【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

2012年12月26日(水)召集 第182回特別国会、会期は3日間 各派協議会 【追記あり】

2012年12月20日 11時49分48秒 | 第182特別国会(2012年12月)安倍再登板

 各党の衆院議員の代表者は、2012年12月19日(水)、国会議事堂内で各派協議会を開きました。各派協議会は、解散総選挙後、初の国会(特別国会など)で衆議院議院運営委員会が構成されるまでの間、それにかわって協議するもの。参院では非改選の議運委員がやるので、衆院だけの慣例です。

 複数の報道によると、各代表者は、国会内の議院控室の割り当てで合意しました。第182特別会を2012年12月26日(水)から28日(金)までの3日間開くことでも合意。これに先立ち、自民党の石破茂幹事長は首相官邸を訪れて、藤村修・内閣官房長官に26日召集を要望していました。藤村官房長官はきょう20日の各派協議会に出席し、憲法7条により「26日召集」詔書を公布することを伝える見通しです。

 人事(院の構成)では、議長を第1会派の自民党、副議長を第2会派の民主党から出すことも決まりました。自民党が絶対安定多数を握っていますが、17常任委員長や、特別委員長の割りふりについては、朝日新聞は「与党だけでなく、野党第1党の民主党と野党第2党の日本維新の会にも一部を割り振ることで一致した」と報じ、公明新聞は「次回の協議に結論を持ち越した」と報じています。

 開会式は28日午前11時から。国会法14条では召集日から会期をカウントするため、開会式を初日に開く必要がありません。帝国議会では、大日本帝国憲法の42~49条あたりの規定に基づき、開院式から会期がスタートすることになっていました。このため、昭和天皇が発砲された虎ノ門事件などテロの標的になった教訓から、国会法では召集詔書に書かれた日から自動的にカウントされるルールになりました。衆議院規則第1条では、「議員は召集詔書に指定された期日の午前10時に、衆議院に集会しなければならない」と定めています。

【追記 2012年12月20日(木) 午後1時】

 お昼のNHKニュースによると、きょうの各派協議会の結果、民主党の常任委員長ポストは懲罰委員長のみとなってしまたようです。トホホ・・・これが57議席というものです。日本維新の会は決算・行政監視委員長。これで、おそらく衆議院からの公用車は、新・副議長、新・懲罰委員長、議長経験者、議院運営委員会理事のおそらく4台。それと「民主党・無所属クラブ」への割り当て車のうち、4台を党本部がおそらく代表専用、幹事長専用、国対委員長専用、政調会長専用にあて、それ以外のクルマを各議員が秘書が予約してもらって使い回すことになりそうです。民主党で都内用に自家用車を持っている議員はなかなか大変です。日本維新の会の新人はやたらと開業医が多いようですから、クルマでは、自民党、公明党、維新に負けて、第4党になりそうです。おそらく閣僚経験者が地下鉄で移動する景色も珍しくないでしょう。電車で移動し、歩くと、景気に強くなります。歩きましょう。

 またニュース映像によると、民主党からは渡辺周・衆議院議員が参加。解散当日も議運理事を務めていましたが、もともとは3年3ヶ月前の各派協議会にも参加しています。第1次野党期でも、議運理事の常連でした。座長は自民党の逢沢一郎さんが務めたようです。

【追記おわり】 


北九州市議選勝利へ民主党福岡県連会合 緒方林太郎・城井崇総支部長も必勝を期す

2012年12月20日 11時18分01秒 | 第47回衆院選2014年12月アベノミクス解散

 「公明新聞」は2012年12月20日付1面トップで「北九州市議選大勝利を 告示まで1ヶ月、情勢緊迫」として候補予定者の顔写真入りで報じました。第46回衆院選での党勢拡大・政権復帰確定から4日後にあたりますが、新進党分党・公明党(New Komeito)再結党後では最多となる新人10人(参院経験者1人含む)の顔写真は2面に掲載しました。つくづく、公明新聞というのは人間の本質を捉えた新聞だと感じます。

 一方、民主党も負けておらず、民主党福岡県連は同日朝、北九州市議選の対策会議を開催。福岡9区の緒方林太郎総支部長(衆院当選1回、勤続3年)、福岡10区の城井崇総支部長(衆院当選2回、勤続5年)が出席しました。2000年国政調査にもとづく第46回衆院選では福岡9区は北九州市の八幡東区、八幡西区、戸畑区、若松区、福岡10区は小倉北区、小倉南区、門司区で線引きされていました。


[写真]緒方林太郎さん、城井崇さん。

 緒方総支部長は当ブログの電話取材にこたえて「北九州市議選(1月18日金告示、27日投票)は総選挙後、全国的にも大規模というか中規模な選挙になる。ここで現職を落とすわけにはいかない。仮に落とすようなことがあると、『(民主党の)退色、旗幟鮮明』と(全国新聞に)書かれてしまうので、絶対に落とすわけにはいかない」と語り、現職の全員当選をめざす構えをみせました。

 公明新聞によると、戸畑区では公明現職が「意図的な安泰説を流され、支持層が浸食されている。このままでは危険な状況で、爆発的な拡大が急がれる」としました。八幡西区は「他陣営との強烈なせめぎ合いの中で共倒れする危険性があり、徹した拡大が急務だ」、その他の選挙区も「いずれも情勢が緊迫。防戦一方の戦いから、反転攻勢の拡大戦が不可欠」としました。

 公明党は第46回衆院選で10議席増やして31議席に躍進。1人引退(坂口力さん)したものの、元職の太田昭宏前代表が国政復帰し、さらに新人10人が当選しました。ところが、開票結果を見ると、前回より都市部などの県で1割近く比例票の絶対数を減らしています。しかし、ほとんどのブロックで、1%以内の数字ですが、ほんのわずかに得票率が上昇しています。つくづく、小選挙区比例代表並立制とは、相対的な評価だと感じます。このため、投票率の低下や、第3極の票割れなどで、絶対的な支持者が減りながらも結束している公明党が相対的な評価の中では議席占有率を1・5倍にしたと、現時点の仮置きの分析としては感じます。