こどもの目を開くのが指導者

「ピグマリオン効果」という心理学の考え方はあまりにも有名である。
しかし、こどもたちを指導する大人の中で、いつもこの「ピグマリオン効果を意識して指導している人はどのくらいの割合なんだろう?

親、学校の先生、塾の先生、ピアノの先生、スポーツの指導者等々、数えあげればキリがないほど大人はこどもたちに関わっている。このうちある程度の割合を越える指導者が、すべてのこどもたちを「肯定的な目」で見て、高い目標に気づかせてあげられたら日本は必ず良くなるだろうな。

こどもは親の鏡だし、クラスは教師の鏡、チームは監督の鏡だと誰もが思うでしょう。そう思わないと、こどもたちは良くならないんだなぁ。

ちょっとつぶやいてみました。



さて、今日は放課後に居残りをしていた子はラッキーだった。
何気ない私とのおしゃべりの中で、私から「アファメーション」のやり方を引き出したからだ。

「2008年内に○○さんと会って話をするのは○○です。」
「○○は○○と会うのにふさわしい小学生です。」
こんなふうに紙に書いて1日最低2回は読んでイメージすると、自分の周りがそうなるように変わってくるんだよ。やってみな。

こういう手法を私から引き出してしまった。
「今日、残っててよかったぁ!!!」
大喜びで帰っていく子どもたち。家ですぐに紙に書いたかな?

BLF(ブザン公認教育フェロー)の利点は、教えたことを翌日にすぐ確認し、長期的な視野に立って受講生を支援し続けることができることです。

こどもたちはいつでも「伸びようとする若芽」だ。だから肥料となる情報があれば全部吸収するし、その肥料の与え方を間違えば、平気でそっぽを向く。

以前、自然農法で「奇跡のリンゴ」を作り出している青森県の木村秋則さんのことをマインドマップにしたが、その方のリンゴに対する執念にも似たものを教員は持たなくてはならないと私は思っています。


実は昨夜、10人ほどのご夫人の集いに参加して、目標設定の書き方についてちょっとだけ話したら、集いの終了後に、
「先ほど井上さんが話していた『目標設定の書き方』ってどのように書けばいいんですか?具体的に教えてくれませんか?」
と頼まれ、その場で2項目の目標設定方法を書いてみせました。
子どもだけでなく、どんな年齢層でも「ためになる」と感じたら貪欲に学ぼうとするのが向上する人間なのでしょう。


ところで・・・・・
居残り作業をしていた子たち。明後日の国語の「ユニバーサルデザイン調べ発表会」に向けての準備をしていたわけですが、しゃべっていた内容に驚き、大いに喜んだ私。
「私たち、話せといわれれば1時間でも2時間でも話せるよね!先生、どうする?授業の時間、足りないよ。」
なんでしょう、この自信に満ちた発言は。小学生ですよ。小学生が1時間でも2時間でも話せるから時間をくれと言う。マインドマップで鍛えてきた成果はとてつもなく大きいようですね。

もっともっとすごい実践を創っていきますよ!
私の頭の中にはまだまだ秘蔵プランがありますからね。
お楽しみに~!!!

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「かにであそんだこと」 【小5時代の日記】

5月16日(金)
今日は、雨ふりなので、F橋君とT田君といっしょに、かにであそんだ。
ぼくたちのかには、7ひきがたまごをうんでいた。だが、そのうち2ひきがしんだので、たまごふぁけとって、たまごのへやにいれてやった。はやくたまごから元気よくかえるのが見たいな。

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どうやら生き物好きは子どものころから同じだったようですね。


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「ほらあなへ行ったこと」 6月5日(木)雨
きのう、O島君たちとほらあなへ行った。
はじめに、ぼくとT田君が入った。中にはこわれたストーブなどが入っていた。
それから十数分たって、O島君たちが来た。3組のO橋君のあにきが来て、
「ここ、そこのうちのものおきだよ。」
と言ったので、みんな「な~んだ。」と思った。ぼくも「な~んだ。」と思った。

************
こういうなぞめいた場所を見つけては、もぐりこんでいた井上少年でした。


************

「弟のいたずら」 6月11日(水)曇りのち雨
今日、弟のまさおが、コーヒーを洗いおけの中に入れてあそんでいたところ、お母さんに見つかってしかられた。ぼくはおかしくなってしまった。それはお母さんが、「ごめんなさいと言いなさい。」と言っているのに、変な顔をしているからだ。はやくあやまればよかったのにな。

************
7つ年の離れた弟です。足の病気や指の怪我など、入院することが多かった。
父親も肺結核や胃潰瘍で入院していたこともあり、妹も乳児期に生死の境をさまよいました。
今でこそ我が母は、「よくノイローゼにならなかったと思うわよ。」と笑って言いますが、苦労を乗り越えてこそ「心の財」が輝くことを家族で学ばせていただきました。

妹も弟も、立派な母親、父親になっています。

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半分教師 第27話 「教室動物園化計画」

アニマルセラピーという言葉がある。
生き物による“癒し”である。

たとえば孤独なご老人や、社会生活に疲れてノイローゼになってしまったような方々に、動物の世話をしてもらうことによって自分の存在感を確かめてもらったり、心にゆとりを生み出してもらったりという治療効果があると言われていて、実際にそういう研究成果もあがっている。


