。自民党的ですが、このやり方に、自民党も民主党もありません。

 民主党は野党で強くなった政党です。国会審議で強くなった政党です。政策調査会の部門会議と、国会対策委員会の副委員長と、衆議院委員会の理事がうまく連動したときに、初めて民主党の力が出ます。そして、これからは、295総支部が毎月の調査リポートも含めて、全国津々浦々の情勢を党本部に届けるシステムが加われば、十分に政権復帰できます。それと、まかりまちがっても、連合と一線を画すべきだと、という主張には耳を貸すべきではありません。民主党と連合は一蓮托生であり、連合あっての民主党です。地域事情はさまざまでも、その程度のことを腹にため込めない総支部長は小選挙区に立つべきではありません。

 さて、悲観論はこのくらいにして、情勢調査はマスコミの間違いかも知れませんから。

 300総支部すべてで、残り6日間、一人でも多くの支持者を獲得するために努力しないといけません。足腰の強い総支部をつくらないといけません。

 赤坂で同僚同士飲んでいても無駄だと私は断言していました。私は与党の3年3ヶ月で一番痛感したのは「財源が無いと何もできないんだなあ」という当たり前のようだけど、まだうまく言葉で説明ができないことです。しかし、赤坂で飲んでいても無駄だという考えは終始一貫変わらないし、現実にそう後悔している人も多いでしょう。議員連盟も衆参ねじれの突破口にできなければ、一部の二国間友好議員連盟を除き、無駄でした。

 ものすごくきつい状況です。しかし、一つだけ言えるのは、月曜日に駅頭に立って、マイクを持つようではいけません。「おはようございます」のひと言で良い。そして、心の中でただ、ひと言こう言うべきです。

 「私は、私たちは、いったい何がいけなかったのでございましょうか?」