水前寺清子 - 三百六十五歩のマーチ (1968)
今日は井上教育のけっこう柱ともいえる文章を書き残します。
「夢をかなえる教育」を目指して研究してきたのが私です。
この記事を書こうと思ったことを引き出してくれた子供たちに心から感謝します。
私はコンフォートゾーンというものを意識して、常に指導をしています。今日のミーティングで、全校朝会で紹介した卓球の松島美空選手のことをあらためて話したのも、コンフォートゾーンを高めるためです。小学3年生でもプロの卓球選手になれる。自分たちと同級生が世界を相手にして勝負している。こうした高いレベルのスポーツマンモデルを意識することで、コンフォートゾーンを高めようとしています。
では、コンフォートゾーンとは何でしょうか。快適地帯、安心地帯という意味があります。人には精神的コンフォートゾーンがあります。たとえば、サーブがなかなか入らない子は、じつはそれがコンフォートゾーン、快適地帯になっていると考えます。そんな子が突然、ものすごく強いサーブを打てたとしたら、すごくうれしくなります。しかし、コンフォートゾーンはナイスサーブを打ったそこにはなく、サーブミスをする地帯が、無意識の領域では一番安心感があるため、たまたま入ったナイスサーブを続けては打てません。ミスするというコンフォートゾーンの0レベルに戻るために、ナイスサーブでプラスになった分、マイナスのとんでもないサーブを続けて打つことになります。これが大人も子供も関係なく、人間に起こる現象なのです。
別の例をあげます。私が講師を依頼された講演会でよく話す内容です。
勉強で平均点が60点くらいの子がいます。これがコンフォートゾーンになります。安心地帯なのです。ここにいないと自分ではないのです。この子を、この低いコンフォートゾーンに追い込んだのは、この子に関わる大人の評価です。この子に関わる大人は、無意識のうちに、様々な評価の言葉を、この子に投げかけます。
「どうして勉強しないの?」
「もっと頑張ろうよ。」
「やればできるよ。」
「あ~・・・・・。」
「う~ん。」
「ダメだな~。」
この大人の言葉によって、この子のコンフォートゾーンは「平均点60点」となります。60点が安心地帯なのです。
コンフォートゾーンが60点ですから、もし80点を取ったら、60点に戻るために、次のテストでは無意識に40点を取ります。100点を取って大喜びした次のテストで20点を取ります。本人の目標や努力に関係なく、こうしてコンフォートゾーンの60点に戻ろうとするのが恐ろしい心理現象です。
これをどう破っていくか?
これが私が心ひそかに取り組んでいることになります。
自己認識レベルを一気に高いところに置いてしまう。
自分はプロのバレーボール選手になれるかもしれないとか、同級生がプロ卓球選手で頑張っているなら、自分もプロフェッショナルな選手になる!とか、子供たちの心に「輝ける未来像」を描かせることで、コンフォートゾーンを一気に高めようとしているのです。
4年生のサーブが劇的に良くなっている今ですが、これもまた、ちょこちょこと、このコンフォートゾーンを高める声かけをしています。
とはいえ、人間のすることですから、異星人的に技能が伸びるわけではありません。
このブログの題名にある、一歩いっぽが大事です。
そこで水前寺清子さんの永遠の名曲である「三百六十五歩のマーチ」を動画リンクしたわけです。
やっぱりこの曲は励まされますね。
令和の子供たちにも、覚えてもらいたい名曲です。
「一日一歩、三日で三歩、三歩すすんで二歩さがる」
この感覚が指導者に必要ですね。
矢口タートルズの子供たち、どこまで成長してくれるのでしょうね。
大人メンバーは楽しみがますます増えましたね。