【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

細野豪志はバケツの水をかぶれ!3時の定例会見を中止し、2時に番記者にぶら下がり、産経記者を拉致する暴挙

2013年06月20日 16時28分22秒 | マスコミ批評

 民主党の細野豪志幹事長が、2013年6月20日(木)、「都議選応援のため」として午後3時の定例記者会見を中止しながら、午後2時から記者クラブ番記者だけのぶら下がり(オンレコ)を議員会館内自室(会議室)で開くという、「オープンな民主党」にあるまじき行為に出ました。さらにぶら下がり後に、おそらく記事への抗議のためか、産経新聞の坂井記者を自室の議員個室に引きずり込むという乱暴をはたらきました。

 衆議院議員会館は、国会記者章がない者は金属探知器と面会証の記入・確認が必要。日本を代表する大手雑誌社ですら、国会記者章は1社3枚しか割り当てがなく、社内ではカメラマンに優先的に割り振るため、記者の使用は限定的です。

 細野幹事長は(原発事故で死者はいないと発言したとされる自民党の)高市政調会長が発言を撤回したことについて「撤回、謝罪は当然だが、与党の政調会長として、あの発言が出てきたこと自体、もう一度考えていただく必要がある」として他党の政調会長の進退に言及。定数削減については「実務者協議の責任者である岡田本部長(岡田克也本部長)とは、夕べもかなりしっかり話をした」と語りました。安倍晋三首相の個人のフェースブック(FB)と細野さんの間で、田中均・元外務審議官に関して批判の応酬になったことについて、「あれだけ、ソーシャルメディアを通じて議論をしてきたわけですから、予算委員会(の集中審議の今国会中の開催)に応じないという理由はないと思います」と述べ、FBで議論の応酬になったのだから、予算委の開催に応じるべきだとの珍説を披露しました。

 海江田万里さんが「リスクゼロ」と宣伝していた安愚楽牧場の刑事事件化については発言がありませんでした。おそらくこれが理由で、定例記者会見を中止したのが、細野さんの心持ちだろうと私は推測しています。仮に質問があっても、「捜査中の刑事事件なので答えられない」とすればいいと思うのですが。

 私が長年、政権交代ある二大政党政治を推し進めてきたことは、政権交代によって政権内の莫大な情報が国民に出てくるからです。情報がなければ国会内でも、有権者の投票行動でも、議論そのものができません。事業仕分けなどで、自民党政権のネガティブな情報が出てきました。一方、政権再交代後に、与党・自民党や民主党政権の暴露はあまりしていません。いずれにしろ、逃げの姿勢は見透かされます。細野さんは、事実上日本の最高権力者の特使として、中国、アメリカと渡り合う経験をしました。その中で、初心を忘れて、自分を守ろうという邪心が生まれたのでしょう。私は細野さんに国家国民のために死のうという気概を感じません。輿石東・参議院議員会長の操り人形に感じます。ハッキリ物が言える、松沢成文さん、河村たかしさんらは民主党から去っていきました。情報は隠せば隠すほど、「何かあるのではないか」という疑念を生じさせます。その実現性は別として、菅直人さんの「とことんクリーンでオープンな民主党」という言葉は民主党の15年の歴史を物語っており、政権獲得の最大のポイントとなりました。政権獲得直後に、小沢一郎新幹事長率いる国会対策委員会が、公募で初当選した1年生議員140人を囲い込んで、一気に物が言えなくなったのも、ある意味、人間の本性をさらした「とことんオープン」な出来事だったと感じています。そして、安倍さんの田中均批判を、小泉進次郎・党青年局長が「個人名は挙げるのはよくない」と批判した自民党の姿勢を見習うべきです。なぜなら、安倍さんも自民党も、進次郎さんの発言に救われたからです。

 細野豪志さんはバケツの水をかぶって海より深く猛省していただきたい。

 見て見ぬふりをする仲間も同罪です。

 民主党の記者会見出席要件は次の通り。

民主党ホームページから引用はじめ]

2013年4月22日

党役員会見に関する基本的な方針について

民主党役員室

1. 代表の記者会見は、原則として週1回(月曜日)、
民主党本部5階ホールにおいて定例で開催する。
開催日時は、党務等でやむを得ない場合を除き、17時を基本とする。

2. 幹事長の記者会見は、原則として週1回(木曜日)、
民主党本部5階ホールにおいて定例で開催する。
開催日時は、党務等でやむを得ない場合を除き、15時を基本とする。

3. 上記1・2の会見は、野党記者クラブ所属メディアに限らず、原則として、
すべてのメディアに開放する。なお、ここにいうメディアとは、以下の者をいう。
(1) 日本新聞協会会員
(2) 日本専門新聞協会会員
(3) 日本地方新聞協会会員
(4) 日本民間放送連盟会員
(5) 日本雑誌協会会員
(6) 日本インターネット報道協会会員
(7) 日本外国特派員協会(FCCJ)会員および外国記者登録証保持者
(8) 発行する媒体の目的、内容、実績等に照らし、
   (1)から(7)のいずれかに準ずると認め得る者
(9) 上記メディアが発行する媒体に定期的に記事等を提供する者 (いわゆるフリーランス)

4. 会見に参加する上記(8)および(9)に該当するメディアは、民主党本部に連絡をし、上記条件がクリアできているか党が確認をしたのち、事前登録する。

以上

[引用おわり]