【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

田嶋要さん、初体験の衆・法務委で鮮やかにバントを決める 免田さんら死刑再審無罪者への国民年金支給法案

2013年06月07日 17時24分00秒 | 第183通常国会(2013年1~6月)附則・附帯決議

【画像】免田さんら死刑再審無罪者への国民年金支給の議員立法について提案理由を説明する民主党の田嶋要さん、2013年6月7日の衆・法務委、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。

【2013年6月7日(金)衆・法務委員会】
【同日 衆・本会議】

 民主党の田嶋要さん(千葉1区小選挙区選出)が、あのときと同じように鮮やかなバントで打線をつなぎました。

 法務委は、懸案だった「免田栄さんら死刑再審無罪者への国民年金を支給する法案(183衆法  号)」を議員立法として委員長が起草。全会一致で可決し、午後の本会議で緊急に議題として可決。参院に送られました。今国会中に成立する見通し。

 これには、田嶋要さんが各党を代表して起草案の提案理由説明にあたりました。本会議では石田真敏・法務委員長(自民党)が趣旨弁明しました。

 「死刑が確定した人はその重荷から、国民年金保険料納入の免除申請をしようとするインセンテゥブをなくすのは明らかだ」として「再審で無罪になった者は、死刑確定日から無罪判決確定前日までの未納分を一気に追納することができる」とする法案の趣旨を説明。このような法律の編み目からはみ出した人を「国家が救済することが必要だ」と断言しました。

 田嶋さんは、「3・11」で2人いた閣僚適齢期の70歳代の経産副大臣が楢葉町の「Jヴィレッジ」においた政府の原発事故対策本部から相次いで倒れてしまう国家の危機に、経産政務官として現地に長期に駐在しました。しかし、そのような苦労はおくびにも出さずに飄々としています。

 与党政府外に戻った2011年11月には、復興3点セットの1つ「復興特区法案」の議員立法に実務者としてかかわっています。

 下野後初の今国会では、11本もの政府提出予定法案がかかった法務委筆頭理事に。

 3月上旬のブログでは次のように書いています。

 「法務委員会は初めてであり、自分がその責任者になることは全く予想していませんでした。が、いざ所管の分野を研究して見ますと、私の関心のある分野が少なくなく、また大学の法学部時代の議論が懐かしく思い出されたりもし、張り切っております。全力で任務に当たらせて頂きます」

 私自身、「3・11」の経産副大臣が閣僚適齢期のおじいちゃん議員になってしまったことには憤慨していて、やはり政権交代ある政治の導入が遅れたことで、かつては外相・蔵相経験者の首相への待命ポストだった通産の副大臣に閣僚級をあてざるを得なくなってしまいました。官房、外務、防衛のほかに、経産までがこれほどの国家的な危機管理を求められることになろうとは。功労者に報いるために人材がつっかえてしまいました。そして大臣になれた方(松下忠利さん)は自殺してしまい、なれなかった方(池田元さん)は落選してしまいました。

 私は「3・11」のときに政権を担ったことを怪我の功名だと理解しています。自民党政権だったら情報を隠蔽したでしょう。代償として立党以来最低の56議席になってしまいましたが、必ず足腰の強い政権政党としてよみがえることができます。

 田嶋さんは、情報労連組織内議員。来月の参院選では、情報労連組織内の比例代表・吉川沙織さんが再選をめざします。北海道の小川勝也さん、東京の鈴木寛さんが情報労連重点支援候補として足腰の強い選挙戦をつくることが求められています。

 副大臣・政務官経験者の周りをしっかり地固めし、次の政権交代につなげましょう。

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