【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

「安倍首相は知性が問われる」とついに本音の岡田克也代表、「非常にショックだ」「日本の品性に関わる」

2016年05月27日 22時07分05秒 | 岡田克也、旅の途中

[写真]岡田克也・民進党代表、2016年5月27日、国会内、筆者・宮崎信行撮影。

 民進党の岡田克也代表は、平成28年2016年5月27日(金)記者会見を開きました。定例は午後3時ですが、きょうは午後2時から総理会見、岡田さんも民進党本部で全国幹事長会議があったことから、午後4時半始まりとなりました。

 安倍首相が、G7伊勢志摩サミットで、商品市況の低迷や、新興国への投資伸び率の鈍化などから、

 「リーマンショック直前の世界経済」という珍妙な経済観を披露して、他国首脳からドン引きされたことについて発言しました。

 この中で、記者会見開始後25分以上たって本音がされに出たようで、

 「一部の官僚なのか、取り巻きなのかわからないが、総理をそんたくしてつくった資料、都合の良い数字だけをつまみ食いした資料だと思います。でも、最後は、総理自身の、トップの、良識が試されると思うんですね。自分の意向を呈してこういう資料を作ってくれたけど、やっぱりここまではやり過ぎだよね、と思うかどうかだと思います。知性、というと言い過ぎかもしれないが、そこが非常に気になります。ここまでやるか、G7の場ですよ。各国の首脳がそろった場でこういうものを出して、いや、リーマン・ショックの前と同じような状況になるかもしれないというようなことを言われたことは、私は非常にショックです。日本の品格にかかわる話です」

 と語り、安倍首相の知性が問われるとの認識を示しました。

 岡田さんが、安倍さんの知性が問われるとの認識を示したのは、私の知る限り初めて。

民進党・岡田代表定例会見 2016年5月27日

 上の写真の岡田さん向かって右側のパネル=下、左側のパネル=その次の内容は、民進党役員室報道担当が記者会見出席者全員に配布しており、その内容は次の通り。

  

 
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安倍首相、消費税率引き上げを参院選前に判断 衆参同日選は質問に答えず

2016年05月27日 14時33分48秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

 安倍晋三首相は「消費税率引き上げの是非は、夏の参院選の前に明らかにする」と明言しました。

 平成28年2016年5月27日(金)の午後2時から始めた、「G7伊勢志摩サミット」終わりの議長会見の一環。

 「参院選前」が会期内(来週水曜日)かどうかは、総理発言から未詳。

 衆参同日選に関する時事通信記者からの質問に、首相は答えませんでした。

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改正宅建業法、改正児童福祉法など成立 高木毅復興大臣「隠し」成功で悠々逃げ切り【きょうの国会】

2016年05月27日 12時36分01秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

[写真]きょねんの5月下旬の国会裏側、宮崎信行撮影。

【平成28年2016年5月27日(金)参議院本会議】

 「平成28年熊本地震災害義援金差し押さえ法」(190衆法44号)は、投票総数227、賛成227、反対0の全会一致で可決し、成立しました。

 「改正酒税法」(190衆法35号)は投票総数225、賛成224、反対1の賛成多数で可決し、成立しました。

 「改正法テラス総合法律支援法」(189閣法58号)は、投票総数225、賛成225、反対0の全会一致で可決し成立しました。委員長の報告によると、法的援助をより使いやすくするための法律で、認知機能の低い人や災害被災者が使いやすくする改正法。ただ審議では、資力のある人の自己負担と、無料相談の間で、事務が煩雑化しないかという点や、弁護士の質の向上についての意見も出されたので、法務省などが対応することになりそうです。

 「改正宅建業法(改正宅地建物取引業法)」(190閣法34号)は、「既存住宅の流通促進を図る法律」で、投票総数227、賛成227、反対0の全会一致で可決し、成立しました。なお、宅建士がここを見るかもしれないので書きますが、民法債権編改正案は未だに審議入りしておらず、秋以降に持ち越しです。

 「改正特区法」(190閣法53号)は投票総数226、賛成151、反対75の賛成多数で可決し、成立しました。

 「改正児童福祉法」(190閣法55号)は、「すべての児童の健全性のため施設入所できる人の範囲を拡大するなどの法律」(委員長)。投票総数226、賛成226、反対0の賛成多数で可決し、成立しました。

 なお、きょうの本会議では、衆委員会・本会議、参委員会とも全会一致で上程された法案について、「賛成討論」がありました。なぜだろうと思いましたが、一言で言えば、選挙が近いのだな。それが分かっていると、それをなんとも思いません。がんばってほしい。

【同日 衆議院東日本大震災復興特別委員会】

 今国会5回目の開催。

 まず、岩手への委員派遣について、今村雅弘委員長から報告がありました。

 閉会中のきょねん10月7日(水)に初入閣した、高木毅復興大臣。

 今国会はほとんど答弁の機会がありませんでした。過去の窃盗疑惑や政治とカネ(政規法というよりも公選法絡み)に関しては、現地調査をした野党議員もいたのですが、悠々セーフという印象です。きょねん2015年の秋の臨時国会を開かない戦術。どうやら成功のようです。

 震災から5年。忘れてはなりませんが、政府からの新しい法律案はありませんでした。議員立法で、土地の権利関係をめぐる民法特別法をつくろうという機運があり法案は出されていますが、付託されていません。

 質疑はほとんど、東北被災県の議員が復興状況について質問し、散会しました。

【同日 官報】

 法律公布については、すべて書いてきたわけではありません。

 個人情報保護法を改正する法律が、平成28年法律51号として公布されました。

 会期末ということで、成立済みで公布待ちの法律が17本あります。

 来週成立が見込めるものを入れると、今国会の成立は70法律前後、2予算、9条約となりそうです。良し悪しは別として閣法は一括改正法案が多く、議法(衆法及び参法)も理念法で今後の肉付けが予想されます。かなり法律を仕上げた第190回国会と言えるでしょう。来週水曜日会期末。それ以降、時間があればまとめます。

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(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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