[写真]改選組が出馬した、6年前の参院選の街頭では、最大野党政調会長を「ママの会」が支えた、=埼玉県さいたま市「浦和」で、宮崎信行撮影。
木曜日(2/24)、金曜日(2/25)の「令和4年度予算案」の参議院予算委員会基本的質疑合計14時間コースに登場する与野党の15人の質問者が、全員「改選組・偶数組」であることが分かりました。改選イヤーとはいえ、組織が強い党の比例も含めて全員改選組は極めて異例。
6年前の2016年夏。岡田克也代表・枝野幸男幹事長のもと「32ある1人区ですべて野党一本化」という史上初の参院選は、県区の街頭に「ママの会」「シールズ」「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が自主的に集まり、「保育園落ちた」「なんか自民党感じ悪いよね」「だれの子どもも殺させない」と平和安全法制の廃止を求める声が全国に拡大。いつもながら野党は候補者発掘に難航しながらも、国家の一大事だとばかりに、和歌山県弁護士会長、連合奈良会長、NHK宇都宮放送局長が次々腰を上げて出馬(全員落選)しました。
それから6年経ち、日本は別の国になったようです。総定数は3だけ増えましたが、各党とも負けられない戦いになります。
質疑順とずれますが、まず、愛知県区4人で自民党公認1人の藤川政人さんは当落だけの問題ではありません。自民党は栃木1人区の上野通子さん。6年前は当選者の中でおそらくもっとも最後に出馬表明するコスパの良い当選となった朝日健太郎さんは東京6人区。東京の旧来既得権益者を代表してきたもう1人が引退するため、自民党都連内の権力構造の変化がおこるかもしれません。
公明党は西田実仁・参議院議員会長で、埼玉県区は4人に増員されますが、自民党も参議院議員会長が1人だけ公認を受けており、当落とは別の問題もあります。公明党は女性1期生が1人引退しますが、兵庫3人区で2期目にのぞむ公明党の伊藤孝江さんも発信力が弱い印象があり楽な選挙では無さそう。
立憲民主党は、立正佼成会が応援する白真勲さんがトップバッター。新潟2人区の森ゆうこさんも「拉致問題」を取り上げアピールへ。千葉3人区では自民党の元栄会長が引退しますが、小西洋之さんも安泰ではありません。東京6人区では、6年前岡田代表・枝野幹事長を無私の心で代表代行として支えた蓮舫さんですが、流動的な要素もあります。
国民民主党は3年前も落選した「電機連合」の矢田わか子さんが質問。6年前は愛知で最終日に突然大村知事が現れて当選した伊藤孝恵さんも質問。維新は兵庫3人区の片山大介さんと、大阪5人区の「2人目の維新」の高木かおりさん。共産党も長野県政では初めての女性国会議員で党幹部の田村智子さん、大門美紀史さんも質問します。国会史上「共産党の論客が落選して自民党議員からも惜しむ声」は周期的に上がっており、田村さん、大門さんも、安泰ではありません。
基本的質疑では、予算のほか、経済安全保障法案(未提出)、子ども家庭庁法案(未提出)。衆議院ではあまりなかった、北朝鮮拉致問題、ミャンマー、豪雪地帯対策なども審議されることになりそうです。
第26回参院選は7月10日(日)が投票日で、低投票率が予想されます。参議院の選挙制度をくじ引きにするよう求める世論がふつふつと湧き出す可能性もゼロではありません。
木曜日(2/24)、金曜日(2/25)の「令和4年度予算案」の参議院予算委員会基本的質疑合計14時間コースに登場する与野党の15人の質問者が、全員「改選組・偶数組」であることが分かりました。改選イヤーとはいえ、組織が強い党の比例も含めて全員改選組は極めて異例。
6年前の2016年夏。岡田克也代表・枝野幸男幹事長のもと「32ある1人区ですべて野党一本化」という史上初の参院選は、県区の街頭に「ママの会」「シールズ」「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が自主的に集まり、「保育園落ちた」「なんか自民党感じ悪いよね」「だれの子どもも殺させない」と平和安全法制の廃止を求める声が全国に拡大。いつもながら野党は候補者発掘に難航しながらも、国家の一大事だとばかりに、和歌山県弁護士会長、連合奈良会長、NHK宇都宮放送局長が次々腰を上げて出馬(全員落選)しました。
それから6年経ち、日本は別の国になったようです。総定数は3だけ増えましたが、各党とも負けられない戦いになります。
質疑順とずれますが、まず、愛知県区4人で自民党公認1人の藤川政人さんは当落だけの問題ではありません。自民党は栃木1人区の上野通子さん。6年前は当選者の中でおそらくもっとも最後に出馬表明するコスパの良い当選となった朝日健太郎さんは東京6人区。東京の旧来既得権益者を代表してきたもう1人が引退するため、自民党都連内の権力構造の変化がおこるかもしれません。
公明党は西田実仁・参議院議員会長で、埼玉県区は4人に増員されますが、自民党も参議院議員会長が1人だけ公認を受けており、当落とは別の問題もあります。公明党は女性1期生が1人引退しますが、兵庫3人区で2期目にのぞむ公明党の伊藤孝江さんも発信力が弱い印象があり楽な選挙では無さそう。
立憲民主党は、立正佼成会が応援する白真勲さんがトップバッター。新潟2人区の森ゆうこさんも「拉致問題」を取り上げアピールへ。千葉3人区では自民党の元栄会長が引退しますが、小西洋之さんも安泰ではありません。東京6人区では、6年前岡田代表・枝野幹事長を無私の心で代表代行として支えた蓮舫さんですが、流動的な要素もあります。
国民民主党は3年前も落選した「電機連合」の矢田わか子さんが質問。6年前は愛知で最終日に突然大村知事が現れて当選した伊藤孝恵さんも質問。維新は兵庫3人区の片山大介さんと、大阪5人区の「2人目の維新」の高木かおりさん。共産党も長野県政では初めての女性国会議員で党幹部の田村智子さん、大門美紀史さんも質問します。国会史上「共産党の論客が落選して自民党議員からも惜しむ声」は周期的に上がっており、田村さん、大門さんも、安泰ではありません。
基本的質疑では、予算のほか、経済安全保障法案(未提出)、子ども家庭庁法案(未提出)。衆議院ではあまりなかった、北朝鮮拉致問題、ミャンマー、豪雪地帯対策なども審議されることになりそうです。
第26回参院選は7月10日(日)が投票日で、低投票率が予想されます。参議院の選挙制度をくじ引きにするよう求める世論がふつふつと湧き出す可能性もゼロではありません。
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