【画像】田村厚労大臣の「国庫返納」をフォローして答弁する安倍首相だが、この後、麻生財務相からとんでもない誤答弁が出た、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
【2014年6月16日(月)衆議院決算行政監視委員会】
松浪健太・委員長(日本維新の会)が平成21年度から23年度決算のしめくくり総括質疑を宣言。今国会、衆議院側では最初で最後の野党議員が議事進行するNHK国会中継となりました。
民主党の玉木雄一郎さんが、2年連続の予算委員として、今国会冒頭の平成25年度第1次補正予算審査から取り上げてきた、ゾンビ予算(概算要求後に本予算政府原案で削った事業の補正での前倒し復活)と、厚労省能力開発局の短期集中特別訓練事業の、不正入札(官製談合疑惑)による、JEED高齢者・障害者能力開発機構の問題を総括しました。
すでに、小野寺徳子・就労支援訓練企画官、志村幸久・能力開発局長らは田村憲久・厚生労働大臣により更迭。これには、安倍晋三首相の助言があったとされています。
玉木さんは、平成25年度第1次補正予算事業が、平成26年度の夏になっても執行されていないことから、事業の中止と国庫返納を要求。
田村大臣は低姿勢で、「4つに分割して発注させてほしい」としたうえで、「残りの半額は国庫に返納する」と明言しました。
玉木さんは大臣の答弁を評価。続いて、安倍首相も「この決算(行政監視)委員会は、翌年度の予算に反映させるという玉木議員のご指摘の通りだ」と語りました。
この後、玉木さんは、高年齢者雇用安定助成金の執行率の低さについて質問。
ここで、麻生太郎副総理・財務大臣が、求められていないのに、「(玉木さんの)言いっぱなしになってもいけないんでね」と答弁し、「言っておきますが、民主党がつくった予算ですからね」と平成25年度第1次補正予算が民主党がつくったというとんでもない誤答弁をしました。
平成21年度~23年度決算はほぼ全会派が賛成して是認(承認)されました。
国有財産無償貸し付け計算書について、社民党が政権担当時の平成22年度分のみに賛成したようです。
国庫債務負担行為の残額の計算ミスについては、麻生財務相から謝罪がありました。
次の衆議院本会議で委員長が報告し、是認され、平成23年度までの決算は衆参とも審査を完了。
【追記 2014年6月16日(月)午後7時40分】
民主党代表の海江田万里ネクスト総理は、16日午後5時からの定例記者会見で、冒頭自ら麻生副総理の誤答弁に触れ、「(その後の質疑中に)麻生副総理から訂正とおわびがあったが、 自分の発言に間違いがあったわけだから、民主党に対してしっかり謝ってほしい」と述べました。この件に関する政治責任にうちて、今国会中にさらに追及するのか、との質問に対しては、「閣議後会見がある」と述べ、あす火曜日の閣議後記者会見で謝罪すれば一件落着するとの逃げ道を明示し、閣僚経験者らしい武士の情けを見せました。
短期集中事業について、田村厚労相が「半額返納する」と語ったことについて、海江田さんは「全額返納すべきだ」と話しました。
【追記おわり】
[画像]「再びの政権交代をめざす」と宣言した郡司彰・民主党・新緑風会会長、2013年10月17日(木)、総理大臣の所信表明に対する各党代表質問、参議院本会議、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
民主党・新緑風会は2014年6月16日(月)、任期満了に伴う会長選挙の立候補をしめきり、前農林水産大臣、郡司彰・会長(2010年、茨城県)のみが立候補し、無投票当選を決めました。
郡司会長は、2016年通常国会末までつとめます。仮に会期延長となれば、延長となりますが、2016年通常国会末には、郡司さん自らも改選を迎える第24回参議院議員通常選挙が執行されます。非改選議席は、自民党が大量65議席、民主党が17議席、公明党が11議席、日本共産党が8議席、旧みんなの党が8議席、旧日本維新の会が8議席となっています。民主党にとっては衆議院過半数へのステップになるかもしれないし、場合によっては、政権担当能力のある政党から転落するかもしれない。民主党の存亡をかけた一大決戦になります。