私はこれを教室で試してみた。
以前書いたが、私の仕事は“はちゃめちゃ”である。
やる!と決めたら失敗を恐れずにやってしまう。
よくこだわりの一品という商品があるが、アニマルセラピーはかなりこだわった教室環境の一品であった。


「教室動物園化計画」
こういうネーミングをして、教室で動物を次々と飼っていった。
今振り返ると、絶対に異常な行為だった(苦笑)。

「ウサギ2羽」「モルモット1匹」「ジャンガリアンハムスター(子どもが生まれて10匹くらいになってしまう)」「ミシシッピーアカミミガメ」「金魚(コメット水槽・丹頂水槽)」「メダカ水槽」「グッピー水槽」「プラティ水槽」「その他の熱帯魚水槽」

教室でこれだけ飼えば動物園といっても文句はないだろう。


あまりにもすごかったので、このとき4年生だった子ども達の数人は、2年後の卒業文集に教室動物園のことを書いたほどだ。

不思議なことに、今でも私とインターネット上でつながっている教え子には、この時の子どもたちが多い。

もしかしたらこれも「アニマルセラピー」の効果なのかなぁ???
(そんなわけないか・・・笑)

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半分教師 第26話 「斎藤喜博先生」

私が教員になった頃に、川崎で中学校教員をしている大先輩の自宅で勉強会をしていただき、その時に託された宝物の写真集がある。

『いのち この美しきもの』

とても大きなサイズの写真集である。
いったい何の写真が集められたものなのか。


いのち、この美しきもの―写真集 群馬県境小学校の子どもたち (1974年)
斎藤 喜博,川島 浩
筑摩書房

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それは、古い教員であればだれでも知っている「斎藤喜博(さいとうきはく)校長先生」の学校・群馬県境小学校の子ども達の凛々しき姿を納めた写真集である。

私が斎藤喜博先生の話題を出すと、残念なことであるがベテランの先生でも「ああ、昔の良き時代の教育だね。」という反応が返ってくることが多い。しかし私は、絶対に“古き良き時代”ではないと思っている。写真集に残されている子ども達の姿は理想的な輝きを見せている。私の脳裏には常にこの写真集の中の子ども達が理想の姿として刻みつけられている。

この「理想の姿」を追い求めるあまり、時に子ども達の現状とのジレンマが生じて厳しく指導してしまうことがあり、反省をすることもある。

それでも私の根本の考え方はいまだに変わらない。
「理想の姿」を見失った、または持っていない教員は、羅針盤のない航海をしているのと同じように、嵐が来た時に対処できなくなるという考え方である。
教員が、理想の子ども像を持っていると、受け持った子どもたちは必ず成長すると実感している。


斎藤先生の流れを意識して組織化していった人に、向山洋一先生の存在がある。「教育技術の法則化運動」の中心者であり、今は「TOSS」というそれはそれは厳しい研修を行なう教員研修組織(授業の名人作りを進めている民間組織)のリーダーとして有名である。

法則化の本は簡単に手に入る。読みやすいように文章も工夫されている。マニュアル書のイメージが強いので、すぐに使えることが多い。
でも私は若い教員に「斎藤喜博先生の本を熟読しなさい」と薦めたい。読んだところで今は実感として分からないことが多いかもしれない。しかし、教員経験を年々積み重ねるほどに重みを増してくる本である。

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スポーツチャンバラ、日本初の運動会登場(らしい)

良く晴れた秋晴れの中、辰巳ジャンプのホームである辰巳小学校の運動会を参観しました。

小規模校なので、こどもたち一人一人の活躍の場が本当にたくさんありました。仕事もたくさん。しかし、こどもたちはしっかりやりきるものです。ノーリミットです。

多くの学校では、こどもに負担がかかるとかいう考え方もよくあって、任せればできることまで教員がやってしまう場合がありますが、私の感覚でいうとそれは間違いです。

大人がこどもたちにリミッターをかけてはならないと感じています。


さて、私は辰巳小のPTA会長さんとは仲良しで、私が初めて「マインドマップ講座」を開いた時の受講生になって下さった方でもあります。

「スポーツチャンバラ」という競技をご存知でしょうか?
PTA会長さんは、その活動をしている方でもあります。

スポーツチャンバラ公式サイト

マインドマップにもピーンと感じるものがあったようで、会えば二人でスポーツへのマインドマップ活用談義に花を咲かせています。

今日のPTA卒業生競技では、このスポーツチャンバラをやってくれました。
ご本人曰く、「日本の学校の運動会で初めてのスポーツチャンバラ競技」だということ。私も歴史的一場面に居合わせることができたというわけですね。

お話をうかがうと、この競技を運営するためにマインドマップをかいて計画をされたとのこと。ところがマップをかく詰めが甘かったため、思うようにいかなかったらしい。
「参加人数を想定したブランチをかいていなかったんですよ。」
と反省をされていました。それでも素晴らしいじゃないですか!ご自分なりに何が原因なのかを瞬時に分析できていらっしゃる。
OKだと思いますよ、私は。
競技を拝見していても楽しかったし。いいんじゃないですか!!!


