すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

箴言噛みしめる日

2015年10月22日 | 読書
 【2015読了】103冊目 ★★★
 S20『森信三一日一語』(寺田一清・編 致知出版社)


 たぶん、その時その時の環境や気持ちなどによって響いてくる言葉が違ってくるのだと思う。
 ことさら、前と比較せずに、今噛み締めたい言葉を拾っていこう。

★一月六日
 一日不読 一食不喰
 書物は人間の心の養分。読書は一面からは心の奥の院であると共に、また実践へのスタートラインでもある。


 奥の院ほど高尚ではないが、物置小屋に仕舞ってばかりいては駄目だということ。実践への糸口を探す心構えがほしい。


★五月七日
 百円の切符が九十八円で買えないことは、五円で買えないのと同じである。もの事は最後の数パーセントで勝敗が決する。


 「詰め」の大切さ。勝敗はそこで決するか。
 それまでの尽力が無駄とは言わないが、ふいになってしまうことも何度か目にしてきた。


★九月二十二日
 真に個性的な人の根底は「誠実」である。それというのも、一切の野心、さらには「我見」を焼き尽くさねば、真に個性的な人間にはなれないからである。


 個性と、誠実、素直などということは反対の概念かと思っていたが、「何」に対してそうあるべきかを問えば、個性とは実に誠実な姿なのである。
 我に向かうか、彼に向かうか。


★十一月十一日
 知識の完全な模写物より、自分が躰でつかんだ不完全知の方が、現実界でははるかに有力である。


 世の中に「完全知」というものが存在するのかどうか。
 何かを身に付けるとは、常に不完全なまま積み重なっていくこと。
 身に付け方による力の違いは決定的である。


 まだ二つばかり拾ったのだが、それは非公開(笑)。
 あまりにもダイレクトな箴言でした。