検察の冤罪事件が表に出ないように、そして、新聞社は大きな投資を得られるようにと、テヨンには大手法律事務所への移籍話が持ち掛けられ、新聞記者を首になったサムスにも「首になっても給料は払うからおとなしくしていればいい」というそれぞれに美味しい話が持ち込まれるのだ。
そしてその美味しい話の出どころは一つであることを知ってしまう地方S大出身のテヨンとサムス。
失くすものがなく、守りに入らない二人にとっては、こんな手法は逆にやる気を起こさせて逆効果になるだけだ。
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サムスが取材していた事件の弁護を引き受けることになるテヨン。女子学生が祖父に暴力をふるう父親を殺してしまった悲しい事件だ。
酔えば暴力をふるう父親のために悩んでいた家族。そんな夫に耐えられず彼女が子どもの頃家を出て行った母親。残された祖母は、「自分の息子の家庭内暴力を暴かれてもいい。孫娘を守りたい。」とテヨンに頭を下げ、様子を見に来た彼にリンゴを手渡すのだ。
そのリンゴを報酬に裁判に挑むテヨン。
収監された女子学生は、反省している様子をみせずにただただ昼も夜も眠り続ける。その様子を指摘する検察に「暴力が無くなって、安心して何日も眠り続けるということは暴力を日常的に受けていた子どもによるある状況・・・」と彼女に寄り添った弁護を見せ、陪審員に彼女にチャンスを与えて欲しいと訴えるテヨン。望んでいた無罪を勝ち取ることは出来ずとも、執行猶予のついた判決に涙を流す祖母・・
「自分が何で眠り続けるのか分からなかった。その理由を教えてもらってよかったです。」という女子学生の言葉が泣かせる。
辛い生活が暴力を産み、そしてその暴力がまた別の犯罪を産むという負の連鎖だ。。。。テヨンの弁護でそれが断ち切られるといいのだが・・・
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ピンク色の風呂敷をテヨンの元に持ち込んだ若者3人。
被害者の家族の「あの3人が犯人ではない。私は声を聞けば犯人が誰だか分かる」という言葉はもみ消され、3人は刑に服すことに・・・そしてサムスの元に持ち込まれた犯人を捜す大事な手がかりとなるカセットテープは何者かに盗まれてしまった。
ピンク色の風呂敷を持ってテヨンの元を訪れた3人の調査を続けようとするテヨンとサムス。
しかし二人とも金銭的に困窮しており、正義感と社会的責任だけでは仕事をしていけないことも身に染みているのだ。(二人とも家賃の支払いに苦労しているあたり、住宅事情も分かろうというもの)
そんな時に「十分は補償金を支払いから示談にしよう」という話がくれば心が揺れる。
結局、提示された多額の補償金をそれぞれに提示することによって、自分もインセンティブを受け取ろうとするテヨン。
3人は何が何だか分からずに困惑するが、以前自分たちの話を聞かなかった弁護士の事を思い出した3人はいきなり態度を硬化。身に覚えのない事を認めさせられ、結局は服役することになった3人にとってはどれだけ大きな出来事か考えればそれも仕方のない反応だ。
市長、そしてその娘婿である検事が次に考え出したのは再審への道。
いきなり道が開けた事に驚き、やる気満々になるテヨンだが、うまい話には裏がある。
控訴期間満了までいくらも残っていない時期でのこの動き。
裁判に入っても証拠確認だの争う点の確認だのをしているうちに時間切れ。服役したはずの3人がまた収監されるかもしれないという最悪のシナリオが待っているのだ。
(裁判制度が良く分かっていないのだが、多分そんな話だったと思う。)
検察側は真犯人の居場所も分かっていながらも、のらりくらりとかわすつもりだ。
残された道は、検察側から口をつぐむように指示されている真犯人に自首するように説得する道だけだ。
検察側が最高のエリートチームなら、テヨン達は体力勝負というかけに出る。お互いがお互いの得意な点を生かしてのガチンコ勝負だ。
私利私欲の事しか頭にない検察側チームの面々は、ドラマ補佐官を思い出させる面々がそろっており、顔面圧迫度がかなり高い。