ただ、民主党結党直後の第18回参議院議員通常選挙(1998年7月12日)でも、非改選わずか20議席で闘い、27名当選の合計47議席で、橋本龍太郎首相(自民党総裁)を退陣に追い込んでいますから、2016年の政権再交代は十分に可能です。
各議員の質問回数がなるべく均等になるよう「学級方式」をとり会長が把握していた輿石東会長と違い、郡司会長は、小西洋之さんらどんどん質問したい議員には、チャンスを与え、ベテランがそれを見守る自民党方式の会派運営を展開。
就任直後の2013年10月17日(木)の参議院本会議では、自ら質問。
安倍総理に対して「私は、今回の政権交代で初めて政権を失う無念さを味わいました。多分に四年前に自民党、公明党の皆様はより深くその思いを抱き、そのことを忘れずに復帰後の政権運営を描いていたのだと思っています。
私たちは、国会に身を置く者、野にあって捲土重来を期す者、またそれを望む支援者とともに、市民、納税者、消費者、働く人と共に生きる社会を構築するために、再びの政権交代を目指して競い合い、時には対峙していくことを申し上げて、私の質問といたします」と語りました。
前農相として、野党第1会派代表者としては、参議院史上に残る名演説。「時には対峙していく」は有言実行し、与党の声は政府の声、野党の声は国民の声として、特定秘密保護法の成立に最後の最後まで抵抗しました。
民主党・新緑風会会長(民主党参議院議員会長)は任期1年でしたが、2012年から「任期2年」に延長。2006年夏から輿石東会長が7期7年目に突入。輿石さんは歴代会長7名中4名目の日教組組織内議員です。その輿石さんが副議長に転出したことで、会長ポストが任期1年あまりました。そこで、郡司彰さんが残り任期を務めました。民主党結党以来、会長は、代々、日本社会党ないし社会民主連合初当選議員が務めてきましたが、 郡司さんが初めての「民主党初当選」の会長となりました。
これに先立つ、就任直後で、第184臨時国会会期末の2013年8月7日(水)には、民主党に割り振られた東日本大震災復興特別委員長に暫定的に就任しました。しかし、10月15日(火)の第185臨時国会召集にあたっては、力のある蓮舫さんに譲り(特別委員同士の互選)、再び政権を担えるように総合力を引き出しています。
[画像]就任直後に、暫定的に東日本大震災復興特別委員長に就任した郡司彰・民主党・新緑風会会長、2013年8月7日(水)、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
[画像]後輩の徳永エリ参議院議員(右)の質問を聞く、郡司彰・民主党・新緑風会会長(前農相)、参議院農林水産委員会、2013年11月、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
「私の履歴書はいたって平凡である」ーー公明党立党者の池田大作創価学会名誉会長は日経新聞「私の履歴書」をこのような一文で書き起こしましたが、郡司さんの履歴書もいたって平凡です。岡田克也・民主党代表は、現在の民主党財務委員長にあたる役職を、前田武志参議院議員とともに郡司彰さんに任せました。それが郡司さんの履歴書のすべてだ、と言っても失礼にならないでしょう。2009年5月の民主党代表選で、郡司さんは参議院の同僚がお金目当てで次々とは鳩山由紀夫候補(小沢一郎選対本部長)の応援に走る中、岡田克也候補の応援演説をしました。
[画像]民主党代表選で岡田克也候補の応援演説をする、郡司彰さん、2009年5月16日(土)、ホテルオークラ、民主党ウェブサイトから。
民主党参議院議員の中には、晴れた夏、第45回衆院選のときには、政権交代を見越した官僚や銀行家と会っていた参議院議員もいました。雨の冬、第46回衆院選のときには、代表辞任を見越して新代表の擁立工作に動いていた参議院議員もいました。
民主党参議院議員が、民主党衆議院議員(候補内定者)と同じく、澄んだ心で、まっすぐに、ひたむきに、政権交代の黒子に徹すれば、2016年夏に再び政権を担えます。
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