本日行われた区小研・情報教育部の研究授業は、数矢小学校のM先生が授業を公開して下さり、総合的な学習を学び合いました。
自分の考えた発表内容をパソコンのプレゼンテーションソフトであるジャストスマイルの「発表名人」を使ってレイアウトしていく授業をしたわけですが、20台しかないパソコン環境の中で、36名が作業をしなくてはならない悪条件。これを何とかするために、担任が考え出したのが、2人組を作って小まめに交代しながら作業をするという方法。一人がパソコン画面で作業をしているうちに、もう一人はペーパー上で原稿の下書きをしているという無駄時間が生まれにくい方法で授業が進みました。
こうした工夫は広く紹介していった方が良いだろうと感じました。
さて、研究授業とは別に、ふと感じたことをつぶやきます。
今、学校現場では「放課後補習教室」とか「土曜補習教室」など、授業外に子どもたちを勉強させる制度が流行っていますが、これは本当に必要なのでしょうか?その成果を科学的に検証した人はいないでしょうか?どうも補習をすれば学力が上がるという印象だけで取り組みが進んでいるような気がしてなりません。
私は自分の信条として、
「教師は授業時間ないだけで勝負すべきだ」
というものを常に持っています。そのために授業を研究し、またより高いレベルの授業をするために、マインドマップを始めとする学習ツールを、身命を削る思いで開拓してきたつもりです。
プロの教育者であるからには、授業や子どもたちみんなが教室にいる時間帯で勝負したいのです。
放課後を支援することの目的には、放課後に「何もすることがない」「ほっておいたらゲームをしているだけ」「塾へ行く余裕もない」という環境下にある子どもたちの生活の場や学習の場を提供し、健全育成につなげたいという思いもあるでしょう。それは認めます。また熱心に放課後や土曜日に子どもたちを指導している先生方を否定する気持ちは全くありません。休日返上で指導していることには感服する思いです。
それにしてもです。
本来、授業中にすべての子どもたちの学力を伸ばすことに全精力を注ぐべきなのではないでしょうか。そして教育施策面でも放課後や土曜日に学習の場を提供するお金があるならば、それを「学級定数削減」への予算とすることにはできないのでしょうか。現状40人学級ということが日本の定数です。諸外国に比べて、40人学級というのは多いわけです。私は「25人学級」程度の規模にするべきだと思っています。これが最大の授業支援というものではないでしょうか。
これが実現すれば確実に日本の学力は上がります。
ただし考えなくてはならないことがあります。学級定数が下がるということは、イコールで学級数の増加になるわけです。学級数が増えれば当然「教室数」も増やす必要が出てきます。現状の日本の学校の校舎では、この学級数増加には対応できるだけの教室数がないはずです。
ということで、この25人学級制度を実現するためには、単に人件費だけでなく、新たな教室を建設するための費用がかかることでしょう。おいそれと学級定数削減をすることができないのは、こうした背景もあると思います。
少々つぶやいてみました。