【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【枝野待て、青木愛立つ】荒川両岸の京成橋梁の架け替え令和19年遅いに国交相「足立区・葛飾区・京成3者協議」で努力

2022年03月02日 19時31分23秒 | 第208回通常国会 令和4年2022年1月
[写真]荒川河川敷の朝、東京都足立区で、宮崎信行撮影。

 「ウクライナ」か「コロナ」かという国会になりました。参議院予算委員会はで改選組が気を吐いています。きょうの予算委は「ウクライナ情勢等」の集中審議が外相が張り付いたため、思いやり予算を審議する衆議院外務委員会は開催されず。改選が近い全国比例のご当地候補・青木愛さんは後援会がある東京12区地域の質問のため、国土交通大臣を呼んだため、枝野幸男衆議院国土交通委員は待ちぼうけとなりました。

【参議院予算委員会 きょう令和4年2022年3月2日(水)】
 「令和4年度」の審議は6日目で、集中審議1日目。「ウクライナ情勢等」になりました。

 立憲民主党で労組の組織外の「ご当地候補」の女性は青木愛さんが公認されていましたが、その後、辻元清美さんも公認されました。青木さんは56歳で在職15年。令和元年台風は15号で千葉12区が被災しつつ、19号では東京12区が被災を避け、究極の格差が明らかになりました。きょうは19号で、「気候変動と自然災害のリスクは高まっており、荒川と江戸川が今後氾濫することがあるかもしれない」とし、東京都足立区・葛飾区の荒川両岸を渡す、堀切橋の隣の「京成本線の荒川橋梁の架け替えについて本会議でも質問したが、令和19年完成だと答弁があったので驚いている」としました。青木さんは第45回衆院選で太田昭宏公明党代表を破って当選し、第46回衆院選では太田さん、青木さんとも当選しましたが、太田さんが国土交通大臣になり、その3代後が斉藤大臣になります。斉藤大臣は衆議院国土交通委員会を休憩にしてもらってかけつけ「橋梁は荒川と3・7メートルしかなく、かけかえる。足立区、葛飾区、京成の3者協議をする」とし、予算を集中させたい考えを示しました。公明党はいつもそうなのですが、上流の調整池の整備に言及しましたが、下流の方が氾濫したら被災する住民が多いのですから、もう少し丁寧な受け止め方を示してほしかったです。

 青木さんは「建設一般労働組合」の支持も厚いですが、建設従事者の労災死亡事故が前年279名と底打ち反動増となったことでも大臣に鋭く迫りました。さらに、台東区(東京2区)のホテル60軒のうち20軒が既に廃業したとし「地方のホテルだけでなく、東京のホテルでは経費がかかるし、宴会場は補助の対象外。シングル3000円にしても客がいない」としコロナ禍での補助を求めました。辻元さんが国土交通副大臣として日本航空の倒産を税金で復活させたこともありますが、青木さんの方が自分に身近な感じがしました。きょうは千葉12区の話はありませんが普段回っているようです。私としても19号は、同じ源流なのに荒川は全く被災せず、長野・千曲川は氾濫して、日本河川行政がまったく平等でないことを目の当たりにしました。さいたま新都心の関東地方整備局職員は無名の金メダリストたち。東京でも、私はみんな知っていることのように思いましたが、荒川下流域でどちらかの岸がわざと護岸が低くなっていることを初めて知ってショックだった方もいるようで、東京も平等でないことが知られました。こういうのは政治が責任を持たないと社会が持たなくなると思います。あすは一般的質疑。

●衆議院外務委員会は開催されず

【衆議院国土交通委員会 同日】
 大臣の所信的あいさつに対する一般質疑5時間コース。

 

 青木さんに呼ばれて、大臣が参議院第一委員会室に向かった間は委員会は休憩となりました。上の画像(衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット)のように枝野委員は(左から2人目)最近はあまり見ない「B4判」の資料を開き読みふけっていました。第1回の委員会では腕組みをしてあたりを見回した枝野さんですが、青い「枝野マスク」の選挙モードから変わり白いマスクで勉強にふけったようです。ワクチンは3回目接種が終わったそうです。

 最後に「令和9年度横浜国際園芸博覧会特別措置法案」(208閣法15号)が趣旨説明されました。法案審査は次回。

【衆議院内閣委員会 同日】
 「警察法改正案」(208閣法2号)の法案審査。採決となりました。討論では共産党とれいわ新選組が「サイバー特捜隊が警察庁初の実働部隊となり、他の分野も国家警察になるかもしれない」と懸念しました。採決は自民・公明・立憲など賛成、共産・れいわ反対で、賛成多数で可決すべきだと決まりました。あすの本会議で可決し参議院へ送付の見通し。次回の委員会は4日(金)。

【衆議院厚生労働委員会 同日】
 所信に対する一般的質疑の1日目で、2時間40分コース。コロナ一色の様相。次回は公報。

【衆議院農林水産委員会 同日】
 「土地改良法改正案」(208閣法19号)の趣旨説明がありました。二階俊博会長は大きく影響力を落としつつも参院選前に土地改良区組合への公的融資などが有利になる内容も含まれています。

【衆議院文部科学委員会 同日】
 一般質疑5時間。

【衆議院経済産業委員会 同日】
 大臣所信。

【衆議院法務委員会 同日】
 「裁判所職員定員法改正案」(208閣法12号)と「裁判所職員育児・介護休業法改正案」(208閣法13号)が大臣から趣旨説明されました。きょねん令和3年人事院勧告の実施のための法案が審議入りするのはこれが初めてになります。人勧をめぐっては秘書のボーナスを下げる法案が与党の手続きを通過しました。

【参議院本会議 同日】
 昼休みに開かれ「ロシアのウクライナ侵略を非難する決議」が賛成多数で採択されました。れいわ新選組は反対。

 れいわが対ロシア決議に反発したのは、民間人の話ですが、同党最大の軍師である斉藤まさしさんが、政治活動家人生でロシア・ソビエトから支援を受けたことがあるからではないかとの疑念が生じざるを得ません。


[写真]斉藤まさし氏とみられる人物、きょねん2021年10月上旬、宮崎信行撮影。

 民間人の斉藤さんを写真付きで批判するのはあぶない橋ですが、世界のあらゆる地域・あらゆる業種からのロシア吊し上げに驚く日本人も多いようですが、人類史上で欧州最大面積国ロシアがやってきたことへの知識があれば、当然と受け止めるべき世界情勢だと考えます。日本の楽団が演奏したチャイコフスキーの映像までとめてもいいくらいです。

●あすの予定
 きょう理事懇があった衆議院政治倫理特別委員会、復興特別委員会はあす開催が決まりました。本会議では「雇用保険法改正案」(208閣法14号)が審議入り。憲法審査会は1時間半程度の自由討議ですので、新藤義孝さんらが方向付ける発言をするかもしれず大注目。衆・議運委は原子力規制委員会第3代委員長人事に向けた審議。参議院では11常任委員会すべてが一斉に開かれ、所信を聞くことになります。政局としては、参議院予算委員会の一般質疑で動きそうです。

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