【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

我が党総支部長は大学ノートを付けなければ駄目だ なぜ公明党は選挙に強いのか、その秘訣とは

2012年12月17日 17時37分27秒 | 第47回衆院選2014年12月アベノミクス解散


  第46回衆院選(2012年12月16日施行)で、私の東京12区では二大政党公認候補がひとりもいないという珍しい選挙区になりました。今回は、一家揃って衆院選挙区は「太田昭宏」、衆院比例代表は「民主党」、東京都知事は「松沢成文」と、「新進党3点セット」に投票でき万感の思い。もともと、太田さんは第40回衆院選の中選挙区旧東京9区でトップ当選しましたが、私は新生党公認候補の古山和宏陣営の労務員をしていたのでライバルでした。その後、小選挙区でになり、同じ新進党の太田先生が前回トップ当選なのに、比例東京ブロック単独に回る決断をなさりましたが、小沢一郎氏が新進党分党してしまい、敵味方に分かれしまいました。今回初めて投票用紙に「太田昭宏」と書けたのは繰り返しますが、万感の思い。太田衆院議員の初代秘書で元調布市議会副議長の園田さんと日常活動として遊説した師走がなつかしい。私たち選挙区総支部では、松沢衆議院議員の「松沢政経学生会」をまねて「古山学生会」をつくり、うち一人は町長経験者ですが、比例の太田先生から、「今度、カラオケに行こう。(つんくら)シャランQの『ズルイ女』を歌ってあげよう」と声をかけていただいたことも懐かしい。小沢一郎氏が新進党を分党したことで、その機会が失われたことは今でも心残りです。ただ、野田佳彦代表が午後11時20分に辞任を表明しました。私は終電前に帰ることができました。その一事だけでも新進党が敗北(微減)したのに小沢一郎党首が居座ったことで党内に遠心力を内包し、1年2ヶ月後に党が分裂した教訓がいかされたと考えています。


[画像]第41期衆議院の議会構成、NHKスペシャル「永田町・権力の興亡」から。

 ごらんのように、自民党239、新進党156という拮抗時代。予算が衆院段階で修正され、一般会計予算総則から住専への0・6兆円の国庫負担を削ったこともありましたが、予算の国会での修正はこれが最後となっています。

 閑話休題。

 民主党総支部長のたたかいは、2016年12月までの4年間になるかもしれません。おそらく個人口座への調査委託費月20万円(手取り)は継続されるでしょうから、しっかりと日本の300分の1である地域の声を吸って、吸って、吸いまくってほしい。

 公明党が立党50年(公明政治連盟含む)を記念した座談会で、「公明党議員の強さの秘訣」を元東京都筆頭副知事が証言していました。この証言はその後も公明新聞1面などで何度も引用されています。

[公明新聞から引用はじめ]

 「私は大勢の公明都議を間近で見てきましたが、たいていが大学ノートを持ち歩いており、そこには地道に現場を歩く中でつかんだ住民からの苦情、相談内容などがビッシリ書き込まれています。ノートは無数の大衆の声であふれているのです」
 東京都副知事などを務めた青山佾(やすし)・明治大学大学院教授は、こう証言し、国民生活に立脚した公明党に期待を寄せています(公明新聞9月13日付)。

[引用おわり]

 私は民主党の国会・地方議員が大学ノートを持って歩いているのを見たことがありません。現在は新党大地の石川知裕衆議院議員が、衆議院国土交通委員会の質問用に大学ノートを持っていて、同期で年上の議員室に行ったのを見たことがありますが、日常活動の地域回りで大学ノートを持っている人がいるでしょうか。

 こうやって大学ノートを持って地元回りをしている公明党地方議員。震災時には、この大学ノートがいっぱいで、訪問先からその場でケータイで公明党本部に要望。公明党本部はてんやわんやになったので、「復興庁構想」ができたらしいですよ。まあ、民主党と公明党は一から何もかも違う。

 岩波書店はTwitterで「衆院選で,改めて憲法がクローズアップされています.人権と憲法の正しい理解には,芦部信喜『憲法 第五版』が最良の教科書です.候補者の方々には,いま一度の熟読を強くお勧めいたします」。

 この
 芦部信喜さんの『憲法
 浅野一郎さんの『新・国会事典
 鈴木精七先生の『選挙参謀手の内すべて

 は必読でしょう。懐は苦しいでしょうが、購入してむさぼり読むべし。

 さらに、衆議院事務局からもらって、衆議院議員会館にある
 『衆議院先例集 平成15年度』と
 『衆議院委員会先例集 平成15年度』

 は持ち帰って良い類のものでしょうから、斜め読みで良いから、パラパラ読むべきでしょう。この5冊ですね。

 そして、平日の午前8時50分には景気指標をチェックする。そうすると、その日の日常活動も興味が出てくるでしょう。

 これからも我が党総支部長を応援します。がんばれ。