[写真]民主党の前川清成ネクスト法相(参議院議員=非改選)、本人ホームページから。
【参議院本会議 2013年6月12日(水)】
第21・22期参議院第183通常国会の法案処理も大詰めを迎えつつあり、この日の本会議は平田健二議長がギャベルを叩いたものの、すぐに山崎正昭副議長が議事をとりました。山崎さんはまだ議員としては3年間任期がありますが、第184臨時国会では、議長と副議長の出身会派が入れ替わる公算。中曽根弘文・自民党参院議員会長が議長に、輿石東民主党・新緑風会会長が副議長になるとみられ、「思い出作り」で議事をとったのだと推測します。参議院らしい麗しさの中、「国際結婚解消による子の連れ去りについてハーグ条約の国内実施法(183閣法29号)」が全会一致で成立しました。
[写真]平田健二参議院議長。
[写真]山崎正昭参議院副議長。
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草川昭三・法務委員長(=引退)の報告で「前川清成君外提出第3者保証企業融資を禁じる民法改正法案(前川法案)(183参法6号)」が議題になりました。民生社提出の原案にみんなの党の「施行日は別法律で定める」との修正を入れて、法案は、賛成116、反対97の多数で可決しました。なお、直前の投票に比べて、3名の棄権者が出たもようです。
このように、企業融資で第3者保証を禁止する法案が可決されるとはさりげなくすごい時代がきたな、と感じます。あまり、新聞で報じられていないので、腰を抜かしている金融関係者も多いでしょう。
委員会可決のもようはこちら→◎第3者保証融資を禁じた民法改正法が可決 前川清成さん「私はサラ金の利下げのため立候補した」
なお、法案には衆院で過半数を占める自民党が反対したことから、成立の見通しはなく、今国会中に衆院法務委員会に付託され、会期末26日に「閉会中審査」の手続きを本会議でとれば、第184・185秋の臨時国会で審議入りできる可能性があります。その際は、衆院先議となるので、衆参での可決が再度必要になります。 一方、参議院公明党は、白浜一良会長・木庭健太郎幹事長がそろって引退しますが、後継の会長候補である魚住裕一郎さんが審議の中で法案に対して賛同する面が多いとしています。零細企業者が多い公明党なので、衆院法務委で、公明党が賛成の意向を示せば、各党の修正のうえ、衆院で可決する可能性も秋にかけて出てきました。
そもそも、第3者保証をとって企業に融資するなどという商売はあまりにも楽すぎる商売です。土地を担保にとって、保証会社に保証料を払わせて、そのうえで、第3者保証人までとって融資していたら、銀行って絶対に潰れないですよね。日本の銀行業は毛細血管が目詰まりして、動脈硬化を起こさせているんですよ。だから、黒田緩和をしても、「アベノミクスの恩恵を感じない」という人が多いことになります。
企業融資の第3者保証を取り払うなんて、まさに成長戦略そのものですよね。
安倍自民党は丸飲みしたらどうなんでしょうか?・・・ってできるわけないか)。
挑発的に、大胆に、前川法案の是非を安倍自民党に迫るべきです。安倍首相は、第184ないし185秋の臨時国会を「成長戦略実行国会」と位置づけています。第3者保証なき企業融資は成長戦略そのものです。それを実行できるかどうか、安倍自民党に匕首(あいくち)を突きつけるのです。それが実行できるかどうか。おぼっちゃまよりも、インテリヤクザの仕事だと考えます。いわば、アベノミクスからオカダミクスへと、秋の臨時国会でこの国の経済の自律的発展体制をつくっていくのです。そのためには、規制緩和であり、なによりその実行力が問われます。
政治を国民の手に取り戻す動きがしっかりと前に進んでいることを感じた前川法案。その意義をよく学習し、力の限り、前に進めていきましょう。
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