チームのモチベーションは最高潮

いよいよ教育大会まで1週間となりました。5年生の子どもたちにとっては最後の教育大会になります。なんとしても都大会に行きたいという気持ちは大変強く、そのためにはどんな練習にも挑戦する空気に、体育館内は満ちています。

今日は最後の1週間でやるべきことを話してから練習しました。それは「サーブレシーブ」と「サーブ」の猛特訓です。

どんなにコンビバレーの練習をしたところで、サーブレシーブ(最近はレセプションという)が乱れたら何にもできません。100%セッターに返球できることを目指して、何度も何度もサーブレシーブの練習をする必要があります。今の辰巳ジャンプはセッターに返球が入れば、辰巳ジャンプ史上最高パターンの攻撃システムが機能し始めます。だからこそサーブレシーブの確実性を高めることが大事なのです。

もうひとつは「サーブ」です。
まだまだミスが多いので、最高の集中力でサーブ練習をしなくてはなりません。ねらったところに確実に打てるようになれば、かなり高いレベルのサーブを打つことができていますから、得点力は4~5点アップします。とくに教育大会はサーブの良し悪しが勝敗を左右しがちです。サーブが決まれば辰巳ジャンプはチーム目標を達成できるはずです。


実は、バレー技術以上に素晴らしいことが今のチームにはあります。
「目標意識」と「向上心」が高いことです。

『夢や目標を紙に書いて、それを人に宣言すれば叶う』ということを繰り返し実践してきた子どもたちです。練習ノートに書いてある内容は、まるで高校生が書いているような高いレベルの言葉ばかりです。自己分析をし、成功しても失敗してもその原因をさぐり解決方法を自力で見つけ、最後に「アファメーション」の言葉で締めくくる。この繰り返しを1年間続けることによって、人格的にも素晴らしい子どもたちに育ってきました。今では試合中に、子ども同士でよく話し合っているし、作戦を立てながら最善の方法をみんなで探ろうとしている。子どもたちが気づかない時だけ、監督の私がアドバイスをすれば良い。実は、私が何も言わないで、じっと見守っているだけの時の試合ぶりが、最も成績が良かったりします。



新学習指導要領の中にはこのような考え方があります。

『児童に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で,基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくむとともに,主体的に学習に取り組む態度を養い,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。その際,児童の発達の段階を考慮して,児童の言語活動を充実するとともに,家庭との連携を図りながら,児童の学習習慣が確立するよう配慮しなければならない。』



辰巳ジャンプでは、次のように解釈して指導を続けてきました。

『生きる力』
大きな夢を見ることこそ最大の「生きる力」である。そのために「プラス思考」「ポジティブ思考」を子どもたちの心に植え付けてきた。さらに自分たちの心の壁を破るために、「世界一になる」という途方もない目標を立てた。世界一になるためには当然、日本一にならなくてはいけない。この意識を持つことで、子どもたちの心の中に最高に敏感な「アンテナ」を持つことができ、バレーに役立つ情報は全部身に付けてきた。

『思考力・判断力』
思考力を高めるために、マインドマップを活用したメンタルトレーニングを積んできた。マインドマップを活用する技術が身についた子は、自分の目標管理やモチベーション管理ができている。自分のやるべきことが見えている。そうなれば、今自分がどうしたら良いのかという判断ができる。
また、練習試合で繰り返し教えてきたのが「相手をよく見る」「頭の良い試合をする」ということであった。今のチームは6年前の「辰巳ジャンプ最強時代」に比べると平均身長で10cm低い。それでも勝ち抜くためには、判断力の優れたバレーをするしかない。このような身体的環境が、判断力を高めるための「今目の前にある課題」として、子どもたちの「脳力」を鍛えている。

『主体的に学習に取り組む態度』
子どもたちがコート内で話し合っている姿は、どこのチームよりも多いと自覚している。ワンプレーが終わればすぐに「次はどうするか」と話し合っている。試合中に子ども同士で「コーチング」をしていくという概念形成もできた。何よりも自分の意思でコートに立ち、プレーをしていることを強く感じられる。
試合中は相手チームも必死に戦っている。だからこそ勝つという目的達成のための様々な問題が起こる。この難しい「問題」を「解決」していくための主体的な試合ぶりをさらにできるようにするために何が必要なのかというと、それは「監督のカリスマ性」である。理由はくわしく書かないことにする。ここにこれからの私の大きな課題があると思っている。

『個性を生かす教育の充実』
個性・・・これを「適材適所」と子どもたちに教えた。その結果、直線のポジションチェンジをしたにもかかわらず、これまで6mの範囲でしか攻撃できなかった辰巳ジャンプが、8mをフルに使って攻撃できる見通しが立った。控えメンバーの使い方も固まってきた。個性を生かすことによって、いろいろなタイプのチームに対応できる力が備わった。

『児童の言語活動を充実する』
これまで何度も何度も「スポーツオノマトペ」が大事だということを指導してきた。今日の練習ではこれまでにないほどの声が出ていた。「誰もが応援したくなる子どもたち」という課題にも挑戦してきた。はじけるような試合ぶりを教育大会では期待したい。

『家庭との連携を図りながら、児童の学習習慣が確立するように配慮しなければならない』
東日本大震災以来、液状化現象の影響を受け、11月まで体育館が使えなかった我がチームを支えてくださったのが保護者の皆様である。遠くへの引率も交代で協力してくださることで、「週末ヒロイン・辰巳ジャンプVC」も力をつけることができた。
あるご家庭では、パパさんが娘さんを相手にパス練習をしてくださっていると聞いている。だからチーム練習をしていないのに、1週間たつと子どもたちがうまくなっているという信じられない状態が生まれたチームだった。
「学習習慣」を言い換えれば「練習習慣」となる。人が見ていないところでどれだけ努力できるかが、勉強にも運動にも同じように言える「向上への近道」である。




まだまだ未完成なチームですが、世界最高のバレーボールを目指して前進していくのみです!


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このドリルで指導することができるようになると、子どもたちが作文を書くのが楽になります。
また、マインドマップのかき方については、学校や団体として私を講師に呼んで下されば、2時間ほどでお伝えさせていただきます。
マインドマップで作文すらすらワーク (ドラゼミ・ドラネットブックス)
クリエーター情報なし
小学館
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