PTA会長さんからは、PTAバレーボールチームの相手に辰巳ジャンプをお願いしたいというご要望も受けていて、10月にお相手させていただきます。
子どもたちには「1点も取らせるな!」と指示しようと思っています(笑)

その試合以上に、会長さんとのマインドマップ・スポーツ談義ができることを楽しみにしている井上なのでした。


今日の運動会には教育センター勤務で、辰巳小の元校長先生である藤澤先生も参観されていました。夏休みに行った「生活指導主任会でのマインドマップ研修会」で私が実践報告をしたことを褒めてくださいました。そしてフィンランド教育で行われている「カルタ」の話を通して、
「井上先生のやられていることは、間違いなく日本の教育に必要なものだから、どんどん広めてください。日本には子どもたちの発想を広げる教育が必要だと思いますよ。」
と心強い賛同の声をいただきました。


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半分教師 第25話 「林竹二先生」

私はモノマネが得意である。
何のモノマネかというと、「授業のモノマネ」が得意なのである。

「今見た授業を再現してやってみろ」と言われれば、その授業にかなり近づけて再現する自信がある。

この習慣は少年時代からスポーツで培ってきた。
つまり強い選手のマネをすればある程度の実力はつくという発想を、今考えれば小学生時代から持っていた。

小学生時代の野球(なんともうれしいことに東京都大会で優勝したチームにいた・・・品川ドジャース)では、プロ野球選手のピッチングフォームをマネして遊んでいた。ジャイアンツの堀内、倉田、大洋ホエールズの平松、中日の星野等々。ついには左投手の江夏や高橋一三のマネもしたくなって練習し、スイッチピッチャー&スイッチバッターにまでなった。

中学高校でやった卓球では、当時世界チャンピオンだった中国の郭躍華選手のプレーを、卓球専門店に毎日のように通いつめてビデオを見せてもらい完璧にコピーした。20年以上たった今でもその当時に身につけた「投げ上げサーブ」は健在で、教職員卓球大会では誰にも取らせない。ここ数年間、無敗である。


授業でコピーをした(最近の言葉ではパクったというらしい)のが「林竹二先生(元 宮城教育大学学長)」の授業である。

「人間とは何だろうか?」

このテーマの下、覚える授業ではなく、考える授業、追求する授業を林先生に代わって続けてきたつもりである。これまで勤務した学校ではこの授業を数多くやりたくて、他クラス他学年の先生に頼んで、授業時間を2時間借りて、出前授業をしたほど惚れこんでいる授業である。


林先生は残念ながらすでに故人であるが、そのお人柄を忍んで今でも夏休みになると、先生の授業実践ビデオを見ながら語り合う研修会が開かれている。私も2回参加させていただいた。

先生は、学長という立場にもかかわらず、教育現場を大事にした。多くの小中学校で次々と授業実践を行なった方だ。

授業が大事である!

多くいる現職校長(東京の小学校だけで1200人以上)の中で、「私にも授業をやらせてほしい」と担任に頼みに来る人がどれほどいるだろうか? 私の教員生活の中では、大田区立徳持小時代にお世話になった高山正之校長先生ただ一人である。

林先生の著作には、子ども達のたくさんの授業写真が載せられている。授業を通して子ども達の表情がみるみる変わっていくことがよく分かる。

「授業を通しての変容」

こうしたことをもっともっとたくさんできるような力量ある教員を目指して勉強をしていこう。林先生の本を手に取ると、不思議とそういう気持ちになる。

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マインドマップ、最後のルールが築くもの

「そんなこと今ごろ気がついたのかよ。」
と言われそうなのですが、そう、今ごろ気がついたのだから仕方ありません。

マインドマップをかく時に7つのルールがあるのですが、そのうちのひとつ、7番目のルールが及ぼす影響力について気づいたことがあります。


とにかく「楽しむ」、マインドマップは問題解決をするためにかくことが多いので、そんな時は悩んでかくことになるわけですが、そういう時にも「楽しみながら」かくことがルールです。

この「楽しむ」ということが何を築いてくれるのか? ということに気づいたわけです。


毎日1枚以上のマインドマップを自主的にかく。
そうすると1日に最低1回は「楽しむ」行動をすることになる。
楽しむ行動を毎日くりかえしていくうちに、無意識の領域に「楽しむ傾向」「ポジティブな傾向」が蓄積されていく。
無意識の領域は自分の行動を心理的に深い部分から変えていくので、自分でも感じることにできないうちに物事を楽しめる思考が築かれていく。
結果、ポジティブな思考の人間に変わっていくことができる。


おそらくこれは間違っていないと思います。


どうしてこう思ったのかというと、ふとしたことから自分の行動を振り返ってみて、こんなことを考えてしまったからです。
「ん?なんか小さなことでも、大きく楽しんでいる自分がいるよな。」
「駅で大勢の人の中にいるときも、目に入る人の長所を見つけようとしている自分がいるな。」
そしてこれは笑ってほしいのですが、決定的に気づいたのは、自分よりずっと年上の女性が私の前を背筋を伸ばして美しく通り過ぎる姿を見た瞬間に、
「あ~、この人、人生を楽しんでいるな!すごい素敵な女性だな!こういうオーラを感じさせる人っていいな。年齢は関係ないんだな。」
と思えた時でした。
あれ? どうしてこんなことを考えたんだろう? と、自分自身の思考が不思議だったわけです。それで何なのだろうな?どこからそういう思考が来るんだろう?と考えたわけですね。


マインドマップをかいている方、そんな「楽しむ思考」を感じたことはありますか?


