【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

インターネット選挙解禁で変わる第23回参院選ガイド その1 「公示の7月4日前までに何ができるか」

2013年06月18日 07時48分44秒 | 第23回参院選(2013年7月)二番底

 2013年7月4日(木)公示、2013年7月21日(日)投開票の第23回参議院議員通常選挙から、インターネット選挙が解禁されます。
 
 そこで、断続的に、私たち選挙権者の立場から、どうやって民主党を立て直し、第47回衆院選(2016年7月~12月か)への挑戦権を維持するかについて、書いていこうと思います。

 私は政治学科卒ですが、アメリカ大統領選の投票行動分析の「エリー調査」という研究成果などによると、投票先の決定は「友人・知人・家族からの働きかけ」が4割以上と圧倒的です。「選挙公報を読んで」が2割程度ありますが、「ポスターを見て」はわずか2%程度です。

 このごにおよんでも、民主党に失望して離れていった人を取り戻し、背中を押す決定力が大事です。

 さて、再来週の水曜日の7月3日(水)午後11時59分までにすべきことはなんでしょうか。

【候補予定者のサイトのアドレスを友人に紹介したり、応援メッセージを書き込むことは公示前でもできる】 

 ただ、立候補予定者の個人サイトは意外に知られていない場合が多いので、サイトの存在を多くの人に教えてあげましょう。例えば、「石井一 Supporters Page」(http://www.facebook.com/hajime141)のアドレスを、メールで送って、「いいね!を押してね」と案内したり、応援メッセージ(例「民主党に頑張ってもらわないと、自民党の利権政治が復活します。ズルズルと落ち込まないよう知恵を絞って下さい。」)を書き込むことは、公示前でもできます。まず、口頭も含めた全媒体で「全国比例は石井一さんに投票してください」「全国比例は大島九州男さんに一票を」 といった「投票依頼」はできません。事前運動になります。

【公示後に向けて、取材する】

 どのようなメッセージをSNS(ブログ、フェイスブック、ツイッター、2ちゃんねる、ニコニコ動画コメント、YouTubeコメント)で発信するか。習熟度、リテラシー、時間的自由、フォロワー数などで違いがあります。しかし、一つだけ共通するのは、できるだけ短い文章で、多い内容を伝えるということです。そのために、取材しましょう。

 まず、選挙区の定数や、立候補予定者を確認します。例えば三重県は定数1で、自民党の候補予定者の吉川有美さんは、新人です。民主党の高橋千秋さんは現職ですし、3年3ヶ月間与党議員として副大臣・政務官を務めました。この構図を理解した上で、短くどういうメッセージを発信するか。

 例えば、三重県なら、「岡田かつや後援会会報2013年夏号(33号)」、プレス民主号外三重県連版5月9日号に高橋千秋候補予定者と岡田克也さんの対談が載っています。

 

 高橋千秋さんは副大臣もやりましたが、岡田さんは「経産政務官として最も力を注いだ政策と、その成果についてお聞かせください」との最初の質問に対して「事業仕分けです」と断言。岡田さんの「具体的には?」との質問に対して、高橋さんは「経産省所管の競輪の関係です。パリに事務所を置くということがありましたが、不必要との判断で廃止させました」と答えています。正直、私は競輪が経産省所管ということを忘れていましたし、パリ事務所構想というのは具体的に知りません。かつて自民党では同省の大臣になると、経団連が自動的に後援会をつくってくれ、自民党総裁選コースに載っていきました。高橋経産政務官も似たようなことができたかもしれませんが、「事業仕分け」した。これは自民党ではできません。さらに自民党の中でも新人ならば、そもそも政府の役職の経験があるわけありませんから、まさに「異次元」の実績の違いです。三重県民の方は、より詳しく調べてみたりしながら、短いメッセージを用意して欲しいと考えます。

 そして、7月13日(土)午後11時59分の選挙運動終了までに、こちら。

 

 この写真ですね。「岡田が言うなら高橋でしょうがないか」。習熟度が違っても、「いいね!」と押すことはできるでしょう。あるいは、投票所記載台でそれを表現することができます。

 「岡田かつや・たかはし千秋対談」のネット版はこちら→http://www.katsuya.net/taidan2013.html

 【ブログ、FB、Twitterの特性を本で学ぼう】

 

 SNS(ショーシャル・ネットワーク・システム)を、バイブル的なガイドブックを机上におかずに使う人がいますが、それは無理です。

 例えば、2016年をみすえて、この参院選からブログを始めるという人は、インプレス社の「できるシリーズ」が使いやすいです。例えば、Googleの検索のひっかかりが上がるノウハウもこういった本を読めば簡単に分かります。Twitterは税制改正決定直前に政策を反映させるためには良いと思います。参院選に向けては、FB(フェイスブック)の方が力が強いと思いますが、松宮義仁さんの本も手頃です。FBを使う人はほとんどが「自分の顔が映った写真を載せるといいねが増える」ということを経験で学んでいるかも知れませんが、この本を先に読めば、数分で知れる法則に過ぎません。

 有権者が電子メールで投票依頼することはできません。でも、「全国比例の大島九州男さんの演説会があるので、行こう」という連絡はできます。あるいは全国比例のしくみについて説明することはそれ自体が選挙運動にもつながっていきます。そのためのインプットも大事ですが、アウトプット先の整理も必要です。

 思い立ったら吉日、名刺整理、年賀状整理を休みの日に一気にやったらいいかもしれません。選挙は、個人と家庭と社会の出入りです。選挙を活用して、自らを高めようという当事者意識が必要です。公示前の準備は、防災訓練のようなもので、そなえよつねに、の当事者意識があって初めて当事者能力を持てます。

 まだまだ、いろいろと書いていきます。

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