パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

松坂屋の浮世絵展

2006年11月13日 21時23分39秒 | Weblog
ずっと前に読んだ高橋克彦の
「写楽殺人事件」「北斎殺人事件」は
その殺人事件の犯人探しよりも
写楽、北斎のさまざまな情報を知ることが出来て
興味深かったが
昨日、名古屋松坂屋本店で
写楽、北斎、歌麿、広重の浮世絵展が行われていたので
多分初めてまじめに本物の浮世絵を見た

(といっても、歩き疲れていたので
ひとつひとつをしっかり見るというわけではなく
気に入ったり興味深く思えたものを
立ち止まって眺めただけなのだが)

写楽は、雲母刷りの役者絵が
思いのほか迫力があった
印刷物で見ているのだが
こうしてみてみると
雲母刷りの背景の色は派手ではないが
いい色だなあとしみじみ感じた

それと顔だけがやたらと大きくて
変なところから出てきた手が
やたらと小さくて妙なのだが
この役者絵を描いていた第1期のほうが
全体図を描いた第2期よりは
自己主張があって印象に残る
第2期は平凡だし、
訴えようとする力に欠けるように見える

他の三人は後の機会に譲るとして
改めて感じるのは
日本には日本の美意識による絵画が
存在するということだ
そしてそれが段々と自分の気持ちに
しっくりくるようになっている
 
歳をとると保守的になるといわれるが
食べ物だけじゃなく
こんなものも保守的になるのだろうか?



コメント
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