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【マインドマップ】 ルー・タイス氏 来日記念講演会

 9月19日に参加した「ルー・タイス氏 来日記念講演会」で聞いた内容をマインドマップ化したものです。

 講演会の内容は、ほとんど「PX2」という学習プログラムの宣伝だったのですが、私にとってはそんなこと大したことではなく、不勉強な私がたった1月半前に初めて知った「ルー・タイス氏」に早くも会えたことがすごい。タイス氏の最も有名な著作が「望めば、叶う」なわけで、まさに「望んだら、叶った」のが今回のタイス氏の来日講演会なのでした。

 はっきり言って、自分自身に「いったいどうしちゃったの???」と問いかけたいくらいなのですね(笑)

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さて、それではマインドマップの説明に入りましょう。

(セントラルイメージ)
 「PX2」というプログラムが強烈に印象に残ったことと、BWJ(The Better World Foundation(R))のミッションが「世界の青年を結びつけたい」ということなので、このイメージになりました。

(1)BWFのブランチ
 子どもの夢を育み、可能性を開いていくためにBWFが存在している。その手法として「PX2」というプログラムがある。これは最新の脳科学や認知心理学を活用して組まれている。「PX2」の世界の代表がルー・タイス氏で、日本は苫米地英人氏が中心になっている。苫米地氏はオウム真理教事件解決に向けて「脱洗脳」を担当してきた脳科学者である。

(2)スコトーマのプランチ
 スコトーマとは「盲点」という意味である。人間は条件付けによって、見えるものを制限している。実際には見えていても、自分の意識によって見えなくなるものがある。それがスコトーマ(盲点)である。これを見える化することで、自分の可能性を広げることができる。

(3)マインドのブランチ
 マインドとは日本でいう心ということではなく、「脳の機能」をマインドと言っている。脳はどのように動くのか、どのように働くのか、どのように学んだら効果があるのかということを理解することで、スコトーマを変えることができるようになる。
 これまで親や学校の先生から教えられてきた既存の価値観が、これからの時代では全く通用しなくなることが予想される。既存の価値観が自分自身のマインドのブロックとなって、必要な情報を遮断してしまうことが起こるかもしれない。だからこそマインドを変えることが必要になってくる。マインドを変えると、自分にとって必要な情報が見えてくることが増え、情報をキャッチし、「あー!そうか!」「あー!ラッキーだな!」と思わず口にすることになるだろう。
 人間は自分自身を安心させる「快適ゾーン」に戻りたがる。しかし「快適ゾーン」に留まると、成長していけるはずに自分の可能性や人脈、能力を閉じることになりかねない。勇気を出して新しい世界に飛び出してみることが大事だ。

(4)自分のブランチ
 自分はなりたい自分を自由に選ぶことができる。人から与えられたものではなく、自分自身の責任において自由に選ぶことができる。自分の責任において、夢をいだき、生活を向上させ、収入を増やし、未来を開いていくことができる。
 自分を信じることによって、信念を強化し、自分自身の夢をコントロールすることができるようになる。そして自分がいかにすごい人間なのか、いかにすごいことができるかということに気づくことができる。自分を信じることで、非常に高い能力を発揮するようになる。

(5)目標のブランチ
 適切な目標を設定することで、自分自身が見えるようになる。そして自然に動機付けができ、自分を高めようとする行動が始まる。
 目標は自分の夢を生み出すことができる。夢は知識欲や熱意、意欲といったものを呼び起こす。
スコトーマを意識し、視点を「目標からの視点」に変えることで、自分の置かれている現状の見方が変わる。また周囲の状況を見る目も変わってくる。見えなかったものが見えるようになることで発揮されるパワーはとてつもなく大きくなる。

(6)時代のブランチ
 これからはイマジネーション(創造性)の時代になる。
 アメリカの予想では、2010年に人気のある職業ベスト5はすべて、2005年には存在していないであろうということだ。またこれまで以上にインターネットビジネスが大きくなるだろう。
 中国の将来を見通してみると、もうすぐ英語を話す人の数が世界1になる。さらにIQの上位(25%くらい)の人口が北米全土の人口以上である。
 Googleの検索は月に28億サーチという数字が生まれている。21世紀は高度情報化社会なのである。現在の1日分の情報量は18世紀の人間の一生分もある。また、1年分に流通している情報量は人類5000年間の情報量よりも多く、さらにそれが毎年、倍加している。
 2010年には、72時間ごとに2倍の情報が流され、2年もたてば情報が古くなる。記憶というものがまったく意味のない時代になるかもしれない。大学に入学して学び始めたことが、卒業もしないうちに古い情報になってしまうということだ。

こうした時代に対応していける人はどんな人だろうか?

