【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

民主党代表選、NHKニュース7 がトップで報道してくださる 比例代表の県別得票成績付き

2012年12月23日 17時22分13秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして


 2012年12月22日(土)、都内のホテルで、第46回衆院選落選者も含めた総括会議が開かれました。

 この模様は、同日午後7時からのNHKニュース7のトップで報じられました=写真。私はもう野党だから、7番目くらいかと思いましたが、トップでした。変な話ですが、前回の政権交代のときには、幹部政治記者が自らお亡くなりになりました。理由は分かりません。政権交代で「「情報を出しづらくなった」と友人に語っていたという話も聞きました。3年3ヶ月ぶりの政権交代。これからは、野党キャップがあたかも左遷ポストのように言われる政治部であってはなりません。

 そして、NHKニュース7は立派ですが、野党になったということの現実を、報道という場面からも痛感することも多いでしょう。3年3ヶ月に奢った態度がまったくなかったのかどうかを徐々に体で覚えてほしいと感じます。 

 先週は、日本維新の会(衆院第3会派)、みんなの党(参院第4会派)の党首格から、さっそく第23回参院選の1人区を中心に、民主党、日本維新の会、みんなの党で非自民勢力を結集したいとの発言がありました。残り半年しかありませんから、ていねいな候補者調整が民主党の新代表・新幹事長にのぞまれます。

 元東京都議会民主党政調会長で、東京15区から初めての小選挙区勝ち抜きで2期目になったみんなの党の柿沢未途衆議院議員は民主党代表選について「他党の党首選びに余計な口は挟みたくない」としながら「この際、岸本さんや玉木さんあたりが代表になったら、と夢想してしまう」とTwitterでつぶやきました。




https://twitter.com/310kakizawa/status/282641071983431680

 ちなみに、昨日の総括会議で、「離党者を○してしまいたい」と発言した前議員がいたと朝日新聞が報じました。気持ちは同感です。ただ、柿沢さんは都議時代に離党しています。もう1人新党大地ただ1人の衆院議員となった石川知裕さん。この2人は、「我が党(民主党)に迷惑をかけないために」離党した人です。裏切り者は、離党者というよりも除籍者と呼ぶべき。そして、未途さんや石川さんは他党ですが、裏切り者ではない、ということは忘れないでほしいです。 

 私も、3党合意の中でも農業者戸別所得補償こと直接支払い、社会保障と税の一体改革を履行していく上で、玉木雄一郎さん(43歳)岸本周平さん(56歳)が代表になり、連合とのパイプがあり国会対策も請け負えるベテランが幹事長になったらいいなと「夢想」しております。政権交代ある政治のダイナミズムを国民に示すことができます。嫉妬というのは日本社会のみならず、どんな社会にもありますが、玉木さんと岸本さんは細野豪志さん(40歳)より実年齢が上であるという好都合もあります。イチバン大事なのは、半年後の第23回参院選までに「玉木って誰?、岸本って誰?」という世論に、玉木、岸本の良さを民主党が浸透させることができるかどうか。そこで、47都道府県別の比例代表での民主党の獲得票数の表です。で、結論から言うと、残念ながら、そこまでの発信力、浸透力は民主党にまだないでしょう。

 下野時に衆議院議員に残ることで、出世の時計の針が進む。玉木・岸本になるためには、コアメンバー15人、連合、できる限りの地方議員団ら雨天の友を大事にする足腰の強い後援会・総支部でなければならない。2009年初当選組は、玉木・岸本を見習うべきです。2012年自民党初当選組にも、玉木・岸本を見習ってほしい。内輪の党首選よりも下野時に衆議院議員に勝ち残ることで党内出世が決まります。それが政権交代ある政治のメリットの一つ、世代交代のはやさ、議員仕分けだということも有権者のみなさんにお示ししたい点です。

 あるいは玄葉光一郎代表なら当選7回で48歳。非世襲で7回生の40代など、自民党にいません。さらに同期で、前原誠司さんが50歳、さらに枝野幸男さんが46歳がいるとなると、3人とも非世襲で、3人とも外相や官房長官経験者というちょとしたサプライズを、自民党議員にあたえるでしょう。自民党よりも人材がいるということが相対的に明らかになるでしょう。ただ、参院福島選挙区は1人区になり、現職同士の激戦になりますから、渡部恒三先生が引退したことなどを考えると、オール福島で地元を回りたいという玄葉さんの気持ちはもっともです。

 これからは地方議員を増やすとともに、「投票に行きます」だけでなく、投票を働きかけたり、事務所で手伝う(選挙に参加する)人がもっと増え、足腰の強いデモクラシーになる必要があります。私は当事者としてかかわってきたので、心残りはありません。しかし、今回の選挙結果に心残りがある人が多いようです。民主党支持者というよりも、民主党を心配している人。新代表らはその人とフェース・トゥー・フェースでのコミュニケーションをとっていけるか。すべての心配している人を傍観者から当事者にできるか。土俵際であり、ラストチャンスですが、まだ民主党に期待しています。それが試されているのが、今回の代表選であり、それ以降は2月の衆院予算委員会になります。世間では1ヶ月もあれば、忘れられ、ニュース7のトップにもならないでしょう。その間に、心が折れる総支部長が出てくるかもしれません。まさに正念場であり、ラストチャンスであることを心得るべし。

 
[写真]第46回衆院選の比例代表の県別得票数(得票率)。民主党および、自民党、公明党、さらに日本維新の会、みんなの党の5党のみ。18日付日経新聞6面から、一部分のみ。

 言い訳はいりません。半年後に結果を出すしかありません。