それはマインド(脳)の使い方(リテラシー)をしっかり理解し、これからの時代に適した学び方を身につけている人である。学び方を知らない人はまったく追いつけなくなる時代が来る。



ここでマインドマップとは離れるが、苫米地先生が話していたことも印象的だったので紹介したい。

人間の脳を100%フル活用した場合に、それを電力に換算するとどのくらい必要かを計算した方がいるそうで、その計算によると「原子力発電所1基分」必要なのだと。だからもし100%脳を使える人が現れたら、その人はたちまち餓死するしかないだろう。それだけ(原発1基分)の可能性が脳には蓄えられていることを知ることが大事だ。


「ドクター苫米地ブログ」


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私は不思議なことに、この日の朝の通勤途中で「望めば、叶う」を読み、読んだところそのままをルー・タイス氏の講演で聴くことになったのです。どういう偶然でしょうか?きっと偶然ではなく、私の脳内アンテナが情報をキャッチできたんだと思っています。

夏休みの間に「アファメーション(肯定的自己宣言)」というものも学び、マインドマップで見える化した自分にアファメーションをかけると、想像もできないようなパワーが生まれると感じています。

今年もあと3ヶ月強となりましたが、ここに書いたことを試してみる3ヶ月となるだろうなと予想しています。


望めば、叶う―自分を高め人を導く成功法則
ルー タイス
日経BP社

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この本、私が購入した時には四千円台で買えましたが、来日後の今は9000円まで値が上がっていました。ビックリ!ビックリ!
なんというタイミングで自分は学び始めたんだろうと本当に不思議でなりません。

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「母親の視線」・・・・・クラスのお母様からのお便りを謹んで掲載させていただきます

保護者の方からメッセージが寄せられました。
「悩める母親の参考になるのではないか、たくさんの方々を励ますことができるのではないかと思いました。」
というお言葉をいただき、私からの
「それならばコメント欄ではなく記事にしましょう。」
という呼びかけにOKをしていただけましたので、ここに公開させていただきます。


*****************

私はうつ病患者でした。

娘が小学校へあがる直前に発病し、小学2年生の時に娘と息子を児童センターへ預けて入院することもたびたび。児童センターでは、食事はもちろん、洋服も家庭から持参しなくても貸してくれ、午前中は勉強、午後は外へお散歩へも連れて行って下さるとのことでした。センターの所長さんには、
「皆、家にいるより楽しいと喜んでいます。安心してあずけて下さい。」
とも言われ、ずっと入院を拒んでいた私も、一日も早く元気になりたい一心で入院しました。


当初一ヶ月の予定でしたが、担当の医師に「うつ病は治りません。退院も無理です。」と断言され、薬三昧で寝ている(眠らされる)しかありませんでした。

センターへ連絡をすると、
「お子さん達の笑顔も消え、口もきかなくなっているので、至急お迎えに来てあげて下さい。」
とのことでした。

やむなく祖父母(両親)の家にしばらく子どもを預けることになりました。できればそうはしたくなかったのですが・・・。
なぜなら、子ども達にとって、家庭と偉大なる母(家族)の愛が一番大事。まずは温かい家庭があり、学校→地域→社会へと進む中で、子どもは学び成長していくものだから、まずは家庭から。そう信じてきた私にとってそれは悲しい決断でした。

しかし、子育てがままならなくなってしまったのだから仕方なく、結局は現在まで祖父母にお世話になっております。


歩いてわずか5分、台所の窓を開けると線路越しに見える距離…。しかし私には遥か遠くに感じられる一番行くことのできない場所。また、具合が悪くて何日も行けなかったことも多々あります。


子ども達を連れ、これからどうなってしまうのか不安でどん底だった時、音楽が大好きだった私は近くのライブスペースのあるスーパーへ買い物に行き『ワカバ』という、アーティストと運命的な出会いをしていました。響く歌声と、若い彼らのあまりにも謙虚な姿に心うたれ、その場でCDを買い子供達に聞かせると、「いいねぇ~。すごくいいねぇ。」と大反響でした。


娘の入学式が終わり、少し落ち着いてからは、許される限り子連れでライブに足を運びました。彼らの音楽、人柄に触れていれば間違いないと確信していたからです。


そして・・・・・娘は3年生の時に吹奏楽部へ自ら入部しました。人から言われないとできない子が・・・「積極的に出来る子」へと変わりました。私たち親子は音楽の力で大きく変わりました。私の病状も改善しました。

病める時も健やかなる時も、いつもそこには音楽がありました。私達の家庭に笑顔を降り注いでくれました。


この6年間、ずっと我慢してきたのでしょうか。少しずつ大人への階段を登り始めた麻由も、反抗期のかたわら、「お母さん」とつぶやいてしがみついていることも多くなりました。


抱きしめることも抱きしめられることも少なくなってしまった母子がやっと「母娘」になれた瞬間でした。その時、「遠回りしちゃったな。ごめんね。」心の中で何度も娘の温もりを確かめていました。


もちろん、そうなるまでの過程には音楽だけでなく、お世話になった担任の先生方、学童保育の先生、吹奏楽部顧問の先生の親身なるご指導あってのことと感謝申し上げるのはいうまでもありません。


そしてそのことに気づいたのは、現担任である井上先生の「マインドマップの不思議な力」が隠されているのでした…。


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ビジネスアスキー11月号に載ります

9月24日発売の「月刊ビジネスアスキー11月号」に、辰巳ジャンプのメンタルトレーニングと学級での道徳授業「6年1組美男美女化計画」の取り組みを紹介していただいた記事が載りました。

バレーボールの話題は先月号と同じですが、美男美女化計画はマスコミ初登場です。

皆さん、ぜひ購入してお読み下さいませ!

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お気に入りの歌詞

「明日を夢見て」
明日を夢見て強がっては 夢の入り口にやっとせっかく立ったのに
誰にも言えないことがあっても 皆それぞれだけど
お互い思いやりながら生きている

いつも夢の入り口には立てるけど、そこから先に進んでいくことは自分一人の力じゃできないと実感している。夢の実現には周りの人や新しい人との出会いが絶対に必要であり、そういう人たちの夢の実現のためになるように自分も行動することで、自分の夢実現へのパワーとすることができると感じている。 この歌を聴くといつもそのことを思い出す。

「明日を夢見て」Ashita wo yume mite - ZARD



「止まっていた時計が今動き出した」
また巡り合う春を待っている 時よつづれ
そして人は皆 僅かな誇りと運命を感じている
此処には過去も未来もない 今しかない
まわり道も意味のある 修行(おしえ)と気付く日が来る
きっとどこかへ つながっている

止まっていた時計が今動き出すから


自分もそうだが、幼い子供たちでさえもだれもが皆、心のどこかで自分自身に「誇り」を感じている。私の学級経営の根本はこの小さな「誇り」を増幅させてあげることにある。大きな誇りと希望を持たせてあげることにある。それができているかどうか自問自答している。
この歌詞を書いた時、闘病生活をくりかえしていた坂井泉水さんはきっと、「今、この瞬間」の大切さを身に沁みて感じていたことだろう。
3年前、どう考えても過労状態だった私は、監督としてベンチで指揮している最中に何度も(あ、危ないかも…)と命の危険を感じたことがある。でも、「今しかない」という言葉が頭をよぎっていたから無理をした。
私はかなりまわり道をしていると自覚している。まわり道をしなかったら今ごろもっともっといろんなことができるようになっていたんだろうと思うこともある。でも、前向きに生きていくことができていれば、すべてが意味のあるものに変えていくことができるという哲学は持っている。

「止まっていた時計が今動き出すから」・・・この詞に坂井泉水さんの心の強さが表れていると感じている。「私はやる!」という叫びが私の心に聞こえてくる。

<!-- 止まっていた時計が今動き出した -->


ちょっと早起きしてつぶやいてみました(笑)  
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脳を開発するバレーボール指導法

9月20日(土)、東京新聞杯江東予選1日目が行われた。

辰巳ジャンプは実力からして4チーム中3位が順当と思われた。120%の力を出してもやはり3位だと思われた。何しろ4チーム中2チームは都大会に出場して、ベスト16とかベスト32とか、勝利しているチームだから。

しかし今、そんな状況を素直に受け入れるほど私のモチベーションは低くない。

この日の前日に「ルー・タイス氏の来日記念講演会」に参加して、スコトーマ(盲点)を外すことがいかに大事かを記憶に刻んだばかり。さらに、目標設定の重要性について「なるほど!なるほど!」と納得してきたばかり。人間が脳のパワーを100%使ったら、そのエネルギーは原子力発電所1基分に匹敵するほどすごいことも教えていただき、そんなにすごいならば試してみましょうか!といろいろやらせてもらいました。

その結果、相手チームの不調もあったのですが、なんとなんと2位になってしまい、江東区1~4位決定戦という上位リーグに進むことになりました。


さあ、ここからは20日に私がやってみた手法を公開しましょう。
簡単に公開してしまうわけは、今のところ“私にしかできない”手法だから真似できない。ということで公開してもOKでしょう。


まずは当然のごとく「マインドマップをかかせてゲームプランを立てる」ということ。これは宿題でやらせた。「30分くらいで簡単にかいてきていいよ」と伝えてあったので、当日は必要最低限のマインドマップが提出される。

マインドマップを提出させると、子どもたちが何を考えているかがよくわかるということに今さらながら気がついた。子どもたちのモチベーションからその日のねらい、どんな動きをしそうなのかということを、試合前にすべて把握することができた。

試合間に書き足しをさせたのはこれまでと同じだ。特にこの日一番大事な試合だった2試合目の前には入念にかかせた。すると子どもたちはたちまち完全にフロー状態(集中状態)に入り、マインドマップをかくことに熱中してしまった。学校の教室で机間巡視をするかのように、子どもたちのマップを見ていると、声を出すことや強気で試合をすることなどがかかれていた。

例えば、エースアタッカーは文字を書き足したのではなく、「絵」を書き足した(写真参照)。意識することなく「イメージの力」を活用していたわけである。このアイデアは私にも思いつかなかったものだったので、コーチとしてすかさず茂木健一郎先生に教えてもらった「褒めのアスリート」を実行した。

「おっ!絵で描いたんだね!この絵で描いているのが一番いいんだよ!よく思いついたね!きっと試合中にこの絵が頭の中に浮かんで強気の試合をすることになるよ!」

試合は相手チームのアクシデントもあって、こちらの思い通りの内容で進み快勝。マップに絵を描いたエースも頼りになる活躍をしましたし、チームで一番経験が浅いバレーを始めて8ヶ月の6年生もサーブにレシーブに大活躍。マネージャー役でベンチに入ってくださった保護者の方からはこんな感想をいただく。

「子どもたちはどうしちゃったんですか?どうしてこんな短期間に上手になったんですか?2週間見ていなかっただけなのに、まるで別人です。Y.Nちゃんなんかはサーブはいいし、全然できなかったレシーブはほとんどセッターに返しているし。みんなすごいですね。先生、何をやったんですか?」

何もしていません。良いイメージをふくらませるコーチングをしてみただけです。(笑)


試合終了後には「目標設定」という意味について教えました。

まず子どもたちには「設定」という意味が分かりません。これを体育館内にいる大人に聞いてくる活動をしました。教えられるのではなく、自分で調べることを習慣づけたいからです。これで「目標を立てること」を目標設定ということを知る。

次に江東区順位決定戦の目標設定に入りました。子どもたちに考えを聞くと「しっかり走ってレシーブをあげます」「サーブを決めます」「みんなで声を出して頑張ります」という目標イメージしかありませんでした。この目標だと試合の結果につながっていきません。点数を取られても、レシーブをあげてラリーになっていれば目標達成していることになるからです。負けても声を出して頑張っていれば目標達成です。だから良くない目標なのですね。

ではどうしたら良いかというと、「ありえないほど高い目標設定」をすれば良いのです。

「次の試合で最高レベルの目標を考えてごらん。」と問いかけました。子どもたちは一生懸命考えます。
「ミスをしないことです。」
「いや、まだまだ低いよ。」
「試合で勝つことです。」
「それでもかなり低い。」
「あっ!江東区1位になることです。」
「そう!それだよ!でもまだ最高レベルじゃないよ。」
これ以上は子どものイメージでは出てこないと思いましたので、答えを教えました。
「3試合とも勝つこと。しかもセットカウント2-0で勝つ方がレベルが高い。さらに全部のセットを21-0で勝つこと。これが最高レベルですよ。こんなこと考えたことないでしょ!」

保護者の皆さん、この時確かに子どもたちの表情が変わりましたよね!
頭の中で自分自身のセルフイメージが変わった瞬間です。目標が高ければ高いほど、そのギャップを脳が必死に埋めようとしてくれるのです。ゲシュタルトの働きです。どんな結果になるかはやってみないとわかりませんが、持てる力の100%を引き出すための手法を試みてみました。


笑えたのがこのあと。

子どもたちが相手チームの監督さんのところに試合をしてくれたお礼の挨拶をしにいった際、監督さんから、
「次の試合も頑張れば1回くらい勝てるよ。」
と言われたそうなのですが、それに対して子どもたちはポカ~ンとしていた。そこで監督さんが「あ~そうか!」と気づく、
「あ~、そうか!君たちは全部勝つつもりなんだね。すまんすまん。そうだ、そうだ、そういう目標がいいよ。」
すると子どもたち、ニコッと微笑んだそうで。

いやいや目標設定というのは人間のマインドを変えてくれますね!

********************************

で、今日(9月23日)は江東区1~4位決定戦でした。
実力差がありすぎるので、今日はメンタル強化だけではどうにもなりませんでした。でもでも、エースの「りもさん」だけは一皮向けましたね。本当に頼もしくなってきました。孤軍奮闘。よくスパイクを決めて立ち向かいましたよ!

【江東区順位】
1位:ジュニアファイターズ 2位:三大小 3位:三砂ジュニア 4位:辰巳ジャンプ
5位:東雲ドルフィンズ 6位:二砂小VC 7位:数矢小同好会 8位:五大小ロビンズ

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半分教師 第24話 「なんでホームページなのか」

信じられないだろうが、私は基本的にはアナログの人間である。
パソコンのくわしい技術的な話になるとなんだか分からなくなる。

ではなぜ私がホームページにこだわっているのか?
それはアナログ人間だからである。

というわけの分からない文章のはじまりとなった。


私が初めて本格的にパソコンをさわったのが2000年であった。それまで仕事で使っていた自分の「ワープロ」が壊れてしまったことがきっかけであった。しかたないので職場のパソコンをいじってみた。そのころはインターネットがそれほど行きわたっていない時代であった。

パソコンをいじっているうちにホームページという存在を知った。辰巳ジャンプという小学生バレーボールチームを立ち上げたばかりの私は、指導法を学ぶことに非常に貪欲であった。そこで名門チームのホームページを次々と閲覧してみた。

そこで出会った世界が「掲示板(BBS)」であった。

小学生バレー界ではとても有名な監督たちが、掲示板に日記形式でチームの指導を書いていたのだ。ある監督さんは1日に2回も掲示板に書き込みをしていた。そこに書かれている内容は、バレーボール経験のない私には珠玉の宝物であった。まさに砂漠に水をまいたように、私は指導法やチームの作り方について吸収することができた。

こんなに勉強になるのなら、自分もホームページを作ってみたいといつしか思うようになった。パソコンを買ったのはその年(2000年5月)のことだった。そして7月25日。いよいよ「辰巳ジャンプのホームページ」を世の中に登場させることができた。

幸運なことに、その2ヶ月後の9月には読売新聞の取材を受けた。
ホームページの持つ力を実感した出来事であった。

これ以来6年半、ほぼ毎日、何かを書き続けてきた。
よくも飽きずに書いてきたものだ。
このブログの中にある「掲示板過去ログ」は私の貴重な財産となっている。

ホームページの持つパワーをたくさん体験してきた私である。きっとこれからも書き続けていくにちがいない。

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半分教師 第23話 「教育技術は盗むもの」

普通校に移ってできないと痛感したことが三つあった。

「集団を統率する技術」
「授業中に勝手な発言をさせない技術」
「子どもの間のもめ事を解決する技術」

これはすべて教育技術の問題である。その教師の人間性とか性格とかとは別次元の話であると私は思う。

この教える技術を私はベテランの先生から盗んでいった。
1学年が4クラスある大規模校だったことがけっこう幸いした。なぜなら空き時間が週に6時間あったからだ。音楽・図工・家庭科に専科がつき、2時間ずつ合計6時間。この空き時間を利用して、まるで忍者のように先輩の授業をのぞき見して回った。
「お願いして見せてもらえば良かったんじゃないの?」
と言われるかもしれないが、それで見せる授業をされては困ると思い、廊下で人知れず授業を観察した。けっこういろんなことを学び取ることができた。

集団を統率する技術の習得では「メモ魔」になって学んだ。
全校朝会、運動会、遠足など、大人数を動かしていくベテランの先生の一挙手一投足には味のあるものが多い。だてに年数を経ているのではない。その年数を通して通用する技術だけが淘汰されて残っているのである。
「これは使える!」
と思ったものは、すぐにメモをして覚え、実践していった。

子どもの仲介についても、他のクラスでもめ事があり、担任の先生が廊下で話をしている場面を見つけたら、「どうしたんだ?」とばかりに話に入り、ウンウンうなずいて手助けをしている振りをしながら、先生たちの指導パターンを盗み取っていった。

こんな学習方法が正しいかどうかは分からないが、少なくとも自分自身の財産となったことは間違いない。

まあ、職人の親方が「技は盗んで覚えろ」と言葉では教えてくれないのと似ているのかな。わたくし、紳士服の仕立て職人の息子なもので、やっぱり職人気質(かたぎ)なのかもしれませんな。

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半分教師 第22話 「学級通信」

「理解されなくても良い。とにかく文章の雨を降らせていくのだ。乾いた地面に降らせた雨は、まだ見えない地面の下の芽を必ず伸ばしてくれるだろう。」

そんな決意をするきっかけになったのが、小学校に転勤した年の夏休みに参加した研修であった。

第21話に書いたように、私のクラスは「教室騒然」のクラスとなっていた。これを変えるにはどうしたらよいのか?
こういうマイナス状況の時、どんな教育書や技術書を読んでもなかなか役に立つ本に出会えないことが多い。おそらく自分自身の気持ちがまいっているので、良い情報をつかみ取るだけのアンテナを張れずにいるのだろうと思う。

やはり生の声を聞くことが一番だと思う。なぜなら、現場の先生たちはみんな、いつも何らかの悩み・課題をかかえながら仕事をしているから、同僚の苦しみには必ず手を差し伸べてくれるからである。

私の参加した研修の中で、学級通信を最大限活用して学級を立て直していった先生の実践報告があった。その学級通信には毎週の週案、子ども達の声、担任から見た子ども達の良さ、親からの声などが載せられており、クラスのみんなが楽しみに読んでいることがよく伝わってきた。
「これなら自分にもできる!」
と思った。学生時代から文章を書くことは苦ではなかった。

2学期から、週に1回のペースで学級通信「輝け太陽」を発行していくことを始めた。もちろん週案を載せた。これで子ども達は1週間の見通しを持って授業に取り組むようになった。

子ども達の良いところを見つけて記事にする「子どもの心の宝さがし」というコーナーを作った。これによって、私自身の子どもに対する視点が変わった。

私を少しでも理解してもらう必要があると、子どもの頃の自伝も書いた。


学級通信だけがクラスを変えたわけではないが、2学期には見違えるようなクラスに変身したことは事実である。

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